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- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784783707554
感想・レビュー・書評
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幼年連?が好きで一度まとめて読んでみたかった。
「仔犬の墓」「もらった記憶」
巻末のエッセイ「人形嫌い」も印象的
「幼女が泣きながら走るとき、それはつねに仰向けである。涙をおおう掌があることを知ることが、幼女との決別であるなら、彼女は今もなお、その掌を知ろうとはしないのだろうか。」
おそろしさとは
ゐることかしら
ゐないことかしら
(無題)
こひびとよ そんなにもありありと
むかしの話をしてくださいますな
・・
それがわたしだったのか あなただったのか
もうわからなくなってしまった
わたしたちが知らなかったその頃を 語りあふと
あの時 草むらにメダルを落としたのもその子だったし
あの時 ぶちの蛙を殺したのもその子だったし
わたしたちは 一人しかゐなかったのでした
(こひびとよ)
目をつぶるやうに
耳もつぶることができたら
こころも つぶることができたら
(ひとで)
よろこびを感じるためには
かなしみも感じるといふ 対価が要る
かなしみを知らずにすむためには
よろこびも知らないといふ 対価が要る
いつもかなしみの対価をはらってきた
よろこびが 好きだったから
あんなに
でももう 支払ひの力が尽きた
もう何も知らずに 生きたい
(遺書)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2009/4/27購入
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ふと、が好きです。