「リンゴの唄」の真実 戦後初めての流行歌を追う

著者 :
  • 青弓社
2.20
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787220790

作品紹介・あらすじ

並木路子が歌う「リンゴの唄」は敗戦後の日本の心象風景を象徴する歌として「敗戦後の人々を勇気づけた歌」「焼け跡のBGM」として扱われている。

しかし、この曲の作詞・作曲の成立過程、映画やラジオ、レコードを通じて爆発的に流行した社会的な背景、人々がどんな思いで歌ったのか、などの実態については不明のままだ。

作家や文化人は「リンゴの唄」をどこで聞いたのか、引き揚げ船ではどうやって歌っていたのか、無名の人々の日記にはどう書かれていたのか―NHKの番組履歴も詳細に検証して、「歌と時代」を描き出す。

目次
はじめに
第1章 戦後初の音楽映画『そよかぜ』と並木路子
第2章 「リンゴの唄」の誕生と反響
第3章 「リンゴの唄」、ラジオで人気沸騰する
第4章 レコードによる流行の本格化
第5章 「リンゴの唄」を歌う国民
あとがき
付録1 『そよかぜ』概要と挿入歌
付録2 『洋楽放送記録』『放送番組確定表』補遺

感想・レビュー・書評

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  • 戦争中軍歌を教育で学習せざるを得ずの状況から、敗戦して戦争関連のことを軍歌含め全て禁止された。じゃあ人は何の歌を歌えば良いのか

    歌は良くも悪くも人の心を動かしたり、励ましたり、団結させたりしてきたと。軍歌も同様。
    歌は言葉を乗せるから武器にもなるし刃物にもなると。

    敗戦した日本は何を歌って団結したら良いんだという混乱からリンゴの唄誕生に向けて、大ヒットの裏とそこから前を向いてきた人々のお話。

    歌唱は娯楽であると同時に人のもやもやした心を明確にするというか、力があるからこそ大切に歌い継いでいく必要があるし、これからも歌を歌える自由があるからこそ責任も大切にしたいですねえ

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/713594

  • ~赤いリンゴに唇よせて だまって見ている青い空♪~サトウハチロー(佐藤愛子の異母兄)作詞、万城目正作曲、並木路子歌「リンゴの唄」、1945年。ここのところ「令和初めての~~」がもてはやされてる感がありますが、「リンゴの唄」、戦後初めての流行歌でした。終戦後の日本人の心象風景を象徴する歌。この本は「リンゴの唄」の誕生過程から大流行迄をドキュメントしたノンフィクションです。さっと一読しました。永嶺重敏 著「リンゴの唄の真実」、2018.10発行。

  • 2019/02/21 図書館
    一つの唄の歴史をトレースした本。

  • 東2法経図・6F開架 767A/N15r//K

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著者プロフィール

1955年、鹿児島県生まれ。九州大学文学部卒業、出版文化・大衆文化研究。日本出版学会、日本マス・コミュニケーション学会、メディア史研究会、日本ポピュラー音楽学会会員。著書に『「リンゴの唄」の真実――戦後初めての流行歌を追う』(青弓社)、『オッペケペー節と明治』(文藝春秋)、『流行歌の誕生――「カチューシャの唄」とその時代』(吉川弘文館)、『怪盗ジゴマと活動写真の時代』(新潮社)など。

「2019年 『歌う大衆と関東大震災』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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