- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791762323
作品紹介・あらすじ
西洋思想の根底にある征服・把握・占有という収奪的態度を拒絶するハイデガーは、存在を開示する言葉そのものの語りに耳を傾ける。人間の知の条件を根源的に問い直す、言語思想・芸術論への誘い。
感想・レビュー・書評
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ハイデガーに興味をもって、いろいろ入門書を読んでいるところ。(本人の書いたのは、かなり難しいので。。。。)
日本の著者の入門書を少し読んで、こちらの英語圏の著者の入門書を読んでみる。
この「現代思想ガイドブック」のシリーズは、主に文学部の学生を対象とした入門書という位置づけのせいもあるかもだし、英語圏でのハイデガー理解の違いというのもあるかもだけど、日本の入門書とはかなり違う印象。ほとんど同じ思想家とは思えないくらい違う。
というところが面白いし、新鮮。
あまり前期、後期という区分をあまりせずに、また文学部の人をメインの読者に設定しているせいか、自然に後期の議論が中心になった紹介になっているのせいかな?
ハイデガーをしっかりと学んでいる人には、「浅い」感じがする本かもしれないが、わたしとしては面白かったし、どうしてハイデガーが今になっても議論され続けるのかがとてもよくわかった感じ。
というのは、この本を読むと、ほとんどデリダの脱構築の議論に近くて、しばしば、デリダがハイデガーから影響を受けているといわれるのが、とてもよくわかった。
最後の訳者の解説は、日本のハイデガー理解と英国との理解の差を中心に議論されていて、訳者自信はこの本に対して、かなり批判的な様子であるが、そこも含めて面白かった。
このシリーズは、ほかにデリダ、ドゥルーズ 、バトラーを読んだのだけど、どれもなんか新鮮で、個人的には好きだな〜。詳細をみるコメント0件をすべて表示