- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794218940
作品紹介・あらすじ
寒い冬のある日、保健所に収容された一匹の大きなオス猫。ちょっと不機嫌そうな顔をしているけど、おっとりした食いしん坊。なんとかその猫の命を求おうと思い悩むノリコさん。しかしそのとき猫はすでに…。ある保健所で本当にあった猫と人との悲しいけれど、ぬくもりのある物語。
感想・レビュー・書評
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ある保健所で本当にあったお話。
ノリコさんは、せめて最後まで動物たちが心地よく過ごせるようにと保健所でお世話をしている。
ある日そこに大きなお顔の猫がくる。
そのコを「でかお」と名付けたノリコさん。その日からでかおのことが気になって仕方がない。
みんな連れて帰れるわけじゃないし、既におうちにはたくさん猫がいるし……
悩んでいたノリコさんだが「処分日」が偶々延びたことが契機となり、
でかおを引き取ることを決意。
だけど、時すでに遅く……。
結果をいうと、注射をされたでかおは奇跡的に助かり、ノリコさんと幸せに暮らす。
だけどでかおのような幸運なコは稀だ。
描かれている、または、描かれなかった猫たち。
行間から読み取れる、たくさんの、本当にたくさんの不幸な動物たち。
それを忘れずに、一匹でも不幸な動物たちが減るようにと願ってやまない。
ずっと前から気になりながら、手にする勇気のなかった本。
ブク友さまの感想を読み、やっぱり読もう!と購入したものの、
それからもながーく積みぱなっしだった。
レビューで寄付できるイベントをきっかけに、やっと読みました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブログ友のお薦めで読んでみた一冊。
表紙からはみ出ている大きな顔の猫の名は「でかお」。
顔がでかいから「でかお」と名づけたのは、ノリコさんという女の人。
捨てられた犬や猫が集められた場所に毎日通い、お世話をしている。
それは【捨てられたって、おなかいっぱい食べさせてあげたい。
最後までキレイなところで寝かせてあげたい】という、精一杯の気持ちからしていることだ。
もちろん、職員さんには許可をもらっている。
そんなノリコさんがある日、怖い顔した大きな猫「でかお」に出会う。
これは、その「でかお」に出会ってから起きた、奇跡のような本当のお話。
2009年の、岐阜県内の保健所で実際にあった話を穴澤賢さんが本にして、これまた無類の動物好きの竹脇麻衣さんが可愛い挿絵を付けてくれたというもの。
毎週水曜日が「処分日」という保健所だが、「処分」という言い方も恐ろしい。
職員さんにしても、決して楽しい仕事ではないだろう。
生きようとしている生き物たちの、生命を奪ってしまうのだものね。
でも一番悪いのは、捨てたひと。
引越しなどやむにやまれぬ事情もあるだろうけれど、それはすべて人間の都合。
一度でも飼う(ああ、この言葉も好きじゃないな)と決めたなら、最後まで飼ってほしい。
穴澤さんも、あとがきでそう述べている。
ところで「でかお」の起こした奇跡とは?
それがもう本当に驚きの出来事で、「筋弛緩剤」の注射を2本も打たれたのに生きていたってこと!
逢うたびに「でかお」が好きになっていたノリコさんは、「最後を見届ける覚悟で」もう有無を言わさず家に連れて帰る。
ここまでの逡巡するノリコさんの切ない気持ちが、自分のことのようによく分かり、思わず涙してしまった。
でも、連れて帰ったのは正解だったのだ。
最後の1ページには、ちゃんとふたりが寄り添って、幸せそうな寝顔を見せている。
「明日もいっしょにおきようね」って、なんて素敵な言葉だろう。
私も思わず、傍にいる闘病中の子に、そう声をかけたものだ。
『明日もいっしょに、おきようね。』
『その次も、その次も、ずううっと、一緒におきようね。』
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奇跡の木さん
この本は思い浮かべただけで泣く、、、
今江祥智(呼び捨てですが、色々なエッセイ等で、猫を子どもの本の世界に誘ってくださ...奇跡の木さん
この本は思い浮かべただけで泣く、、、
今江祥智(呼び捨てですが、色々なエッセイ等で、猫を子どもの本の世界に誘ってくださった方だから師と言っても良いくらい)のコトを考えていると大長編シリーズ「ぼんぼん」(4部作)が読みたくなってきた。
残念ながら今は手元にないので、無理なのですけと、、、2021/04/12 -
猫丸さん
そうですね。この本は、 泣きますね。強い想いが通じて合って戻ってきてくれた気がしました。辛い事があったけれど、共有する時間を過ご...猫丸さん
そうですね。この本は、 泣きますね。強い想いが通じて合って戻ってきてくれた気がしました。辛い事があったけれど、共有する時間を過ごせて最後を迎えて本当に良かった。
私も次は、保護犬をと考えています。
ぼんぼんですね!
私も気になります。
また機会がありましたら読ませていただきます♪2021/04/12 -
奇跡の木さん
保護犬、、、
元飼い主さんが何故、手放したか?それを考えると切ない。。。奇跡の木さん
保護犬、、、
元飼い主さんが何故、手放したか?それを考えると切ない。。。2021/04/13
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今は亡き、富士丸の飼い主の穴澤賢さんが作られた絵本。
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老若男女、問わずに読んでほしいな。
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出版社のサイトに「おくやみ」が載っていました。
『明日もいっしょにおきようね』のモデルとなった猫、でかおが7月18日に天国に旅立ちました。謹...出版社のサイトに「おくやみ」が載っていました。
『明日もいっしょにおきようね』のモデルとなった猫、でかおが7月18日に天国に旅立ちました。謹んでご冥福をお祈りします。
私は未だ読んでいないのですが、、、気持ちをシッカリさせてからでないと、読めそうもないのでズルズルと後回しにしています。2012/08/06 -
「おくやみ」の情報ありがとうございます。この本が出版されてから3か月ほどですね。ノリコさんと暮らした日々が幸せだったことを祈りつつ、天国でも...「おくやみ」の情報ありがとうございます。この本が出版されてから3か月ほどですね。ノリコさんと暮らした日々が幸せだったことを祈りつつ、天国でも幸せに暮らしてほしいです。2012/08/07
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「捨てられたっておなかいっぱい食べさせてあげたい。最後までキレイなところで寝かせてあげたい。」
保健所(動物管理センター)に連れ込まれた犬や猫をお世話しているノリコさんと、彼女が出会った‘でかお’という顔の大きな猫との実話だそう。
帯にもある、この文章だけで泣けてくる。うちにいるのも、乳幼児で捨てられていた猫達と、ずっと外で暮らしていた猫達。この子達だって、そういう場所に行く運命だったかもしれないのだ。
ノリコさんが、強く、素敵な人だと思った。
私はとても、あの場所には行けない。今ココにいる子が、明日には殺される。全ての猫を救えないと判っていて通うこと。捨てた人間が一番悪いのに、「ごめんね」と代わりに謝って。
どんな事情があっても、捨てないで。
最後まで一緒にいられないのなら飼わないで。
今、動物と一緒に暮らしている人も、これから暮らそうと思う人も、そうでない人にも、多くの人に読んで欲しい。 -
何度読んでも、涙です。
『でかお』 優しいママに出会えて良かったね。 -
猫