- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789732673
感想・レビュー・書評
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馴染みの小さな動物公園、うさぎ小屋の前から始まった恋。主人公で大学生の菜月と峻の恋は、一緒にいるだけで心地よい、ずっと続きそうな穏やかな恋。そんなある日、峻は実家の喫茶店を継ぐために仙台に帰ります。遠距離恋愛になりますが、菜月は平気だと思っていました。冬が近づいて、ギタリストで女性を抱きしめるアルバイトをしている龍生に出会って、離れていて会えないことの寂しさに気づきます。でも、素直にその気持ちを峻に伝えることができない菜月。雪降る冬に暖かいコーヒーを飲みながら読みたい、穏やかなラブストーリーです。
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登場人物がなんだか皆とても優しいので、遠距離恋愛なんだけどすごく柔らかで優しい印象。
辛いというより寂しいという思いが強く伝わってきます。 -
『桜の下で、もういちど』という小説をきっかけにファンになった、飯田雪子さんの作品。
『桜の下~』もだけど、今回も遠距離恋愛のお話☆
うさぎは淋しくても死なないけど、人は淋しいと死んでしまうのかもしれない(246頁)~っていう部分で、なるほどねーと頷いてしまった。(´ω`)
というか、冷静に考えてみれば「うさぎは淋しいと死んじゃう」って根拠もない話を、なぜ今まで疑いもせず普通に信じてたんだろ??って気付かされたよ。笑
か弱い見た目と違って、実は強い(?)うさぎちゃん。それに引き換え人間は、容姿・性格は人それぞれでも、誰もが淋しさを抱えて生きている…やっぱり弱い生き物だ。
好きな人のこと(だけ)でなく、好きなひとを大切だって思うその気持ちを大事にするんだよ(85頁)~っていう郷子先生の台詞が沁みた。
恋愛にしろ仕事にしろ、経験を積んできた人の言葉は重みが違うね*
物語は菜月サイドからしか描かれていないので、ついつい見落としてしまうけれど、菜月が不安や淋しさを抱えている時、実は峻も同じように遠距離恋愛の辛さを味わっているわけで…お互いそれが分かっていればすれ違ったりもしないんだろうけど、そのもどかしさが切ないなあと思った。(-ω-`〃)
菜月は私がこれまでに(小説の中で)出会ったことのないタイプのヒロインで、新鮮だった!
甘え下手な菜月に対して、素直で恋愛観がハッキリしてる峻~っていう組み合わせが、なんか可愛くて良かったな♪
ところで、「遠距離恋愛専用ワイングラス」なるものは果たして商品化されたのだろうか?
ちょっと見てみたいなと思った…別に使う予定もないのにねぇ。( ̄∀ ̄)ゞ←それこそ淋しい奴w -
主人公の女の子が私と似たような性格で親近感がわいた。私も幸せになりたい!
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健気で一途、おっちゃんはオサーンだけど好きな内容です。
純、この一字に尽きるお話でした。
著者様の他の作品も探して読んで見たいと思った次第です。 -
かわゆくて、甘い、ぽよぽよな感じの一冊。こういう恋愛もいいのかもしれない、と、思わせてくれるところが良い。
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遠距離や終わってしまった恋を乗り越えていく
とっても素敵な本です(●´∀`●)
切ないけど最後はハッピーエンド・・・
泣いた後、とっても幸せな気持ちになりました! -
人付き合いが苦手で、うまく自分の気持ちを伝えられない菜月。
本が大好きだけれど、人の輪や賑やかな場所が苦手で、人からは「危なっかしい」「ほっとけない」と言われてしまう――
読めば読むほど、自分のことを言われているようで他人とは思えない(苦笑
気付けば、深く感情移入していました。
おすすめです☆ -
甘ったるくなりすぎず、かと言ってドライでもないしエロばっかでもない。
わたくし、飯田さんの風景の描写がとっても好きです。
村山さんに通じるものがあるような気がします。
なんというか、景色を肌で感じれそうなそんなかんじ。
主人公は、大学生の女の子。
過保護な家庭環境やら自身の社交性のなさやらに、
ちょっとしたコンプレックスがあって
強くなりたいと思ってる。
そんな彼女が素の自分を見せられる唯一の相手が優しい彼氏。
だけど、彼は家業のカフェを継ぐために仙台へ帰ることになり、遠距離に。
それから、女性を抱く、ただ抱きしめるだけのバイトをする男と知り合い、
(一応の?)友達や先生とのやり取りを通じて、本物の恋を知っていく・・・
そんな物語です。
主人公の内面がけっこううまく描かれています。
男のわたくしでも共感できる部分があったなー。 -
菜月は遠距離恋愛中の女子大生。自分の好きなことをじっくり大切にして暮らしたいだけなのに、どうも周りになじめず生きにくい。そんな彼女が好きになった相手・峻は、実家の喫茶店を継ぐために仙台に帰ってしまった。ふたりをつなぐのは、どちらかが口をつけると光をはなつ、不思議なワイングラス。電話やメールではうまく気持ちを伝えられない菜月にとっては、グラスが光るのを見るのが、峻との唯一の心の交流だった。しかし、クリスマスの季節、ふたりの気持ちにすれ違いが生じはじめたころ、菜月はグラスを割ってしまう。どうしても峻にそれを言い出せないうちに……。
-紹介文より