タイの僧院にて

著者 :
  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791774050

作品紹介・あらすじ

私は仏教の国タイで僧修行をした。
僧の一日は、早朝から各戸を巡り歩き、お布施の食物を得る托鉢に始まる。そして227条の厳しい戒律に明け暮れる日々。気鋭の文化人類学者が、タイ・バンコクの僧院で、得度から還俗までの僧修行を実践――。得度の儀礼、僧の義務、僧の日常生活、仏教徒との交流、同僚僧との交友・・・。知られざる小乗仏教の実態をみずみずしい感性と文章で紡ぎあげる、感動のドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • タイ旅行前に読了。
    知らない僧の世界を垣間見れて勉強になった。
    とりあえず、ワットボヴォニベーには行きたいなぁ

    タイには一時僧の制度があって毎年多くの若者が僧になるとこと。僧になる場合は会社も約100日の有給を認めなくてはならないなど、タイ社会と仏教の密接さを知った。興味深いのは出家の動機に母親への感謝が多いということ。息子が僧となって得たブン(徳)を母親に送るため、最大の親孝行のようだ。またタイになって仏教は信仰のみならず、国家と王に対する忠誠心を養うことに繋がる。
    仏教がタイ国家を支える、形づける重要な支柱である。日本人にはなかなか持っていない感覚。

    タン(得る)•ブン(徳)
    アウ•バーブ(不得をする)

    タイ人は計算しながら日々送っており、例えば朝よくないことをしたら、夜には徳を積む。

    仏教国なのに、生活には享楽の気が漂っているのはタイ人の生活を楽しむという気質から。

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著者プロフィール

1938年東京都生まれ。文化人類学者。東京大学大学院修了、大阪大学で博士号取得。東南アジアをはじめ各地でフィールドワークに従事。元文化庁長官、大阪大学名誉教授、前国立新美術館館長。主な著書に、『儀礼の象徴性』(1985年、岩波書店、サントリー学芸賞)、『「日本文化論」の変容』((1999年、中央公論新社、吉野作造賞)などがある。

「2023年 『佐藤太清 水の心象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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