- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788507210
作品紹介・あらすじ
世界を、一点の曇りもなく、正しく見ること。それはどのようにして達成されたか?かれが生涯抱きつづけた課題を光源にウィトゲンシュタイン哲学の全体像を鮮烈に照らし出す。
感想・レビュー・書評
-
20年超前に買ってそのままアンナプルナであったのを読み終わり。最近の学者より文章がヘタ感。ボツボツ切れてて流れが良くない。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
竹内薫薦
-
2007年07月08日
先日読んだ佐々木健一著『タイトルの魔力』という本で繰り返し「ウィトゲンスタイン」という名前が出てきたので、日暮里図書館にあったこちらの一冊を読んでみることにしました。
ウィトゲンスタインの主張がどうというより、哲学って実はこういうことなのか、という印象強く受けました。実際哲学についての本を読み終えたのは今回が初めて(かな?)なのですが、哲学は机上の空論でも、言葉の乱用でもなくて、そのそもそもの発端は哲学者自身の深い疑問や苦悩にあるのではないか、と思いました。それを解決する手段が哲学なのかもしれません。また著者は当書の大部分を科学論に割いていましたが(これは著者の主張なのかウィトゲンスタインの主張なのか、いまいちはっきりとはわかりませんでしたが)、全く畑違いの科学でさえも哲学と深い関係を持つことができることに気付かされました。哲学とは如何なる物の根底なのであろうか?あるいは如何なる物からでも哲学は生まれ得るのだろうか?
ウィトゲンスタインの言う「言語ゲーム」や「純粋な持続」についての考えを完全に理解できたとは思えませんが、私にとってはとても新しい考え方に魅せられました。