300(スリーハンドレッド)

著者 : フランク・ミラー 関川哲夫

• 小学館集英社プロダクション (2007年5月18日発売)

感想・レビュー・書評

[babanshikaさんの感想 · 2012年11月9日]

スパルタ兵３００対ペルシア軍１００００００の戦争を
史実に基づいて描かれる
勇猛果敢な激しい戦いが描かれると思いきや
予想に反して静かだ
戦闘シーンは全体からすると少なく
ほとんどが行軍や戦争に至るまでの過程
戦争が始まっても
交渉や軍議、つかの間の休息など地味なシーンが多い
しかし飽きさせない、魅せる
この本が描くのはスパルタの精神だ
太く力強く、荒いタッチの画風で描かれる
豪壮な不退転のスパルタの精神
膝をついて自由を失うより、槍を振るって自由を守る
誇り高い戦士の精神

しかし、この精神に基づいて除かれた者によって敗北することになるとは
なんたる皮肉だろう

分類はアメコミになるのだろうが変則的なサイズであり
動きは少ないイラスト的な絵柄でコミックを読むというよりは
絵本や巻物を読むような不思議な感覚
それこそ焚き火の前で叙事詩を聞くような感じだ
これは完成度の高い、これからも語り継がれていくであろう戦士たちの物語だ

[yumifukuzawaさんの感想 · 2010年6月8日]

１コマ１コマがアートになっていて、
すごく素敵な本です。
ストーリー、構成も何もかも好きな１冊です。

[そえじまさんの感想 · 2010年2月3日]

映画『300』の原作ということで英語版を購入。映画の革新的な映像にも圧倒されましたが、この本の迫力にもゾクゾクしました。値段は高いが買って損無し。刺激的な一冊。

著者プロフィール

●フランク・ミラー[作]……『ダークナイト・リターンズ』によって、それまでのコミックスの概念を覆し、アメコミ3大ライターの1人に数えられる巨匠。

「2020年 『スーパーマン：イヤーワン』 で使われていた紹介文から引用しています。」