- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788507883
作品紹介・あらすじ
フィールドワークには言わく言いがたいコツがあって、マニュアル化などできない、と言われます。しかし本書は、著者自身の調査体験を自ら吟味しながら述べるという、「フィールドワークのフィールドワーク」とも言えるユニークなスタイルによって、この難問に見事応えました。二十数年に及ぶ研究と、初心者が抱く疑問を知り尽くした教育経験豊かな著者にして初めて書くことができた、究極の入門書です。フィールドに赴く前に、調査の最中に、そして研究をレポートにまとめるときに、繰り返し読み直し、新たなアドバイスを発見できる、フィールドワーカー必携の書となるでしょう。
感想・レビュー・書評
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著者のフィールドワーカーとして長年の試行錯誤の結果が、この本には詰まっているように感じる。
・フィールドワークの心構え/聞き取り方法
・フィールドノーツをいつどこで取るか/書き方
・データの管理や分類手法
など著者の経験談を踏まえて、細やか過ぎるまでに記載されている。0から手取り足とり教えてくれているので、これから民族誌を書きたい人にはとても良い教材になるはずだ。
だが、あえて注意喚起をしておきたい。それは「熱心に調査したい対象やテーマに向き合うことができない人」にはお勧めを出来ないという事だ。例えばどんな人かというと、大学の論文で卒業する為だけに、どんなテーマでも良いから手っ取り早く終わらせたいなど、”調査したい対象やテーマに対して執着がない人”だ。そういった方は、かなりの確率で挫折してしまうと思う。
この本には、フィールドワークで問題定義を何度も磨いて、壊しを繰り返しピカピカの民族誌に仕上げる多くの努力が滲み出ている。なので、それ相当の根性が必要なのだ。根性と探究心があれば、きっとその道しるべになってくれる一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190
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実践フィールドワーク入門よりもより専門的であるとして紹介されていた。しかし、学部の学生が読むためには、こちらの本の方がいいように思われる。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/39591 -
「フィールドワーク」という調査方法を聞いたことがありますでしょうか。
「エスノグラフィー(民族誌)」の具体的な書き方を知りたい方にとって本書は非常に役立つ一冊になります。
現地社会の事象に参与観察し、見聞きしたことを記録していく「フィールドノーツ」の書き方について、著者が長年取り組んでいる「暴走族」や「現代演劇」の調査事例を踏まえて紹介しています。少年院や暴走族の組織に接触するプロセス、その人たちと仲良くなってヒアリング調査を進めるプロセスなど、小説のように面白く読むことが出来ます。
さらに、調査資料の整理、分析方法から民族誌の執筆まで、技法面の紹介もあります。社会学だけでなく、教育学、心理学など人間活動と関係する分野においても適用できると思います。
(ラーニング・アドバイザー/芸術 LIAO)
▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/1446812 -
著者の実践的ノウハウがぎっしり詰まっているマニュアルとしても有益で、読み物としても面白い。フィールドワークやエスノグラフィーを学ぶ人にとっては必読書。
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【資料ID: 1111015345】 361.9-Sa 85
http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA55761553 -
ここで紹介される創造手法には、びっくりするくらい興味を惹かれた。フィールドデータから「コーディング」を経て構造を導き出す、という考え方は、初めて知った。
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↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00048049 -
読み物としてはそんなに面白くなかった。この人の『暴走族』を早く見つけて読みたい。