新装版・Cの福音 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 61
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796646017

感想・レビュー・書評

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  • これは筆者のデビュー作とのこと。楽しく読めた。この後、主人公朝倉恭介は、何度となく登場するが、カッコ良すぎる。何冊か読んでいるが、どれも楽しい。引き付ける魅力がある。今度は何を読もうか。LLAP

  • 約25年前の著者デビュー作を初めて読了。ちなみに著者の作品を読むのも初めて。
    読み始めから1/4ほど読み進むうちは、ハードボイルド調の展開と文体に心地良く読み進んだものだが、半分ほど読んだあたりで「あれれ?」と。ひとつには、設定のディテールがあまりに古い...と云うか、その古さが邪魔になる。良い小説って、50年や100年を経てもなお、その古さを感じさせないモノ。それがこれほど邪魔になるのはいったい何故なんだろう?どうしてもやはりそれが著者の力量によるものだとも思えてしまう。そしてもう一つは、半分読んだあたりでもまだ全く物語が進んでいないズルズル感。そして案の定、その不安はエンディングで一気に表面化。たった最後の10数ページで、こんなにドタバタ物語を締めくくっちゃうの???みたいな。
    続編もベストセラーだったそうだが、ぼくはもういいや。
    同じ著者の作品も、よほどのことが無い限り、もう読みません。

  • 昔読んだ本

  • 友達が貸してくれて読んだ~。
    昔はハードボイルドの小説が苦手だったけど、最近は躊躇しないですんなり読める。
    これが楡氏のデビュー作だなんて、すっごー。
    タダもんじゃないな。

    麻薬ビジネスの裏側を書いた話は縁がない分、とっても面白く読めた~!
    朝倉のキャラに惹かれたというよりも、ビジネスのからくりに引き込まれた。
    なるほど~~、うまくやるぜ、こいつら。
    ってな感じ。
    ハードボイルドなのに、激しいアクションシーンがないのは、朝倉の好みなんだよね。スマートに短時間できれいに片付ける。イイネ~。

    しかし、薬は怖いねぇ。始めたらもう抜けられない。
    やらないに限るよね。

  • 航空機事故で両親を失った天涯孤独となった朝倉恭介は、その知性と強靭に作り上げた肉体で、「悪」の世界で生きていくことを決心する。アメリカ在住の頃に知り合ったNYマフィアのボスにサポートされて、恭介は、コンピュータネットワークを使い、日本の関税法を潜り抜けるコカイン密輸の完璧なシステムを作り上げた。まさに完全犯罪のそれに、思わぬところから亀裂がはいって・・。
    楡周平さんのデビュー作。

    と、とりあえずこの新装版の表紙どうにかならないかな・・・・(笑)
    いかにも、「悪!」「ハードボイルド!」「筋肉!」「マフィア!」みたいな・・・(笑)
    あははは。

    私はハードカヴァーで読みましたが、とっても面白かった。というか、ハードボイルド調の作品にあまり免疫がないので、風邪みたいにすんなりと感染した、みたいな。あれ、おかしいな。
    かなりダークな世界なので、あんまり血!暴力!が絶対だめ!!!という方はやめといた方が無難です。だいぶ前に書かれた作品なのでしょう、パソコン通信なんてものが、なかなかのキーとなってくるので少し時代錯誤?(ITの進歩は早いものです・・・)

    とにかく完全犯罪の様子が鮮やか。どのよういして隠密に麻薬が運び込まれていくのか、その手口が次々と読者に明かされていくのです。またしっかりと、「ど〜だ、すごいだろ!」で終わるのではなく、その長所、短所なども書き込まれていて深いです。恭介の完全犯罪に、少しずつ亀裂が入っていく、その様子は本当にリアルで、なかなかスリルがあって面白かったです。

    ただ。
    やっぱり朝倉恭介はミスターパーフェクトなので。
    若干、面白みに欠ける?(笑)なんかバスローブでシャンパン飲んじゃったりして?(笑)

    それを抜きにしても、まあ、面白いです!
    良くこのブログにも書きますが、正直読者に最後までしっかり読ませるという作家さんは一流の腕をお持ちだと思うのです。
    私が、今まで途中で投げた本・・・・数え切れませんもの。

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著者プロフィール

1957年生まれ。米国系企業に勤務中の96年、30万部を超えるベストセラーになった『Cの福音』で衝撃のデビューを飾る。翌年から作家業に専念、日本の地方創生の在り方を描き、政財界に多大な影響を及ぼした『プラチナタウン』をはじめ、経済小説、法廷ミステリーなど、綿密な取材に基づく作品で読者を魅了し続ける。著書に『介護退職』『国士』『和僑』『食王』(以上、祥伝社刊)他多数。

「2023年 『日本ゲートウェイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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