血の呪縛 (ソーニャ文庫)

著者 :
  • イースト・プレス
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781696539

作品紹介・あらすじ

――大丈夫。君は何も考えなくていいんだよ。

政略結婚から6年後、夫の死により祖国へ戻されたニナリーナは、
元婚約者で幼馴染みの従弟・エリアスに求婚される。
けれど彼は今や国王。
肉体関係はなかったとはいえ、結婚歴のある自分は王妃にふさわしくない。
彼への想いを隠して断るニナリーナだが――。
「許すわけがないだろう? 僕以外の男のモノになるなんて」
歪んだ笑みを浮かべたエリアスに組み敷かれ、純潔を奪われたニナリーナは、
激しく嬲られながらもほの暗い悦びを感じていて……。

冷酷で一途な青年王ד血の呪い”に囚われた姫、淫らで甘美な執着愛!

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったし読みやすかった。変に設定もりもりな空想世界をマニアックに構築し、設定全振りでストーリー置き去りにしている異世界ファンタジーより好感持てる。ただ、人物関係というか血縁関係がどうにも複雑なのでいっそ系図を巻頭に載せていただきたかった。読みながら首をひねり、最終的には雰囲気だけ飲みこんで読み進めたけど。

    主に若い女性向けの、言ってしまえば官能小説なんだろうけど、その手の描写はこれも雰囲気っぽかったです(悪い意味ではない)。どうしても濡れ場って傾向が似てしまうというか、描写も内容も傾向も、そこまでストック豊富にあるわけではなくて、でもどこかで差別化はしないと飽きられるし難しいよね。
    とかそういうことを考えながら読んでいた。
    物語内での近親者同士の恋愛関係、性愛関係に、もともと拒絶感を持たないほうなので私はするっと読んでしまったけど、ここのタブー感が強いかたには難しいのかな。読み通すとニーナの禁忌感は近親同士の関係にあるというより、血の濃さに拘わらず、そこに結ばれる執着、支配被支配、嗜虐被虐とかにあるようなので、その設定要ったのかなと思わないでもない。あっさり単層構造にしたくなかったのかもしれないが…。

    エリアスよりイーヴォが、イーヴォよりクリスティアンが、好みでした私。
    イーヴォの恋愛事情についてもうちょっと掘り下げるか、もしくはもっと流してしまう(一切触れないまである)ほうがよかったかなー、でも、エリアスもイーヴォも表面は似ていないけど、実はすごく似通った歪みを共有しているということを書きたかったんだろうなぁとも思うので…難しいね。

    いろいろ書いてしまったけど、面白く読ませていただきました!

  • 個人的には面白かったし好みなんですが、万人に勧められるかというとテーマに抵抗の無い人なら是非!って感じですね。
    他国から政略結婚のコマで来た貧乏クジ引いた王子様のその後が知りたかったりします。

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著者プロフィール

ファンタジー小説や恋愛小説をwebにて発表。2011年、「勇者様にいきなり求婚されたのですが」にて「アルファポリス第4回ファンタジー小説大賞」特別賞受賞。2012年に同作品で出版デビューに至る。

「2020年 『聖獣様に心臓(物理)と身体を(性的に)狙われています。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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