印刷に恋して

著者 :
  • 晶文社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794965011

感想・レビュー・書評

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  •  本が生まれる。印刷所で作られる。内澤さんのイラストの「細かさ」に目をしばしばさせながら、ひょっとしたらもう失われているのかもしれない「印刷」の初めから終わりまでを堪能できる。
     これを「本」にしようとした松田さんは「ねっ、この本いいでしょ。本当にありがとう。」って編集者が、印刷屋さんにお礼をいいに行きたくなる「時代」にオマージュを捧げたかったんじゃないかって思った。内澤さんも「いい仕事」しているしね。
    BookCoverChallengeで書いたのをブログに載せました。
    https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202005140000/

  • DTP以前の印刷業界がざっとわかる本。
    仕事で使うCTP、PS版についてはかろうじて理解できた程度。
    電子ブックについても後半、少し触れられている。
    活版好きにはおススメの本ではある。

  • ふむ

  • 「文字」から「書体」ではなく「印刷」の方へ行ってみた。
    面白いんだけど、マニアック!ひー!それにアタクシ、機械にゃめっぽう弱いもんで、イラストだけじゃ辛いなあ…写真満載の「図説」とかないかなあ。
    更に活字組版=活版って理解してたのに、「活版組版」なる単語が頻出したりすると「??」。
    ま、活字組版→手動写植→電算写植→DTPの流れは辛うじて分かったところで良しとしたい。

  • 2010/6/22 予約 6/29 借りる。7/11〜12 一気に読み終わる。

    印刷の仕組みって知らないことだらけ。その一端がこの本でわかった。
    インタビューや体験、心のこもったイラストレーション。 いい本です。

    この本の取材と執筆がされた1996年〜2001年の間でも、印刷業界、技術の変化は大きいが、
    2010年の現在は、それからどれだけ変わったことか。
    本書の最後に電子ブックについても述べられている。
    先日発売された iPadと合わせて いろんなことを考えます。

    ☆ pasoboのバインダー(本棚)の星のつけ方を変えました。(ほとんど活用していないので)
    単純に 「いいなぁ、他の人にも読んで欲しい」と思ったら、五つ星にしました。


    内容 :
    活字から写植、DTP、電子本へ−。印刷と出版は、どこへ行こうとしているのか? 
    名編集者が、活版、手動写植、オフセット、グラビアなど、印刷の現場をルポルタージュ。
    『季刊 本とコンピュータ』連載。

    著者 : 松田 哲夫
    1947年東京生まれ。編集者。筑摩書房専務取締役。
    編集者として「ちくま文学の森」、赤瀬川原平「老人力」などヒット作を手がける。
    著書に「編集狂時代」など。

    イラストレーション : 内澤 (中沢)洵子
    八ケ岳山麓で、自分で造ったログハウスに暮らし、アウトドアの旅を続ける作家。著書に「東方見便録」「犬連れバックパッカー」「シェルパ斉藤のワンバーナー簡単クッキング」「アジア路地裏紀行他」など多数。

  • コロタイプの存在をこれで知りました。

  • 本作りのことがわかってよいが、如何せん2000年くらいのフィルムからDTPへの移行期の話で、今役立つないようではない。

    ただ、ここら辺の話をできるベテランは退職している会社が多いし、知っておいて損はない。懐かしみたい人にはうってつけかも。

  • おもしろかった。そして現場の様子はもこの本が書かれた頃から、さらに変化している。新しい技術と旧い技術の狭間で、愛着とメリット、デメリットをないまぜに一番いい方法を選び取る。それってけっこう刺激的なことだ。何かが失われるということは、より良いものが出てきたと手放しで喜ぶものもあれば、あくまで選択肢が増えたに過ぎないこともある。メディアづくりの現場は10年後、また大きく変わっているのだろうなぁ。

  • 印刷所に見学に行きたくなる。

    紙やインキの匂い、機械の音、立ち働く人の雰囲気、モノが出来ていく工程。

    これが書かれた時点とは、また大きく変わっているのだろうな。現時点ではどうなっているのか、また書いてもらいたい。

  • 本が好きなので、活字や製本にも興味を持っている。
    でも、これまで読んだ解説は、辞書的な説明のもので、たしかに要を得て簡潔なのだろうが、ちっとも頭に入らなかった。
    本書は、印刷(活版印刷、オフセット、電算写植などなど)の工場、現場で技術者や職人さんの話から、それがどんな技なのかを解説している。
    その点で、非常に読みやすく、格段に理解しやすかった。
    個人的には図版がある本は、視線の動きの方向を撹乱させられる。
    邪魔臭くてキライなのだが、本書の内澤さんのイラストは、理解の助けになった。
    著者の松田哲夫さんは、長年筑摩書房の編集者として活躍した人。
    そんな「ベテラン編集者」でも、印刷の現場については、知らないこと、分からないことがあるということにも、新鮮な驚きを感じた。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。学生時代にマンガ誌『ガロ』編集部に出入りし、筑摩書房の「現代漫画シリーズ」を手伝ううちに、大学を中退。69年、筑摩書房入社。「ちくまぶっくす」の編集長を経て、浅田彰の『逃走論』や「ちくま文学の森」「ちくま哲学の森」などの数々のベストセラーを産み出す。路上観察学会の事務局長、季刊誌『本とコンピューター』の編集委員、TBSテレビ「王様のブランチ」(本の紹介コーナー)のコメンテーターとしても活躍中。2003年には、電子本を配信する新会社「パブリッシングリンク」の初代社長に就任した。

著書に、『編集狂時代』(本の雑誌社)、『これを読まずして、編集を語るなかれ』(径書房)、『印刷に恋して』(晶文社)などがある。

「1995年 『これを読まずして、編集を語ることなかれ。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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