ある少女にまつわる殺人の告白 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2012年5月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796688987
作品紹介・あらすじ
第9回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞作品。
長崎県南児童相談所の所長が語る、ある少女をめぐる忌まわしい事件。10年前にいったい何が起きたのか―。小学校教師や小児科医、家族らの証言が当時の状況を明らかにしていく。さらに、その裏に隠されたショッキングな真実も浮かび上がる。関係者に話を聞いて回る男の正体が明らかになるとき、哀しくも恐ろしいラストが待ち受ける。
感想・レビュー・書評
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すごい!
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誰が悪いのか、どこかで誰かがこの歯車を止めないといけないけどでもどうやって…何もかもが分からない。やるせないお話だった。
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途中までは色々思ったし、最後は伏線もあったので半分予想外、半分やっぱり…と言う感じだった。ちょびっとだけ怖かったけど、最終的には可哀想な可哀想な女の子の話だと思った。結局何年経とうと誰も幸せにはなれなかったお話だな…と。
(2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了当時の記録。) -
第9回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞作品。
佐藤青南さんの「連弾」「人格者」と読んで、この作家さんに興味が湧き、デビュー作を読んでみたいと思い、手に取った。
10年前に起きた、児童虐待事件を、
長崎県南児童相談所 所長・隈部と、当時をよく知る関係者へのインタビューとして、交互に展開する。
虐待の連鎖は、止められないのか。
最終章で、インタビューをして回った人物が判明し、そして・・。
ゾーとさせられた。 -
背ラベル:913.6-サ
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絶対に一気読みした方が面白い一品
ちょっとずつ入れ代わり立ち代わりの証言により
構成されたもの
なので、この人は誰だろう、
この人の証言は、この人の証言より前なのか後なのか
など
自分で予想していくのが
大変なんだけどそれもまたおもしろかった
頭の片隅で、そもそもこの人たちを
取材しているあなたは一体誰???という疑問があって
その答えもワクワクしながら読めた
いや、ワクワクなんて不謹慎
というくらい亜紀がかわいそう過ぎて
でも
亜紀の虐待や、実際の児童相談所の現場は
実際にあることだと受け止めていかないといけないなと
思った
海外では、
虐待されている子供より、虐待している親のほうが、
手厚く、お金をかけて、そうならないようにケアしているらしく
虐待されていた親が子供を虐待する連鎖ってあると思うので
その場の虐待ではなく、そもそもこの連鎖を止めるという対応が大切ですよね
おおう
話がそれた
楯岡絵麻シリーズが大好きすぎて
そればっかりだったけど
他の作品も機会があれば
ぜひ読んでみたいです -
デビュー作とは思えない、最後のどんでん返しにやられた傑作小説。
児童虐待、その行き着く先とは。。。
ラストでは本当に衝撃を受けました。 -
インタビュー形式で関係者が当時から現在近くまで、ある少女とその家族について語っていくのだけど、
なるほどね~。
わたしはてっきりこの少女が殺人の被害者なのかと思ってたよ。そう思って読み始めたけど、あれ?違うのか?ってなって真相はなかなかに闇が深い…
児童虐待と不幸の連鎖は分かる気もするし分かりたくない気もする。
児相の抱えるジレンマというか現場の苦労と消耗も何とかしないといけないよね…
今日の国葬のニュース見ながら、元総理の不幸を悼む気持ちはあれど心底税金払いたくね~~~~!!って気持ちになってるので、こういうところに回せないもんかな。ふるさと納税みたく使い道指定できたらいいのに。