大人の自閉スペクトラム症 他の人とは「違う」特徴との向き合い方 (SB新書)
- SBクリエイティブ (2017年12月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797384987
作品紹介・あらすじ
●大人にも増えていて、職場にも増え、
周囲の理解とサポートが求められる「自閉スペクトラム症」を豊富な実例(症例)をもとに理解を深める1冊
自閉スペクトラム(Autistic Spectrum Disorder、略称ASD)とは、
自閉症やアスペルガー症候群を含む高機能自閉症などの各疾患を、
知的障害レベルや自閉症状の強弱によって
連続する広汎性発達障害と捉えた概念のこと。
これまでの障害の概念を変える
新しい考え方として最近注目されているが、
分類の仕方にもよるが、
10人に1人は該当するという見方もある。
発達障害の中でも特に対人関係をうまく築けず、
周囲を困惑させてしまい、
“生きづらさ”を感じることで、
大人が引きこもりやうつ病を引き起こすことも問題となっている。
大人の自閉スペクトラムの人が抱える困難とは何か?
どうすれば社会で周囲から誤解されなく活躍できるのか?
いまだ誤解もあり理解が足りていないこともあり、
周囲はおろか本人が自覚していないケースも少なくない。
そのため職場で問題になるケースがある一方で、
一部、IT関係など緻密な仕事に向く彼らならではの
特性を活かす企業も出てきている。
本書は、当事者やその家族が置かれる現状を踏まえて、
周囲はいかに対処するかを、
長年発達障害と向き合ってきた精神科医の著者が、
最新の研究の動向や豊富な職場での事例をまじえて解説する。
感想・レビュー・書評
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理解して向き合うことが大切。実際には難しいことですが、本人だけに負わせないことです。
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発達障害の話はどうしても子どものものだと思いがちであったが、振り返ってみれば、本書の事例に書いてあるような人たちは自分の身の回りにも存在していたように思う。ASDに対する社会の理解が深まることが生きににくさを改善する最も有効な手立てであると思うが、話はそう簡単に済むものでもないので、自分の周りに対してどう関わっていくかを考えたい。
ASDを持っているか否かということよりもそれに該当するような特性が強く見られるかどうかという意識のもと、そのような相手と向き合った時にどのようにサポートできるのか、または自助してもらうのかということを意識したい。
また、子どもと関わる仕事をする身としてはこのような特性が強い人たちがいるということを小さいころから認識させる取り組みを行って行かなければならないとも感じた。 -
自分の会社にも、このように思える人がいる。受け取り方によっては心を痛めてしまう人もいるし、逆に働く人もいる。人とは違うと思う事をプラスに受け止め、そういった人達も受け入れていける職場を作ることが大事であると思った。
ただ、ASDの心配があるのであれば一度受診するのも手ではないかと思う。自分では気づけない事に気付く事により、違う一面も見えてくる時がくるのではないかと思う -
ASDの特性で悩んでいる人は社会に出てから発覚するケースが多く生きずらさに共感出来た。
社会適応の鍵は失敗を通して学んでいくしかないと感じた。
特性による二時障害には気をつけて日常生活を送りたい。 -
スペクトラム概念となり発達障害概念は広がった。ただ非障害の方までも発達障害というべきかどうかは迷うところ。事例を通じて分かりやすい本ではあるが。対処についてはあまり具体的ではない。個別性があるので仕方はないが。