空き家は2018年までに手放しなさい (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797385595

作品紹介・あらすじ

「空き家」がいま、深刻な社会問題になっています。
総務省の調査によると、現状の空き家率は13.5%と過去最高、
20年後には3件に1件が空き家になるという見通し。国も動きだしました。
5月に施行された「空き家対策特別措置法」により、
空き家をそのままにしておくと高い税金が課せられるようになり、
しかも放置したままの空き家は自治体が取り壊す権利を持つのです。

本書では、全国820万戸と言われる空き家所有者に向け、
いますぐ取りかかるべき具体的な対処法を指南。
手放すべきか、手入れして持ち続けるべきかをどう判断するかを指南するとともに、
手放す場合の空き家処分のしかた、売った後の相続税対策、
買い換える際の次の物件の選び方、買うときのコツまで、エキスパートである著者がやさしく伝授します!

感想・レビュー・書評

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  • 本屋さんでこの本を見かけて、自分には関係ないと通り過ぎようとしたのですが、「法律改正・税金6倍」という帯に書いてある文言が気になって、読んでみることにしました。

    これから人口が減少していく時代は、今までの常識である、家を持っていたらそれが財産である、という考え方が真逆(負債)になる、という考え方をしなければならないようです。保有の概念を変えていく必要があるのかもしれませんね。

    以下は気になったポイントです。

    ・空き家対策特別措置法(2015年制定)により、特定空き家に認定されると、所有者に対して、撤去・修理を命令できるようになった。さらに税制面で、土地の固定資産税が最大6倍になる(p7、33)

    ・日本の住宅:6063万戸に対して、空き家が820万戸、7軒に1件が空き家である、その57%を占めるのが共同住宅(マンション、アパート)で多くは賃貸様である(p14)

    ・40代前半で、56%が持ち家をしている、60代前半で78%、75歳以上で81%(p26)

    ・自宅やアパートが建っている土地については、「住宅用地の課税標準の特例」という制度があって、200平米以下の部分は、固定資産税が本来の6分の1、都市計画税が3分の1であった、従って古くても家さえ建っていれば税金が安かった(p27)

    ・市町村にとっては、市町村民税と並んで、固定資産税・都市計画税はなくてはならない収入源である(p41)

    ・黒田総裁の任期である2018年まで金融緩和が続く可能性は高い、インフレ率はまだ2%に届きそうにないので(p47)

    ・1981年に施行された改正以前の耐震基準は、「旧耐震」、それ以降は「新耐震」と呼ばれている、旧耐震は時間がたてばたつほど売れにくくなる(p55)

    ・広告価格の90%が、実際に売れる価格の相場である(p56)

    ・戸建ての空き家を売る場合、価格は土地と建物価格の合計になるが、建物の評価額は20年でほぼゼロになる。空き家を売る場合は、建物をを取り壊して売る方が売りやすいこともある(p65)

    ・都道府県別の将来の地価水準予想、上昇するのは東京のみ、10年後に2%、埼玉県:89%、神奈川県:98%、徳島県:60%(p71)

    ・マンションについて、新築時の価格と、中古の価格を比較すると、1年に1坪あたり4万円値下がりすることが判明した(p75)

    ・マンションの建て替えは、最低でも住民の5分の4の賛成が必要である(p76)

    ・共稼ぎが増えるという世帯構成、ライフスタイルの変化を背景に、戸建て住宅からマンションへの流れは今後も変わらないだろう(p94)

    ・地価があがるのは、1)人口の大幅増加、2)商業施設が集積した、3)新線が開通した、等の特徴がある(p96)

    ・東京、中央・千代田・港区にあるマンションは、2014年12月の品薄から、在庫が増え始めている(p100)

    ・賃料は新築時からだいたい年1%ずつ低下する、築20年のものは、20%賃料が下がって当たり前(p133)

    ・現時点で私達が入手できる最古の戸籍は、明治19年(1886)式戸籍と言われるもの、戸籍法の改正がなければ、2036年以降、廃棄が始まる可能性がある(p167)

    2016年3月20日作成

  • 2017/7/17内容はやや薄いが全体がわかる。★4の下

  • 解体費、木造は120万
    どんどん空き家は増えていくよって話。

  • 投資, 不動産

  • 衝撃のタイトルですか⁇(笑)
    でも自治体関係者ならもう15年以上前から聞いてる話ですし最近でも空き家は手放すのが難しいし荒廃した空き家問題は新聞でもよく見ます。

    経済的にはノスタルジーに足を引っ張られて売り時を逃してしまったというところでしょうか。
    逆に目端の利く人は来年の固定資産税の納付書が届く時期までに「地価から更地にする費用を差し引いて買いますよ」とか「タダで譲っていただいたらリフォームして壊さないように賃貸に出しますよ」とかセールストークで買受けることも可能ですよね。

    要は賃貸市場に出せる知識と能力があるかとリフォームしてペイするだけの数が確保できるかなんやと思うんですよね。
    僕のツレはもう20年くらい前から考えて実行してますがσ^_^;

    早く売りぬけろ的なインカムゲインの不動産投資と逆張りの本は本当に勉強になります。
    売り手の心境がわかるので。
    最初の問い合わせ希望者がベストである場合が多いとは裏からいうとスピード重視の買い付けと整合します。

    本書は最後に相続の話に行き着きます。
    出口戦略なく資産を買うことはないと思うのですがマイホームは資産(もちろん負債と言う人もいます)と言いながらそういった意識が欠如してるんですよねσ^_^;

    全然関係ないですがこの本献本やったみたいですねσ^_^;
    まあそういう本がamazonに出ることで新品同様の本が中古で手に入るんですが( ̄^ ̄)ゞ

  • 空き家問題について、着目した一冊。

    法律が変わることや、民泊事情まで、幅広く展開されてるので、理解が深まります。

    誰もが憧れてきた、マイホーム。大きな一軒家は、家族構成が変わっているだけに、マンションタイプがベストなのは、時代背景に合っています。また、相続も含めて、どこに住むのが、幸せな生き方なのか、まで考えさせられました。

    地方の過疎化と町の再生も考えると、重いテーマだと思います。

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著者プロフィール

スタイルアクト株式会社代表取締役。慶應義塾大学経済学部卒業。コンサルティング会社、不動産マーケティング会社を経て現在に至る。 不動産ビッグデータを駆使したビジネス展開を得意とし、富裕層向け相続税対策などに実績を持つ。 同社が行うマンション購入のセカンドオピニオンサイト「住まいサ~フィン」の会員数は17万人超。 著書に、『マンションは10年で買い替えなさい』『タワーマンション節税』(以上、朝日新書)、 『マンションを今すぐ買いなさい』(ダイヤモンド社)など。

「2016年 『空き家は2018年までに手放しなさい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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