- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797390919
作品紹介・あらすじ
おしっこの回数が多い人は、回数の少ない人に比べて死亡率が2倍になる!
そんな衝撃の事実が研究により明らかになりました。
けれども、頻尿を体質や年のせいにせず、いくつになっても気持ちよく排尿することで、病気は防げるし、長生きもできるのです。
ちなみに、過活動膀胱(いわゆる頻尿・尿漏れ)の症状で悩んでいる人は、全国で800万人以上。40歳以上の8人の1人が、頻尿に悩まされているといいます。
男性なら細くて終わりのわからないおしっこにうんざりしたり、女性なら尿漏れに悩まされたり。
本来、排尿という行為は、人間にとってとても気持ち良いもの。
1日7~8回(健康な人の平均回)の排尿が、楽しくない排尿であるのは、人生においても大きなマイナスです。
中高年に限らず、若い人でもストレスを抱えていると、尿の回数が増えますし、逆に汗もかかず、トイレに行く回数が極端に少ない人もいます。
日常生活に支障がないからと放っておきがちですが、果たして体にとってはどうなのでしょうか?
たかが「おしっこ」と侮るなかれ。「そうは言っても、年齢のせいで病気ではないんでしょ?」と思われる方が多いと思いますが、実は重大な病気のサインでもあるのです。
本書は、おしっこと病気の危険性や寿命との関係性を示しながら、尿からわかる体と心の状態や寿命、気持ちよい排尿のための体づくり、食べ方、温め方、鍛え方、尿から考えるアンチエイジングなど、奥深いおしっこのメカニズムを解き明かす1冊。
当たり前すぎて、普段見過ごしがちな「おしっこ」を切り口にした健康実用書です。
感想・レビュー・書評
-
8回以上、夜間1回以上の排尿回数であればそれは加齢による膀胱や血管の衰え、もしくは病気の可能性がある。特に腎臓と密接関係していることがよく分かる。物言わぬ臓器。排尿トラブルは、一言に加齢で済ませられない対処しなければならない事柄なのだと痛感。今後、便と同じように尿を調べることで罹りやすい病気やかかっている病気のほとんどが分かるようになるかもしれない。
・21秒
イグノーベル賞も受賞。3Kg以上ある哺乳類は排尿時間が約21秒。自身の痕跡(臭い)を残さぬように尿を溜めることを膀胱によって編み出し、襲われる(獲物を逃す)デメリットとならない秒数、それが21秒だったのではないかという仮説。それ以上の時間がかかるようであれば加齢による膀胱もしくは血管の衰え、病気の可能性。
・自律神経との関わり
膀胱、排尿の調整には自律神経が大きく関わっている。交感神経の働きで蛇口をし副交感神経の働きで緩め排尿する。緊張などのストレスで交感神経の働きが高まり膀胱が収縮し尿意を感じる
・欧米人と日本人
欧米人の方が膀胱が大きくトイレの回数は少ない傾向
・膀胱が硬くなる原因
①活性酸素...食べ物を代謝してエネルギーをつくるときに副産物として必ず生じる有害物質
②男性ホルモン低下
テストステロンが膀胱の筋肉を柔らかくする作用
・インスリン
糖質の代謝に関わるホルモン。インスリンは交感神経を活発にする。糖質が入ってくるとインスリンが分泌、糖質の代謝を促す。ナトリウムの再吸収を促す作用で高血圧の原因にも。
・サイトカイン
脂肪細胞に含まれる炎症物質
・対策
運動
スクワット、肛門エクササイズ、尿道エクササイズ、プランク、肩甲骨エクササイズ、ウォーキング
食事
アルギニンとシトルリン
・血管年齢
加齢臭=活性酸素の除去能力が衰えたサイン
男性は42歳、女性は52歳頃から機能が衰える
・血管を若く保つには
早食いをやめる
食べ過ぎをやめる
ストレス対策
抗酸化作用のある食べ物摂取
・膀胱炎
水分をたくさん、カテキンなどがよい
女性は和式トイレ
女性の方が尿道と膀胱が近いため、肛門が近いため詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
泌尿器科医が、おしっこの奥深い世界を紹介している。排尿のメカニズムを説明し、その上で「元気なおしっこ」で明るい人生を手に入れるための行動について述べている。