- Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791106691
感想・レビュー・書評
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<感想>
患者としての実体験にもとづいて、症状をエピソード別に紹介している本。著者は医療者ではないようだ。医療者視点の書籍は抽象的でピンと来ないものも多いが、本書は患者側の視点の本であるため感覚的に理解しやすい。自分に近い状況の患者のエピソードは参考になった。「自分の苦しみは一般的なもので、似たような人がいる」という事実を知るだけで救われた気持ちになる。
脅迫観念はひたする無視するにかぎる。
著者が言うように「不安は放っておけば最も早く去る」のだ。
<アンダーライン>
★★★★★強迫性障害は、そうあってはならないと思うことが強迫観念となって出てくる特徴があるからです。強くそうあってはならないと思えば思うほど、反対の考えが浮かんでしまうのです。
・身近な人や専門医に「違う、体臭なんか出ていないよ、大丈夫」と言われたら、何が何でもその言葉を疑ってはいけない
★★(強迫性障害は発展途上国より先進国に多い)人間は食うや食えないような状態ではあまり神経質に物事を考えている暇もない
★★★★★どれだけ脅迫行為をやっても、強迫観念が消えないのなら、もう行為をやめるしかないでしょう。だって、やれどもやれもどどこまでいっても切りがないのですから。
★★★★★いくら頑張っても強迫観念が消えない。これは強迫性障害を治す最大のチャンス
★★★いくら浮かんでも、それらはすべてただの強迫観念で、ウソだということがわかっていますから、ひたすら無視するだけです。
★★★治るという意味が、脅迫観念がまったく浮かばなくなることではないことはご理解ください。強迫性障害が治るということは、脅迫観念に振り回されなくなる、まったく気にならなくなる、ウソだと見抜けるようになるということなのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Q&Aで読みやすかった。「実体験に基づく強迫性障害克服の鉄則35」と同じ作者でした。とにかくすぐにやめること。行動療法というより自分でいかにやめるかについて書いている。
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体験者による強迫性障害についての本。
医者からみた目線ではないので凄く説得力があり、当事者の方々にとっても勇気づけられるのではないか。
本の内容もQ&A形式になっており読みやすい。 -
病気のことは、病気のプロ(患者さん)
に聴くのが一番早い。 -
『医者でもカウンセラーでもなく、ただのサラリーマン』である強迫神経症当事者による、実体験や実例に基づいた入門書的内容。ただし、医療者向けではないので、難しい医学用語なんかはまったく出てこない。あくまで当事者に向けられた、克服に向けての実践的アドバイスが中心。
理解のレベルにおいて、やっぱり当事者にはかなわないなーと実感。下手にアドバイスするより、この本を一冊読んでもらう方がずっと良い。克服するコツは、『無視する』『放っておく』『やり過ごす』といった態度を取り続けることなんだとか。なるほど。認知行動療法とか、かえってこだわりを生んじゃいそうな気もしてきた。