写真家ルイス・キャロル (写真叢書)

  • 青弓社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787270849

作品紹介・あらすじ

『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の著者として有名なルイス・キャロルは写真家でもあった。ヴィクトリア朝時代の写真術草創期の状況とアマチュア写真家としてのキャロルの実像を描く第一級の資料。キャロルの代表作も多数収録。

感想・レビュー・書評

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  • 19世紀の写真術を調べていて図書館で見つけた。写真史の本よりも、化学薬品や修正方法など詳細が書かれていて参考になった。

  • チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン師/文学修士ことルイス・キャロルの、写真家としての側面についての本。彼の写真技術やモデルたちについても、とても詳しい。後半は、キャロルの写真作品64葉。私が感銘を受けた幾つかの点は……、・今から150年ほど前の写真が、驚くべき魅力的なポーズ(場所や小物なども含め)や表情で撮られていること。少女たちも他の人物も、レンズから視線をはずし、ほとんどの場合微笑んでなどいない。こちらを向いていても、じっと真っ直ぐな眼差しで視線を合わせている。・テニソン卿、ダンテ・G、クリスティナ、ウィリアムのロセッティ兄妹、ジョージ・マクドナルドとその子どもたち、ヴィクトリア女王の末息子レオポルド王子、等々、といった人々が、彼の写真によって見事に今日まで保存されていること。お蔭で絵や詩といった作品からだけではなく、ラファエロ前派の当時の様子を想像できる。・それにしても、少女たち、とりわけやはり「アリス」の写真が、ほんとうに魅力的なこと。等など。……、キャロルには7人の姉妹と3人の兄弟がいて、少年の頃からみんなを喜ばせることが大好きで、いろんな遊びをしていたとのこと。彼は自分の「幼いガールフレンドたち」を喜ばせ、共に愉しい時間を過ごすことが、ほんとうに好きだったんだなぁ、ということがよくわかる。少女たちも、ドジソンおじさまが好きだったに違いない。そうでなければ、カメラの前であのように素敵なポーズが取れるはずがない、と思う。いかにも「オックスフォード」といったあれこれの雰囲気や、多少風変わりで意固地な側面、あるいはヴィクトリア時代らしい階級差別意識も感じられるけれど。少女たちとキャロルの交歓は、無垢の愛、と言うにも相応しい。浅薄に「ロリコン」などと片付けること勿れ。「ヴィクトリア中期で最も有名なアマチュアポートレート写真家」キャロル、という人物像がくっきりと浮かび上がる。

  • “アリス”で有名なルイス・キャロル―ドジソンは写真家としても秀でていた。当時の写真家(カメラ)事情とドジソンの日記を紹介した本。
    今言ったとおり当時の事情と写真のことが書いてある日記を紹介って感じで、杏の見たい感じではなかった。ゆえに特におもしろいわけでもない。しかし撮った写真はやはり良かっ…?おもしろかったかな。実はこれが目当てだったんだけど。この人の写真はなんとも幻想的で物語的だ。
    あと何が面白かったって、ドジソンの性格だよね…。A型だろっ?!

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