- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794960757
感想・レビュー・書評
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著者は料理研究家。
フィレンツェ滞在中に見聞した食と生活を記したエッセイを集めたのが本書である。
初出はテレビ番組のテキストに連載されたものだという。
それを1992年、単行本にまとめ、さらに10年後、フィレンツェを再訪したときのことを描いた文章も加えて文庫化された模様。
単行本化が1992年とすると、執筆はそれよりも前。
実に30年以上前ということになるだろうか。
10年経った時点で著者の渡辺さんが書いている通り、イタリアやその食材、料理については、たしかに今やかなり身近になった。
とはいえ、野菜についてはまだまだ知らないものが多い。
フィノッキオ。
調べたところ、フェンネルともいう野菜。
イラクサをゆがいて食べたりしているのにも驚く。
チーマ・デ・ラーパ。
ブロッコリに似た野菜。
カルチョッフィ、というとわからないが、アーティチョークのことらしい。
この野菜の頭部に、茎と豚バラの細切れをベースにした詰め物をしてゆでる料理(マンメ)が紹介されている。
ちょっと想像がつかない。
こういう食材、料理方法の記述も興味深いが、一方でヴェルディが作った「音楽家の憩いの家」を取り上げた「トスカの接吻」のようなエッセイもおもしろい。
一方、イタリア生活の不便さも描かれる。
スリの多さは今も同じなのだろうか。
郵便も銀行も、日本のようにはいかない。
いや、その不便も彼らは不便とは思っていない。
この文章の中でも、イタリアの反グローバル化のデモがあったと書いてある。
日本とは違う道を進みつつある国のようだ。
自分が訪れる機会はもうなさそうだが、ちょっとおもしろい国だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
観光ではない、イタリアフィレンツェの市民の食や生活がとても魅力的に感じます。
イタリアのお宅に突撃したい。 -
1回読めば充分。コルヌートの意味わかった。売った
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分類番号:596.23||Wa
登録番号:000005839