- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791765256
作品紹介・あらすじ
貧困・格差・医療福祉など現下の諸問題を解決し、きたるべき社会を構想するにあたって大きな注目を集める「ベーシックインカム(基本所得)」。それは、何を、どうやって分けるのか?近年の錯綜する議論を精査し、理念と政策を丹念に検証。社会の根底まで掘り下げて考えなおすことによって、ベーシックインカムをめぐる議論を新たな次元に導く、画期の書。
感想・レビュー・書評
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1000671366
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【メモ】
・内容紹介
“貧困・格差・医療福祉など現下の諸問題を解決し、きたるべき社会を構想するにあたって大きな注目を集める 「ベーシックインカム(基本所得)」。それは、何を、どうやって分けるのか? 近年の錯綜する議論を精査し、理念と政策を丹念に検証。社会の根底まで掘り下げて考えなおすことによって、ベーシックインカムをめぐる議論を新たな次元に導く、画期の書。”
・著者紹介(2010年の情報)
立岩真也(たていわ・しんや)
1960年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、立命館大学院先端総合学術研究科教授。
専攻 : 社会学。
著書 : 『私的所有論』(勁草書房 1997年)、『弱くある自由へ 自己決定・介護・生死の技術』(青土社 2000年)、『自由の平等 簡単で別な姿の世界』(岩波書店 2004年)、『ALS 不動の身体と息する機械』(医学書院 2004年)、『希望について』(青土社 2006年)、『所有と国家のゆくえ』(稲葉振一郎との共著 NHKブックス 2006年)、『良い死』(筑摩書房 2008年)、『流儀 アフリカと世界に向かい我が邦の来し方を振り返り今後を考える二つの対話』(稲場雅紀・山田真との共著 生活書院 2008年)、『唯の生』(筑摩書房 2009年)、『生存権 いまを生きるあなたに』(岡本厚・尾藤廣喜との共著 同成社 2009年)、『税を直す』(村上慎司・橋口昌治との共著 青土社 2009年)他。
齊藤拓(さいとう・たく)
1978年生まれ。立命館大学グローバルCOEプログラム 「生存学」 創成拠点リサーチ・アシスタント。
専攻 : 政策科学。
業績 : 共訳書として、ヴァン・パリース 『ベーシック・インカムの哲学』(勁草書房 2009年)。
<http://www.seidosha.co.jp/>
【目次】
はじめに
第1部 BI は行けているか? 立岩真也
第1章 此の世の分け方
1 BI
2 此の世の分け方についての案
3 あるかもしれない違い
4 『ベーシック・インカムの哲学』
第2章 何が支持するのか
1 「資産としての職」 という理解
2 どれだけを私が作ったかという理路
3 その道を行かなかったこと
4 生産の理解の変更という道
5 死者の遺したもの
6 なぜ違う道を行ったか
7 なお使うとすれば
第3章 所得(再)分配に限る必要はないこと
1 他にも分ける場がある
2 他でも分けてよい理由
3 だけでよい理由があるか
4 阻害・介入という批判
5 BI によって実現するという説
第4章 簡素そしてスティグマの回避という主張について
1 本章の要約
2 選別主義・普遍主義
3 見ないことができるか
4 「社会サービス」
5 簡素な手続き・小さな政府?
6 スティグマ
7 変位について
第5章 労働の義務について
1 本章途中までの要約
2 義務について
3 自由?
4 義務の性格・強さ
5 だが押しつけることはない
6 足りてしまっている、にしても
7 問題は消滅することはない、のだが
第6章 差異とのつきあい方
1 非優越的多様性という案
2 知らない人が判断する+実現されるわけではない
3 どんな人の選好が採用されるか
4 普通は何をするか(するべきか)
5 なぜそうなる(ならない)のか?
6 分けられないものを分けてしまう
7 よしあしを間違える
8 ぎこちなくなる
第2部 政治哲学的理念イデオロギーとしてのベーシックインカム 齊藤拓
一 いわゆる雇用レント説という理解
二 ヴァン・パリース政治哲学の全体像
三 「ギフト」 の公正分配
四 資産としてのジョブ
五 「ジョブ」 概念に関する注記
六 給料が違うのは労働生産性が違うから?
七 「生産性」 を上げろ?
八 ベーシックインカム論者の 「市場原理主義」
九 「機会の平等」 批判
一〇 個人所得への最適課税
一一 シンプルであることはそれほど魅力的か?
一二 法人課税 企業と家族はどう違うのか
一三 「ギフト」 は個人間分配すべきなのか?
一四 市場とは認識装置である
一五 「ニーズに基づいて」 という主張
一六 現物給付の BI
一七 最大限に分配する最小国家
一八 市場に対する信頼――「どのように」 信頼するか
一九 生存経済と市場の外部
二〇 「労働」 は 「生産」 とは限らない
二一 ラディカルな個人主義と消極的自由
二二 市場至上主義
第3部 日本の BI をめぐる言説 齊藤拓
財政コストの見積もり
フラット税
フランス/南ア/シチズンシップ
「生きていることは労働だ!」
経営者の BI 論/消費税/他給自足社会
自発性/コモンズ/コミュニタリアン
二〇〇九年の盛り上がり
著名人たちの BI 論
BI 批判
終わりに
あとがき
文献表 -
長い。読みづらい。
これといった面白さに欠ける。 -
ちょっと文体が冗長で読みにくく感じる人もいそう。