愛をあげよう (9) (バーズコミックス)

著者 : ともち

• ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ (2000年9月29日発売)

感想・レビュー・書評

[hajimesatohさんの感想 · 2013年3月29日]

ホームコメディの傑作だと思います。知る人ぞ知るというか、マイナーすぎますが心に残るマンガです。
自分が読んだマンガの中で何が一番好きか？と聞かれたら、他にもいろいろある中で迷わず「愛をあげよう」と答えます。そしてそう答えても、誰もわかってくれない。

ほとんど知られていないような作品なので、ネタばれにならない程度にあらすじだけ紹介します。
未婚の母に育てられた主人公がその母を失い、引き取られることになったのは突然現れた実の父の家でした。

自分が生まれたことさえはじめは知らなかった実の父、父の前妻との間に生まれた姉、妻の連れ子であるもう一人の姉、父と妻の間に生まれた妹、
主人公にとっては全員が初対面ですが、引き取られた先の家族は全員が主人公のことを知っており、ついに家族になれたことを心から喜んでいます。しかしもちろん、主人公はそれを素直に受け入れられません。

そうした状況から彼らが本当の家族になっていくまでの物語と、主人公と血の繋がっていない姉との恋物語、そして家族それぞれの人間ドラマが並行しながら物語が進んでいきます。

レビューは完結の9巻ですが、特に6巻などは何度読んでも涙が出ます。
おもしろいですよ。

ところで、作者の公式サイトはもう何年も更新が止まっていますし、この本もamazonでは画像がなく、寂しい限り。。。