図書館の可能性 (図書館の最前線 1)

著者 :
  • 青弓社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787200358

作品紹介・あらすじ

新しい情報の時代が到来し、知識と情報の収集・蓄積・活用に関わる図書館が転換期を迎えた。シリーズ第1巻では、図書館の社会的な価値を高めるためのトピックを取り上げて、その実践内容や将来に向けた展望・可能性を明らかにし、新たな図書館像を提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。

    図書館の最前線シリーズの第一巻。新しい情報の時代へ図書館が対応するにはどういう試みがあるのか、を論じている。実例や法文、調査結果も所々に載っている。

    2章の「知識・情報革命」と図書館、で第1,2,3の情報革命について簡単にまとめてあり、分かりやすかった。
    7章の図書館の仕事と職員のスキルアップ、では記録の重要性が述べられていた。方針やマニュアルの関係も書いてあり、参考になる。

    各章の結びにやたらに予算をつけることが必要だ、と書いてあり気になった。確かにその通りだが、図書館の可能性=予算、ということが強調されすぎているように思う。

    『チャート式情報アクセスガイド』は買おうと思う。

  • 2090

    読書の習慣を身につける。
    自らが学ぶ動機を得られる。
    図書を通してさまざまな事柄に興味をもつ。
    一冊の図書との出会いがひとりの人の人生を決める。
    日常生活に必要な知識を得る。
    購入しようとしている土地の周囲の概況や水害などについ ビジネスや仕事に必要な知識を得る。
    取引先の銀行や経営状態を知る。
    「六法」に記載されている判例の全文を入手する。
    派遣労働の雇用条件について知る。
    講演を依頼しようとしている評論家の考え方を知る。
    傘の柄の実用新案にどのようなものがあるか知る。
    のどああの商標にどのようなものがあるのか知る。
    かかりつけの医者に処方してもらった薬の飲み方と副作用などの注意点を知る。
    宿題について相談にのってもらう。
    図書館などの公共施設の利用の満足度を調べたアンケート調査結果を知る。
    ほかの自治体での取り組みを知る。

    たとえば、今日、講演を聞いたとしよう。聞いただけでそのままにしておけば一ヵ月もたてばす っかり忘れはててしまう。しかし、家に帰って講演会場で渡された資料や講演を聞きながらとったメモを読み返しておくと、一ヵ月たってもある程度は記憶に残っている。講演の内容が面白くて、 興味をもって聞くことができたとなるとなおさらである。さらに、家に帰って資料を読み返し、 分で疑問に感じたり興味をもった部分を自分なりに調べたり、関係する図書を読んだりすれば、 層多く明確に記憶に残る。人間にはくりかえしということが大切で、さらに興味をもつということ がこれに加われば知識の定着度は上がる。 知識とは、人間が過去から蓄積してきたという要素をもっている。ある日突然ある人が思いつい た知識というものも存在するが、大多数は、過去に誰かが考え記録にとどめていたものに、後の人 の視点からつけ加えたり、改変したりして現在に至っている。その意味で、いる 過去の知識のうえにたって現在と将来を考えることができる。ネットワーク上に存在する知識や情 報を評価するときも同じことが言える。 當積するためには、読書が欠かせない。それは主に図書という、体系的に知業 たものを対象とする読書で、くりかえし読むことによって知識の習得、蓄積がより効率的に可能と なる。

    読書は人の想像力を豊かにすると言い換えたほうがいいかもしれない。読書によって ことを想像することができるようになる。物語の主人公の心情や、会話の相手の立場 らすことができるようになる。また、歴史的なできごとについても、あるシーンし 1とができるし、立ち会うこともできる。想像して自分をそこに置くという物語を自分 ことになるのだが、その意味で読書によって人は想像力という「玉手箱」を手に入れることができ るのである。

    ・書く力がつく
    ・日本語の組み立てが理解できる
    ・語彙が豊富になる
    ・読解力がつく
    ・文章表現力がつく
    ・人間を知る、世界を知る
    ・多様なものの見方を学ぶ
    ・いろいろな価値観があることを知る(自分の価値観を見直す)
    ・新しい視点が得られる
    ・自分の頭のなかに言葉の引き出しをたくさんつくることができる
    ・視野が広くなる
    ・未知の世界を垣間見る
    ・無意識のうちに(知らないうちに)考える力がつく、想像力を養う
    ・感性が豊かになる
    ・好奇心を育てる
    ・集中力がつく
    ・思考力がつく
    ・パラバラに入ってきた知識の関連性が見えてくる
    ・知的生活の土壌をつくる
    ・全教科をつなぐ総合的な知力を養う
    ・学習への原動力となる
    ・学ぶことの楽しさを知る
    ・自分では経験できない別の人生を生きることができる
    ・自分の心のなかにまったくないもの、経験したことのないことが体験できる
    ・人生のなかで心に残ったことを本のなかで確認する
    ・崇高なもの、理想的なものと、目に見えない世界を心に抱くことができる 実生活で体験したことを本の世界で追体験する
    ・社会や人間のことについて問題意識が生まれる
    ・人生の深さを学ぶ
    ・生きる意味を考えるきっかけになる
    ・状況判断する力が身につく
    ・人間的に豊かになれる
    ・生きる勇気が与えられる
    ・精神的に成長する

  • 人類の文化の象徴といえば図書館であると思います。
    全ての情報を分けて、揃え、そして維持・保存し、未来へ提供する。
    その施設について知りたいな、と思い手に取った一冊です。
    少々小難しい内容もありましたが、図書館が手がける多くの仕事を知ることができます。

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著者プロフィール

1948年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業後、東京都立中央図書館勤務、特別区協議会調査部、東京都企画審議室調査部をへて、昭和女子大学へ。現在、昭和女子大学名誉教授。著書に『レファレンスと図書館』(皓星社)、『図書館のこれまでとこれから』『挑戦する図書館』『調べるって楽しい!』『これからの図書館・増補版』『図書館の可能性』『文科系学生の情報術』『世界文学をDVD映画で楽しもう!』『DVD映画で楽しむ世界史』(いずれも青弓社)、共著に『図書館概論』(学文社)、『触発する図書館』(青弓社)、編著に『読書と図書館』(青弓社)など。

「2021年 『まちづくりと図書館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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