寄附金課税のポイントと重要事例Q&A

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  • 税務研究会
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  • Amazon.co.jp ・本 (589ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784793119224

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  • 元税務大学校教授で、税務署長経験者による寄附金課税の集大成ともいえるQ&A本。国税OB本によくみられる通達べったりで国税寄りの解説に終始せず、自らの経験に基づき納税者有利となる検討過程が解説されており大変参考になった。この本を読めば寄附金課税のほとんどの論点が抑えられる。多少出版年が古いが今読んでも陳腐さを感じない好評書籍だ。
    P158
    単に「子会社等は債務超過で返済資力がない。」「債務超過だが倒産の危機までには至っていないが資金不足である。」等の理由や状況だけでの損失負担等は緊急性も乏しく、恣意的な所得移転も可能であることから合理的理由が認められず寄附金の可能性が大きいです。また、逆に、再建の目途が立たないのに無秩序に援助・負担を続けることも費用の垂れ流しとなり、経済合理性がないことから寄附金の可能性が大きいです。
    P201
    判例では「実質的に相手方に贈与、無償供与と認められる金額」の判定は「単なる主観的な贈与の意思があったか否かでなく、差額を無償で提供したこと、受贈者もそれを特段の疑いもなく、反対給付も意識せずに受益しているようなときは、そこに贈与と受贈の意思を推定し、贈与があったとみてもよい。」と判決しています(昭和38.3大阪地裁)
    P219
    税法が寄附金の定義を明確にしないのは、時価の判定の難しさと寄附金の要件である「贈与の意思」の判定を明文化することが難しいことから、あえて寄附金の定義をしない事情があるかもしれません。
    P228
    フリーレントの子会社等への適用は難しいとの考えがあります。子会社等に対する家賃免除は他人とは状況が異なることから、利益供与が否定できないとして寄附金となるとの考えです。
    P452
    退職給与等の負担と寄附金
    P454
    退職金相当額を負担しないことが認められる場合

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