二・二六 帝都兵乱

著者 :
  • 草思社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794217486

感想・レビュー・書評

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  • 大本教弾圧の話は衝撃的だ。まったく知らなかった。また資金提供する人々がいたところを見ると、クーデターには民意が反映されていたと考えてよさそうだ。
    https://sessendo.blogspot.com/2021/12/blog-post.html

  • 今までの二・二六事件の印象は、青年将校のクーデターで内閣が軍を恐れてそのまま戦争へというものでした。

    そのイメージが変わりました。まだまだわからないことはたくさんありますが、とにかく人事がすごく重要ということはわかりました。

    あれがなければ戦争はなかったとか、いろいろな見方・説等はあるかもしれませんが、たらればを言うのでなくきちんと事実に目を向けるためにこれからも歴史(特に近現代)の本を読んでみます。

  • 2.26事件を軍部を中心に追った本。

    著者の憶測もかなり混じっているような気がする。
    それでも、政界や財界、あるいは社会運動といった、昭和史の通史で重視されがちな部分をいさぎよく削っているおかげで、クーデターの主役たる軍の動きを注視できて面白い。
    当時の政治を変革するために多くの兵を借り出して日本の中枢を占拠したまではいいものの、クーデターが理想とした天皇親政という建前に縛られて政権を掌握することを考慮せず、一度はクーデターに成功しながらなすすべもなく鎮圧されてしまう。
    元老、重臣、軍閥、財閥、官僚、政党等の”国体破壊の元兇”を機能停止させて、本来権力を持つべき人に権力を戻せば日本は良くなる、という青年将校たちの考えは信じられないほど浅はかに見えるけど、最近の政権交代だって大して変わらないものだったことを考えると、あまりあきれてばかりも居られない。

    軍隊内の人事など内輪の話が多いので、そういうのに興味が無い人には楽しめないかもしれない。

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著者プロフィール

軍事史研究家。1950年、神奈川県生まれ。
中央大学法学部法律学科卒業。国士舘大学大学院政治学研究科修士課程修了(朝鮮現代史専攻)。著書に「日本軍とドイツ軍」、「レアメタルの太平洋戦争」、「日本軍の敗因」(学研パブリッシング)、「二・二六帝都兵乱」、「日本の防衛10の怪」(草思社)、「陸海軍戦史に学ぶ負ける組織と日本人」(集英社新書)。「陸軍人事」、「陸軍派閥」、「なぜ日本陸海軍は共同して戦えなかったのか」(潮書房光人社)、「帝国陸軍師団変遷史」(国書刊行会)がある。

「2020年 『知られざる兵団 帝国陸軍独立混成旅団史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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