「テレビは見ない」というけれど エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから読む

制作 : 青弓社編集部 
  • 青弓社
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787234865

作品紹介・あらすじ

執筆者(以下、本書の掲載順)
西森路代、清田隆之、松岡宗嗣、武田砂鉄、前川直哉、佐藤結、岩根彰子、鈴木みのり

かつては「娯楽の王様」と呼ばれ絶大な影響力を誇った地上波テレビも、SNSや「YouTube」の普及、ライフスタイルの変化に伴い、かつてほどの勢いを失っている。その原因には、視聴環境の変化だけではなく、アップデートされていないジェンダー観や「やらせ」などの演出面の問題、そしてマイノリティへの配慮やコンプライアンスなどの様々な問題が複合的に絡んでいて、テレビはマスメディアとして変革を迫られている。

一方で、ドラマでは、野木亜紀子、宮藤官九郎、坂元裕二などの作家たちは、自らの作品で新たなジェンダー観を描き、バラエティー番組では「お笑い第7世代」が活躍するなど、従来の価値観に縛られないコンテンツも相次いで登場して、テレビの新たな可能性を感じさせてもいる。

「テレビは見ない」「「YouTube」は見る」といった二者択一の議論ではなく、テレビのどこがダメで、どこが面白いのかを正面から語るために、昨今大きな注目を集め、また社会的な課題でもあるジェンダーやフェミニズムの視点からバラエティーとドラマを中心としたエンターテインメントコンテンツを問い直す。

様々なジャンルで活躍する書き手がテレビの「いま」に切り込む、「テレビ好き」も「テレビ嫌い」も必読の新しいテレビ論。

感想・レビュー・書評

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  • <大波小波> テレビとジェンダー:中日新聞Web(会員記事)
    https://www.chunichi.co.jp/article/266436

    「テレビは見ない」というけれど エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから読む | 青弓社
    https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787234865/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      韓国映画やドラマの躍進。日本との違いは? 社会における「敵や悪」の描き方から考える | ハフポスト
      https://m.huffington...
      韓国映画やドラマの躍進。日本との違いは? 社会における「敵や悪」の描き方から考える | ハフポスト
      https://m.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_609cec28e4b0909247ffbd0b
      2021/06/19
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      つながる/ひろがる/フェミ・ジャーナル -ふぇみん-|ふぇみんの書評
      https://www.jca.apc.org/femin/book/...
      つながる/ひろがる/フェミ・ジャーナル -ふぇみん-|ふぇみんの書評
      https://www.jca.apc.org/femin/book/index.html
      2021/08/03
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      おすすめの図書 | 図書情報室 | 京都市男女共同参画センター ウィングス京都
      https://www.wings-kyoto.jp/lib...
      おすすめの図書 | 図書情報室 | 京都市男女共同参画センター ウィングス京都
      https://www.wings-kyoto.jp/library/02newbooks-review/
      2021/12/12
  • 第一部の第六章
    「なぜワイドショーはずっとああいう感じなのか」
    だけが、読みたくて図書館にてお借りした本

    なるほどねぇ
    と いつものごとく うならせられる

    そのあと
    他の人の書かれた「章」にもざっと目を通してみたけれど、TVに出ている「芸能人」たちの固有名詞が
    まったくと言っていいぐらいわからないので
    ー読むこと能はず
    の状態でした

    武田砂鉄さんが
    「本書の数ある原稿の中で、本章はおそらく読み飛ばされる確率が高いと思っている」と書かれているけれども
    、私の場合は 全くその逆のことになってしまいました。

  • 若い人がテレビを見ないと言われて久しい。それでもテレビの影響力は少なくない。
    男女平等やジェンダーに関して社会が大きく変わる中、男性中心のテレビづくりや番組の現状と問題を指摘する。
    特にフェミニズムとドラマは、恋愛中心のドラマに見える変化を分かりやすくまとめている。
    テレビの見方が変わるはず。

  • エンタメをこの角度から見ると色んな問題が見えてくる。今の時代だからこそ知っておいて良いと思う1冊。

  • 13章だけめちゃむずだったなぁ

  • お笑い、バラエティー、ワイドショー、ドラマの中でのジェンダー問題を西森路代さんをはじめとした著者の方々が解説してくれる本。今まで漠然と触れてはいたがここまでまとまっているのは貴重。

  • 若者のテレビ離れが進んでいる。しかし全年代で見れば最も視聴する動画・映像は今のところテレビとのことだった。影響力の大きいテレビがなぜ見られなくなってきたのか、またフェミニズムやジェンダーという視点でテレビに問題はないのか、テレビの問題点や可能性を検証した図書。
    好きなところを読む。テレビの問題点として、フェミニズムを茶化したり、セクハラ発言、LGBTの無理解などがあるよう。またワイドショーでは予定調和で、司会を乱さない追従する仕組みで成り立っており、改善が難しい。
    改善が難しいテレビを感じつつも、ドラマなどでジェンダーなどの問題点を浮かび上がらせる良い面もある。
    テレビは持たなくなってしまったけど、それでも生きやすい社会の実現にテレビが関わってほしい。

  • 武田砂鉄さんの文章が読みたくて手に取った。
    フェミニズム、ジェンダーって女性でも難しい。

    常に感じてしまうのは、子供を産んで育ててないと女としてダメなのかとか、異性に選んでもらえるようにしないと、という地下の強迫観念。家族という概念が多様化しつつある現代だが、育ってきた環境がそう思わせないのか。自立して独立して生きていけるはずなのに、なぜそんな文脈を持ち続けないといけないのか。とはいえ、ちやほやされることは快である。この矛盾。

    お笑いや、ワイドショーはホモソーシャル感が強いのは昔から変わらない。

    その構造追従は認めるが議論は認めない、そして自分の周りには通常してくれる女がいるだから議論をする女は困る。要するに自分の意見を言えるしかしその場の意見が固まってきたときにはそちらに合わせることができる女が出演している。
    ワイドショーは基本的に追従の連鎖。差配する男性の優位性がとにかく強く保たれている。追従Aと追従Bと追従Cを並べ、どの追従が最も納得できますか?という構造になっている。
    え?何?そんなに真剣に怒っちゃってるの?と生真面目さを茶化すことで、議論を本格化させずに済ます。

  • 最近のテレビドラマやバラエティにおいてのフェミニズムやジェンダーについて考えていくとても面白い内容。
    テレビ離れしている若者が増えている、とは報道されるものの、細かくなんで?ということはあまり説明されていない。もちろんYouTubeやNetflixのように自由な時間に観れるコンテンツが増えたからと推測されるが、最近のテレビが時代に追いつけていなくて若い人たちが違和感を感じて離れていってしまっているのではないのかと話している。
    お笑い界でここ2年くらいで出てきた「第7世代」やフェミニズム観点で見たバラエティやドラマ、「愛の不時着」「梨泰院クラス」をはじめとする自粛期間でとても人気になった韓国ドラマのジェンダーロール、BLのドラマ、など数多くの視点で考察されている。
    とても充実した内容だったので、もっと深掘りしてほしいくらい物足りなさを感じた。
    最近芸人さんのYouTubeにハマっているため比較的周りよりバラエティ番組を観ることが多いと思うが、ジェンダーなどからは切り離して観ていることが多いため、受け入れてしまっているものもあるかもしれないと反省した。もっと注意して見ていかなければならないと感じた。
    本の中で繰り返し紹介されていた「問題のあるレストラン」をまず観るところから始めたいと思う。

  • 日経新聞202165掲載
    読売新聞2021620掲載

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