デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義

  • 晶文社
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感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794970640

感想・レビュー・書評

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  • ブクログで話題になっていたので興味を持ち、図書館の予約待ち(初めて使った!)で手にしました。

    タイトルにある、「幸せの定義」に引きづられてしまったせいか、幸福研究とは、について語る前半はさほど関心が湧かず、半分ほど読んで返却しようかなぁ、とまで考えました。

    結論、最後まで読んで良かったです。
    少し前に、『ハウスワイフ2.0』という本を読み、エコ活動や田舎暮らしが成り立つ背景にSNSがある、と記憶していました。この本の後半部分に、幸福とは?について語られるページがあるのですが、幸福学の観点からも同じ結論が導き出せると勉強になりました。

    我が身を振り返ると、たしかに、示唆的な消費、行動、選択は…あるなぁ。。。としみじみ感じました。
    仕事上、ESGをテーマにした分野に深く携わっていることから、昨今のブームの影にも、是非の議論は置いておいて、幸福学で紐解ける満たされる(満たされたい)という心理が背景にあるのではないかと、考えさせられました。

    でも、幸せを追求したいと思うこと、追求している人を否定することは、誰にも出来ないし、非難されたくもないと思います。

    幸福学という言葉を知らずとも、子供の頃からよく耳にしてきましたが、自分の幸せを願うこと、そして、他人の幸せを素直に喜べる自分でいたいな、と改めて思いました。

    本の冒頭にある通り、胡散臭い感じは抜けないですが、内容は理路整然としていて、好きなタイプの本です。自分で購入するか、と言われると悩むので、一つ下げて星3つにしてみました。


  • 5/29は幸福の日
    「世界一幸せな国」と呼ばれるデンマークにおける幸福研究の最新報告書!

  • 幸せとは何か、結局、それらしい研究はあるけど、よーわからん、測定は難しい、ということかなぁ。「幸福度が最も下がるのは世界平均で44歳」「遺伝子が幸福度の50パーセントを決定づける」という結果も、個人にあてはめる意味がない。ただ「先行きの不透明さ、不確実性、不安ーこれらを減らす社会のあり方が、デンマークをより幸福にするのに役立っています」には納得。

  • 幸福学をデンマークという視点を入れて具体的に述べている。

  • 文章がわかりやすくはない。
    興味深い内容も書いてあるが、あまり体系立ってないので、雑談みたいに断片的に内容が入ってくるような感じ。
    読み終わった直後でももう内容を覚えてない。
    幸福に関する本を過去にも読んでいたら既知の内容は多い。
    デンマーク幸福研究所の所長の本なので人にお薦めしやすいかなと思って読み始めたが、読みにくいので薦められない。

  • 率直に定義の話なので、「幸せとは?」というライブラリーのテーマに合うのではと思った。自分では選ばなそうな本でもある。デンマークと日本では、幸せを測るものさしが違うかもしれない。

  • 期待した感じと違っていた。

  • 文喫でパラっと。
    3章「幸福をどうやって測るのか」は再読したい。幸福は様々な次元で語られるべきだし、幸福度調査はいつ何を基準としたものなのか分からないので、経験と記憶で応えるかで回答が変わる。

  • 新しい発見はあんまり多くなかったかなぁーという感じ。基本を押さえるのにはよいと思う。

  • 幸福には長期的幸福と短期的幸福があり、文化によって幸福の定義と要因は様々だが、それでもどういう人が幸福になるかは、規則性がある

    ポジティブ心理学という、幸福を生み出すものは何かという研究が生まれる。
    「幸福」を表す言葉は現在は多数あり、それぞれの意味する範囲が重なり合って存在している。
    →幸福を定義し一つのものに集約するのではなく、幸福の多様性をカバーするために様々な手立てを講じる必要がある。

    2012年以降、各国政府は国民総所得を増やす政策と同じぐらい、国民幸福度を上げることを重要視している。
    幸福度調査は地球規模のアジェンダになった。

    幸福度の高い社員は離職率が低く、職場の雰囲気を高めるため、職場の生産性と利益を高める。経済的発展のために幸福度の上昇が役に立つことが分かってきた。

    【幸福をどうやって図る?】
    図るためには客観的指標が無いとだめだという風に思われがちだが、幸福の指標は主観的。そして、この主観的測定法が、有効であるということが最近分かってきた。

    自分がどれだけ幸せだと思うか、と「周りの人が」どれだけその人を幸せと思うか、はたいてい一致する。
    幸福度が高く、よく笑う人は周囲から明るいと思われていて、喜びをつかさどる脳の部分が活発であり、人々の幸福度にポジティブな影響をもたらす。

    ①「あなたは自分の人生にどれぐらい満足していますか?」→認知的、長期的な次元
    ②「あなたは昨日、どれぐらい幸せでしたか?」→情動的、短期的な次元
    ③「自分の人生にどれだけ意義を見出してるか?」→利他的次元

    幸福度調査の注意点
    ・調査の際、どの項目(認知的か、情動的が、環境汚染か)をフォーカスするかによって、結果が変わってくる。
    ・あることが起きているときの感じ方と、思い出すときの感じ方は違う。
    ・その行いによって幸福になったのか、因果関係がはっきりしない

    遺伝子は幸福に(50%程度)相関関係がある、といったデータがある。
    また、40歳のときに幸福度が最低になるといったデータがある。
    これらは少し眉唾ものだが、幸福と健康が密接に関わっていることは明らか。

    WHOは、健康を、単純に病気にかからないということだけでなく、肉体的、精神的、社会的に幸福な状態であると捉えている。

    幸福な国でも、幸福な人達に囲まれた状態で鬱に襲われると、自殺しやすくなる

    どうしてデンマークの幸福度は高いのか?
    →極端に不幸な人を減らすのが上手い、人々や政治を信頼している。汚職が少ない。
    →高度な民主主義が、人々との信頼の間に成り立っている場合、幸福度が高い。

    【収入と幸福】
    長期的幸福は収入に比例するが、日々の幸福は、年収7万5000ドル以上になると増加しなくなる。
    また、お金が増えても幸せにならない国は、国が豊かになろうと格差が激しい、物質的豊かさは手に入れたらすぐに慣れる、などの要因がある。
    人は、他人と比べたがる。他人と比べて相対的に自分の方が貧しいと思えば、例え絶対的所得が高くても不幸に感じる。
    また、誇示的消費をしたがる。

    既婚者は、概して未婚者より幸福度が高い。
    社会的孤独は不幸を強める。
    ボランティアや寄付など、他人のためにお金・労働をすることは自分の幸福に繋がる。
    家政婦を雇う、会社の近くに住むなど、時間を金で買うことや、ワークライフバランスを高めることが幸福に繋がる。

    幸福研究を「追求者」と「満足者」に分ける考えがある。
    追求者:賃金やキャリアなど、人生の事柄について常に良くなることを目指す
    満足者:完璧でない事柄でも満足する

    幸福研究の次の課題は、さまざまなプロジェクト、政策に、どれだけの幸福増進効果があるかを測定する方法の開発である。

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著者プロフィール

1978年、デンマーク生まれ。デンマーク幸福研究所所長。幸福と生活の質政策ネットワーク・ラテン・アメリカ創設者の1人。その研究はワシントン・ポスト、タイムズ、CB S など多数のメディアで特集されている。TEDxにも登壇。『ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方』(アーヴィン香苗訳、ニコライ・バーグマン解説、三笠書房)が世界でベストセラーになる。同じシリーズの『リュッケ 人生を豊かにする「6つの宝物(こと)」』(アーヴィン香苗訳、三笠書房)と合わせ、世界累計100万部を超えている。

「2018年 『デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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