ソーニャ文庫アンソロジー 騎士の恋

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本棚登録 : 80
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781696676

作品紹介・あらすじ

ソーニャ文庫初のアンソロジー!

仮初の結婚、両片思い、身分差……
逞しくも美しい騎士に、一途に激しく愛される。
人気作家陣による、極上騎士の独占愛! 4編収録!

◆「残念姫」は騎士団長の腕の中(富樫聖夜)◆
姉の婚約者を密かに思い続けていた第四王女は、姉が他の男と密会しているところを見てしまい――!?

◆博愛騎士の激愛(秋野真珠)◆
失恋して自暴自棄になった侍女は、誰にでも愛想のいいナンパな騎士に、あるお願いをするが……?

◆わたくしは形だけの妻ですから(春日部こみと)◆
女王の命令に従い、憧れの騎士と結婚した侍女。だがこの結婚は仮初のものと思っていて……。

◆わたしの黒騎士(荷鴣)◆
国を滅ぼされ処刑される前夜、薄幸の姫は、戦場で行方知れずになった優しい騎士との幸せだった日々を思い浮かべ――。

カバーイラスト:yoco

感想・レビュー・書評

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  • 身分に差があったり、誤解があったり...。各々事情は違うけれど、どの話も「すれ違い」があるのは同じかも。お互いのことを大切に思っているのに伝わっていないのは悲しいけれど、ちゃんと想いが通じ合ったときには嬉しくなる。どの騎士も、とにかく「溺愛」という言葉がピッタリで、ちょっと心配になるときもあったけれど楽しかった。

  • 表紙と帯の文言に惹かれて購入しましたが、正直に言って期待外れでした。各話のタイトルを見ていたら絶対に買いませんでした。
    帯の「たとえ誰にも許されなくても──」はやや不適であると思いました。この言葉ほど重みを感じないお話ばかりでした。
    話の内容は裏表紙のあらすじの通りでした。もしそれを読んで面白そうだと思えなかったなら、購入を思いとどまることをおすすめします。

    富樫聖夜
    「「残念姫」は騎士団長の腕の中」
    タイトルからわかるように、この話はいわゆる「なろう系」です。ざまぁ系というのでしょうか。そういったジャンルが好きな方なら十分に楽しめると思います。
    ヒロインの容姿を貶める描写や、他者を陥れる描写が含まれます(ヒロインの容姿は眼鏡を外したら可愛いとか、そういうやつです)。
    本当にそれでいいのか?と読み終わってしばらくしてもモヤモヤが残るお話でした。ある意味お似合いの二人だったのだと思います。

    秋野真珠
    「博愛騎士の激愛」
    博愛という言葉の意味について考えさせられるお話でした。博愛とは「すべての人を平等に愛すること」を意味する言葉ですが、ここで使われている博愛は、アガペーというより、八方美人の方がニュアンスとしては近いと思いました。
    失恋して他の男性に抱かれようと思ったことのある方(実体験、空想問わず)でないと、ヒロインの心理はなかなか理解できないと思います。五年間の片思いとはなんだったのでしょうか。
    騎士はかなり独占欲の強い人物ではありますが、その心理が理解できてしまった分可哀想だと思ってしまい、ときめくどころではありませんでした。
    まさに女心と秋の空という言葉が似合うお話でした。「きれいなヒロイン」が好きな人にはお勧めしません。

    春日部こみと
    「わたくしは形だけの妻ですから」
    これも「なろう系」です。タイトルだけですが、似たような内容だと思われる作品を何度も見かけたことがあります。
    仮初の結婚だと思っていたのはヒロインばかりで、周りの人間に発破をかけられた夫が愛を伝え、気持ちが通じ合うという、すれ違い系のテンプレート通りでした。
    設定も心理描写も安っぽいお話でした。なにも考えたくないときに読み返したいと思います。

    荷鴣
    「わたしの黒騎士」
    オチがやや強引な気はしましたが、この本の中では一番面白かったです。このお話だけなら星4つです。共依存の関係が好きな方にはおすすめです。
    ヒロインと騎士にとって、お互いの存在はまさに泥中の蓮、暗闇の中の光だったのだと思います。王道のハッピーエンドではありませんが、これが二人にとっての幸せな結末であったのだろうと思います。
    ヒロインと騎士を取り巻く環境がどうも好きになれず、最高とは言えませんが、個人的には好きな方の作品でした。

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著者プロフィール

ファンタジー小説や恋愛小説をwebにて発表。2011年、「勇者様にいきなり求婚されたのですが」にて「アルファポリス第4回ファンタジー小説大賞」特別賞受賞。2012年に同作品で出版デビューに至る。

「2020年 『聖獣様に心臓(物理)と身体を(性的に)狙われています。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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