銀の森のパット 下巻 (New Montgomery Books 10)
- 篠崎書林 (1983年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784784101962
感想・レビュー・書評
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大切な一冊
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何度読んだか分からない。
モンゴメリの作品の中では『赤毛のアン』シリーズに次いで
好きなシリーズの下巻。
パットやジングルに、子供時代に経験するには
あまりにも辛い出来事が降りかかる。
切なく胸に迫るものが有って泣いてしまう。
子供たちの傷ついた心と悲しみを周りの大人たちや
大好きなものたちが少しずつ癒していく。
それを読んでいる私の心も。
特にジュディの言葉は今読んでも胸に響くものばかり。
30年ぶりぐらいの再読なので、すっかり忘れていたが、
子供の頃にパットの影響でしていたことを色々と思い出した。
その一つが朝露で顔を洗うということ。
ジュディが「美人になるには朝露で顔を洗うと良い」という
シーンがあるのだ。
懐かしい思い出である。
今、コロナ禍で断捨離したり、部屋を美しく保ったり、
植物を育ててみたりということを色々と楽しんでいる。
家族と家そのものに深い愛情を持ち、家を整えること、
家事をすることに喜びを見出すパットの気持ちが
以前よりも実感として分かる気がしている。
銀の森屋敷を居心地良く整え、愛する人たちと一緒に
自分らしく素直に喜怒哀楽を感じながら暮らす。
「胸が痛くなるような、それでいてたまらなく
すてきだという気持」は何気ない日常のそこここに
在ることをパットは知っており、
それらをしみじみと味わうことに満ち足りた幸せを感じ、
生きる価値を見出している。 -
幼い頃のパットは可愛かったけど、でも何事にも変化を嫌うパットらしく、成長が感じられないところがどうにも、という感じです。
やきもちとか妬みとか、女の子の嫌なところが強く描かれてる気がします。
続きを読まないとわからないけど、このままだとパットは頑固で偏屈なオールドミスになりそう。
モンゴメリはパットが一番自分に似ているって言っていたってどこかで読んだ気がするけど、どうなんでしょうね?
ジュディのお話が面白い。 -
22.5.1