- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788796324
感想・レビュー・書評
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文房具についての随筆集
現代では馴染みの無い、鉛筆を削る小刀やインク壺を持って歩く通学路などの風景もあるが、鉛筆を刺して出来た斑点だらけの消しゴムなんかは昔の子供達もやっていたのだな…と微笑ましくもあり、同じく消しゴムを穴ぼこだらけにした自分の過去を思い出し苦々しくもあり…。
ガラスペンが郵便局に置かれていた、という興味深い一文も。明治頃に出たと聞いた記憶があるが、日常でも見られる物だったとは。
ありふれた文房具だが、それにまつわる思い出や愛着は誰でも1つはあるのでは。身近な道具の話を読むのは楽しい
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消しゴムはいじめられやすい。
大人になっても同じ。
今の時代は文房具がありすぎて筆者も手に負えないのではないだろうかとふと考えた。贅沢な時代に生きている。 -
串田孫一による、独特な文房具評論。雑でもなく、詳細過ぎもせず、扱ってきた文房具を一庶民的な視点から解剖してゆく。
普段の生活で何気なく使用しているものだが、これらがなければ文化を維持することはできない。
認識を改めさせられる一冊。 -
いろいろな文房具にまつわるエッセイ集。
『月刊事務用品』という雑誌に連載されたものを再編。
今から30年〜40年前に書かれたものなので、?と思うものもたくさんあるが、逆に新鮮に感じ、実際に手に取って使ってみたいと思う物もたくさんあった。
また時折、版画が表紙だけでなく挿絵として現れるが、著者の文章と非常に良いバランスで、じっくり見入ってしまう。