- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794970695
作品紹介・あらすじ
やってみよう、やってみよう。
やれば何か変わる。
かわいい料理本のはじまりはじまり。
色とりどりの料理と日々の思索を綴った写真付き料理日記「cook1、2」と
料理の起源へと立ち戻るエッセイ「料理とは何か」を収録する、
これまでにない、詳しいレシピも料理の作り方も載っていない
(記憶で料理をつくる)新世紀の料理書。
カラー図版多数掲載。
[料理の効用]
料理をすると――
●「 うつ」が明ける
● お母さんの味を思い出す
● 絵が楽しくなる
● 想像力が豊かになる
● 元気になる
●「 手首から先運動」が得意になる
感想・レビュー・書評
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料理したい!って気持ちになる魔法のような一冊。
著者の坂口恭平さんは長年躁うつ病を抱えている。
この本はうつ期間真っ盛りのときに、何とかしたい、という思いから、始めた料理日記の書籍化。
最初は手を動かすのも辛かったそうだが、作っていくうちに、少しずつ、回復の兆しのようなもの(といったら乱暴だと思いますが)が見え始めて、そのうち楽しみにするように。
体調の波もありつつ、料理することが習慣化されていく。(でも本当に辛いときはサボる)
夜寝る前に明日のメニューを考えて【絶対明日も死にたくない】と日記に書き入れる坂口さんに、躁うつ病の壮絶さを垣間見たような気がする。
料理は、自分量で作ってるときがほとんどで、レシピがないと!と考える方には不安かもしれないけれど、どれも美味しそう。写真もお洒落。
トータルの塩分量を考えて料理を作るといいという坂口さんの知人の料理人の言葉、覚えておこう。
巻末の、うつが明けて【とても元気】な日に書いた料理についてのエッセイは、料理の価値観が変わる。
坂口さんの奔放な想像力がスパークしてる感じ。
数年前におすすめされた本なのですが読むことができてよかったです。
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旅先で読んだことを後悔しています。いますぐ料理をつくりたいです。
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坂口恭平の綴る、日々の料理のエッセイ。
といってもいわゆる料理本ではなく、本当に「今日こんなもの作ってみました」という記録。
でも料理って本当に創造的行為であり、創造的行為に浸る歓び、がある。
著者は躁鬱があって、時にすごく落ち込むのだけれど、料理という創造で救われてるのが伝わる。
本当にきついときって、キッチンいくのがしんどいし、なんなら食べるのも面倒だし、で食べなくなって悪循環なっちゃうこと結構あると思いますけど、そうなったときの腰上げるハードル下げるためにも、少しでも”貯作業”できてると違うんだろうな。
シンプルに、「とりあえずなんか作ってみるか。」と思いました。時々読み返します。
ちなみに本書は電子版もあるようですが、個人的には紙がおすすめ。写真が綺麗だから、なのと彼の手書きの味わいを感じられるので。 -
とにかく無理せずにやろう。
でも楽しい時はどんどんやろう。 -
坂口恭平さんって鬱に縁が無さそうに感じていましたが、どんな人にも訪れるものなんですね。怖い。
そんな鬱の改善策として料理を始めたそうです。僕も最近本格的に料理に取り組み始めたので、料理をする事で感じる充実感と自己肯定感の素晴らしさは身をもって体験しています。
大分勘で作っている料理ノートですが、そもそも料理勘が優れていそうですね。どれもこれも美味しそうに出来ています。
自分でもノート作ってみたいなと思いました。作らないけど。 -
毎週末、podcastを聞きながら料理をする。ぼーっとしながら平日のお弁当に備えるこの行為があることで、私はかなり救われていると思う。
何も考えない、無の時間。それは、自分で自分をケアする時間でもあると思っていた。
この本では、まさに"ケアとしての料理"について力説されている。単に料理ができるようになりたい!というポジティブで元気な原動力なんて、なくてもいい。料理はひとを救うことがある行為なのだと、改めて感じた。 -
料理の写真と料理前後の気持ちが記されている手書きのノートが、そのまま出版されている面白い本。
料理はかねがね破壊と創造ができる行為で、人間性を取り戻せるなぁと感じていた部分があり、それが補完されてよかった。
~好書好日(book.asahi.com)のインタビュー記事より抜粋メモ~
だんだん台所が自分の場所になっていきます。それまで台所は嫁さんの場所で、料理の途中で嫁さんから「なんでこういう風に洗わないの?」「こうした方がいい」とか言われると、それだけで自分の空間が崩れていく。だから、『cook』を作っている間、「料理をしているときは何も言わないで」って嫁さんにお願いしました。そしたら、すっごい楽になった。それって仕事場も一緒なんですよ。自分がコントロールできる空間で仕事したらすごくうまくいく。
(略)
できないことができるってなったときに、「創造」が取り戻されていく。「創造」って、なにも芸術家だけにあるものじゃなくて、すべての人に必要なんです。本にも「料理は創造の根源」って書きましたけど、人間は創造するものなんですよ。
でも僕は「自己肯定感」という言葉より、「自分に創造が取り戻された」っていう言葉の方が面白いと思う。だって、自己否定がないと「創造」って進まないから。料理なら、「もうちょっと塩味変えると美味しくなるかも」とか、そういう自己否定が大事で、そうすると創造もいい方に進んでいくんですよ。 -
料理がとてもおいしそう。私も「絶品」と言えるような料理を作りたい。レシピを調べるのではなく記憶や想像から料理をすることや、朝食を除いては同じメニューを作らないことがすごい。真似してみたらさぞ充実した食生活になりそうだ。
コメントを読んでいると時々響く文があった。この人だからこそだろうなぁ。この本を手に取れて良かった。 -
鬱のとき、落ち込みがちなときに動くことは効果的と知る。料理は治癒。五感を信じてつくる。貯作業。坂口さん語録。
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2020.9
こんな作り手の意思が見える生命力のある料理の本は見たことがない。料理を通して生きることを考える。料理や食べることとどう向き合うかは生きることそのものなのかもしれない。火を使うこと、自分の食べるものを用意すること、毎日当たり前にしていたことがこんなに人間の核に通じるなんて。そりゃ雑にしていたら生き方も生活も心も雑になる。貯作業。料理への向き合い方が変わる。食べると生きるを自分の手で作る本。-
mayugekoさんの、「食べると生きるを自分の手で作る本」という言葉が、いいな~と思いました。mayugekoさんの、「食べると生きるを自分の手で作る本」という言葉が、いいな~と思いました。2021/05/03
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2021/05/03
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