- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784791772346
作品紹介・あらすじ
妄想を誘発する〈絵画〉
どの絵からも、都会の孤独、犯罪のにおい、エロティックな妄想など、見るものにさまざまな「物語」を立ち上がらせる、ホッパーの世界。現代人の孤独感・喪失感・疎外感を体現させ、その人気は絶対的にNo1。都会の郷愁溢れる、ハードボイルド的・サスペンス的な、ホッパー描く「光と影」の魅力を、大胆自由に考察する。
感想・レビュー・書評
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エドワード・ホッパーの絵を初めて観たのは1993年上野の森美術館のMoMA展での『ガソリンスタンド』だ。その時の展覧会での目玉はゴッホの『星月夜』で、もちろんホンモノを観れて感動した筈だが当日一番心に残ったのがホッパーだった。
以来画集を眺めたり展覧会が開催されると観に行ったりするような好きな画家の一人となった。
写実的っぽいのになんか郷愁を感じさせるタッチ。現代的な孤独感。何故そんなに惹かれるのか。自分でもよく説明できない。
そんなモヤモヤ感をクリアにしてくれたのが、この本である。
ホッパーの絵に出てくる人物はどれも表情が無い。絵のストーリー性も主張しない。しかし観る者がそれぞれストーリーを組み立てる。アメリカン・ハードボイルドの世界感に近い。ダシール・ハメットやヘミングウェイに通づる。その手の小説が好きだから惹かれてるのかと納得。そして代表作『ナイトホークス』について語る項では、マイケル・コナリーのボッシュを引き合いに出しており、個人的に、そうそう!と膝を叩く。一度見たら忘れられなくなるような印象をあたえる絵がホッパーなのだ。
あとがきで紹介していた『短編画廊』も是非読みたい本のリスト入り。
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あまり美術評論という感じはしなかったのだが、この方、文化人類学者なんですね。
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著者のホッパー鑑賞体験が書かれてる ホッパーのタッチに迫る解読が欲しい 主観的な感想文ぽさ 不必要な言い回しが読みづらくさせてる
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そんなでもない。