- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784787291356
作品紹介・あらすじ
幾重にも張りめぐらされたクモの糸のように、複雑に絡みあった要素がおりなす京極夏彦の世界。その世界をより精緻に浮かび上がらせるために、多角的な視点から京極作品に迫り、その魅力を解き明かす、京極ワールドの格好の道しるべ。
感想・レビュー・書評
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1999年第1刷、青弓社のソフトカバー本。8編。京極夏彦さんに関しては、最近小説ではなく「まえがき」を書いているものや、この人に関する評論本ばかり読んでいる気がする。で、評論だが、あまり読み手として得意なものではない。分かったような気になれる評論もあるのだが、今回はなぜかわかった気分にもなれなかった。
掲載作:『伽藍と呪術師』永瀬唯、『視覚と言語との分裂』永原孝道、『ジェンダー・スタディーズの視点から読む京極ワールド』川崎賢子、『「精神分析」の呪縛』斎藤環、『匣と陰陽師』東雅夫、『死の系譜』高遠弘美、『あやつりの宴』鷹城宏、『京極夏彦論・再説』野崎六助、詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
目次
伽藍と呪術師
「ことばの城壊れよ」と探偵は言った●永瀬唯
視覚と言語との分裂
中禅寺と榎木津のペア原理について●永原孝道
ジェンダー・スタディーズの視点から読む京極ワールド
『姑獲鳥の夏』『絡新婦の理』を中心に●川崎賢子
「精神分析」の呪縛
『狂骨の夢』批判的読解●斎藤環
匣と陰陽師●東雅夫
死の系譜
みどりなす長き黒髪の女たち●高遠弘美
あやつりの宴
京極ミステリーのマニエリスム●鷹城宏
京極夏彦論・再説●野崎六助 -
ここまで作家と作品を掘り下げた執筆人の手腕に感服します。さすがは青弓社の仕事。深いです。