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- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784779118173
作品紹介・あらすじ
広島と長崎で被爆した、80歳と83歳の女性。
戦前・戦中を知る二人は、深い心の傷を負いながらも、
戦後民主主義の中でわくわくするような時代を
経験した。
いまは語られることの少ないその時代に、大学教育を受け、
新聞記者、定時制高校教員として働き、子どもを育てた
二人から見て、いまの時代はどう映るのか。
手紙の中で語り合う。
世代を継ぐために、いま聞いておきたい。
女性による時代の証言。
感想・レビュー・書評
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関千枝子さんの手紙は途中で往復書簡という形もなくなり、ちょっと自己顕示が強い内容が気になってしまったが、バスク研究家の狩野美智子さんが、原爆が投下された当時の長崎の人々、戦中の東京の人々、戦後に働いた大阪の銀行の同僚、1960年代の東京の職場の同僚や組合の仲間などを、透明でフラットな目線で見て描写している文章がよかった。狩野美智子さんのバスクや沖縄、貧しい女工さんなどに向ける眼差しは、息子の切通理作さんの『怪獣使いと少年』などの仕事にも影響を与えているのはないかと思った。
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