1分間資本論 差がつく実学教養5 (1分間名著シリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797397444

作品紹介・あらすじ

資本主義の構造がわかる名著が1分でわかる

現代の実業家も大いに参考になる!
革命家・マルクスの代表作のエッセンスが1分でわかる。
19世紀前後に起こった産業革命以降、工業化により商品の大量供給が可能になりましたが、貧富の差はますます広がり、人々の生活は豊かになるどころか苦しくなるばかり……。
労働者を酷使する生産過程の中で新たな価値を生み出す「搾取」のシステム……。
資本主義社会に生涯を賭けて立ち向かった革命家・マルクスの代表作のエッセンスを、1分間シリーズとして、わかりやすく解説いただく1冊にしたいと考えております。

感想・レビュー・書評

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  • 資本主義の日本で生きている限りどこまでいっても、自分は弱い立場にある労働者であることの再認識した。資本家に搾取されるから手を抜いていこうという風になりたくないものの、今の自分の頑張りが自分ではなく資本家だけが得するような頑張りになってないかという視点を持ち続けたい。

  • なぜ資本論なのでしょうか?→資本主義がほころびを見せ始めたからです。

    この始まりから読みたくなった。
    勝手なイメージでマルクスは資本論を肯定していたと思っていたが、資本主義には不都合があるということを主張していたとは知らなかった。

    とっつきやすく書かれている良本でした

    仕事をしていて感じる理不尽。働けど働けど豊かにはならず。読み進めていて、資本主義そのものに欠陥があることが原因かと。
    ピケティのr〉g。
    資本主義のいくつく先はどうなるのかと気になったが、資本の独占と寡占と書かれていた。GAFAなんかやファーストリテイリングを見るとその現象が現れているのかなと思った。
    資本主義に疑問を呈しているマルクスが、最終的に自由の国に希望を見いだすところは理解を深めたいと思った。

  • マルクスの資本論何も知らなかったので為になった。
    資本主義を大批判してたのすら知らなかった。

  • 剰余労働者時間は給料に含まれていない。
    働くためには少なくとも、睡眠や食事が整ってないといけない。ある意味そこを保証してないから搾取してるのではないかと思った。

    資本家の方が立場が上。
    労働者は買い叩かれる。資本家は無理って言えるけどそこをなんとかというのが労働者。変えがいくらでも効くから。

  • カール・マルクス1818~1883 ドイツ語原文分かりにくい・悪文 
    全3巻 全体のほぼ半分 資本の生産過程

    1資本主義は商品の誕生から始まった

    1資本主義を知るには、商品を知る事がまず必要だ。 商品=人間の何らかの種類の欲望を充足させるモノ
    2量を変えることで、あらゆる商品は等価交換できる。 交換できるのはそれぞれに使用価値があるから・人によって違う
    3商品の価値は、それに含まれている労働の量で決まる。 材料加工、金の採掘→人の労働必要
    4労働時間を見る時は個人別の長短でなく社会全体の平均値を見る。 腕の良い短時間の職人・一般的に要する時間
    5生産した本人だけが消費するものは商品ではない。
    6商品は社会的分業から生まれる。

    2単なる貨幣がなぜ資本に転化したのか

    7貨幣の始まりはどんな商品とも交換できる布や塩だった。 すべての商品を=で結べるモノ
    8貨幣に性質上適しているのは金や銀である。 質が同一、量が表しやすい、分割・合体可能
    9商品→貨幣→商品が、貨幣→商品→貨幣(剰余価値付き)になることで剰余価値が芽生える。
    10貨幣→商品は簡単だが、商品→貨幣は簡単ではない。 ライバルが居れば値下げor新たな買い手を探す必要あり
    11お金は中立であり、生まれや善悪は問われない。
    12すり減った金貨が1ポンドとして使えるなら、1ポンドと書かれた紙も使えるはずだ。 流通の中で紙幣誕生
    13お金を貯める人と増やす人は違う。資本家は後者である。 お金を貯める事=貨幣退蔵
    14貨幣に利益を生ませることで資本家が登場する。 剰余価値を増やす運動が資本を生む。
    15貨幣は人間による労働の価値を表す尺度なのだ。 商品が価値を持つのは人間の労働があるから☆機械があれば人力、その給料減らせる事と矛盾していないか?

    3 剰余価値は搾取とセットになっていた

    16資本家は価値を増殖させるためにお金を使う。
    17資本家は資本の奴隷になり、資本の代理人として生きていく。 お金第一主義の人
    18労働力は特殊な商品だ。うまく使えば剰余価値を生み出す。 労働力は付加価値を生む力を持つ
    19資本家は剰余価値を得るためにのみ労働者を雇う。
    20剰余価値を生むため労働者は給料分よりはるかに長く働かされる。 資本家は購入した労働力を長時間労働させる事で価値を増殖させる。
    21機械設備をフル稼働させるために人間が酷使される。 止めると再稼働が非効率な製鉄所高炉・人に合わせて労働を決めるのではなく生産手段に合わせて労働が決まる

    4 給料がいつも生活ギリギリである理由

    22剰余労働時間は給料に含まれていない。 労働力の価値は労働者が生きていく再生産の費用で決まる(衣食住子供を養う事ができる費用)
    23資本家は剰余価値を生むのは自分の才覚と機械だと主張する。
    24労働者の立場は弱い。労働力以外に売る商品がないから。
    25資本家は労働力の売り手を常に探している。 土地を離れ何も持たない労働者
    26労働力を売ることで労働者は資本家に管理される。 サボってはいけない・作った商品は資本家のモノ
    27労働者は資本家に雇われて労働の生産的消費を行う。 労働は生産物を作るために精産物を消費する。
    28成人男子だけでなく、その妻や子供も働かざるを得なくなる。 機械装置の普及→男手である必要性はない→安く雇用できる女子供→男の給与が下がる…

    5 労資対立の核心は労働時間の短縮にある

    29資本は労働時間の収奪によって活気づく吸血鬼だ。 労使は背反的に対立する。互いの権利を主張
    30労働者は宿命的に長時間労働を余儀なくされる。 執筆当時の黒人奴隷・鉱山労働者
    31資本家は切れ端の時間を盗んでは剰余労働に充てる。 小間切れ前後を足し上げると1日1時間増えていることもある
    32資本家は短い休憩以外はすべて労働時間にしたいのである。
    33働き過ぎや過労死は資本論の時代から社会問題だった。 労働者の消耗・過労死
    34資本家は労働者の生活を顧慮しない。常に「後は野となれ山となれ」である。 資本家は自己正当化のみ・利潤追求
    35労働時間をめぐる闘争は、社会全体を巻き込む大問題だ。 労働環境改善のための法律の制定もあり
    36資本家が驚くほど豊かになり、労働者も多少豊かになったのなら格差は増したのだ。 むしろ格差拡大

    6 仕事をうまく進めれば進めるほど搾取が進む

    37資本主義社会では物価が下がっても賃金は増えない。 生産力がアップ・商品が低廉化→賃金を安くする
    38大勢の人が同じ場所で働くことで協業が始まる。
    39協業は人間のすぐれた特質だが搾取の格好の手段にもなる。 協業すると集団力→剰余価値は給与ではなく資本家へ
    40協業が生む剰余価値は莫大だが資本家は対価を払わずにすむ。
    41熟練労働者は不熟練労働者に取って代わられ労働力は安くなる。 分業・機械化で職人は不要・給与が安い女性子供を利用可能
    42頑張れば頑張るほど仕事は少人数で済み、失業の恐れが増す。 失業者がいれば給与を上げずに済む。
    43過剰労働者や失業者が増えると賃金は低くなる。
    44資本家は機械や材料からさえ、搾取しようとする。

    7 資本主義は機械を人間の支援に使わない

    45資本にとって機械は人間に楽をさせるためのものではない。 損得勘定による(人の危険性は考慮せず)
    46機械は搾取度を拡大するために導入される。 女子供を利用可能
    47機械は労働の価値を下げやがて家族全員が働くことになる。
    48労働に投下される資本は減少する。 給与の事
    49機械は一日中働く。人間も一日中働けと資本は要求する。
    50機械との競争に敗れた労働者は慢性的窮乏に苦しむ。 資本家に有利な状況
    51機械はストライキを鎮圧する武器にも使われる。 ストライキしたら首・機械作業にすると脅す
    52機械は悪ではない。資本家の使い方が悪なのだ。

    8 労働者を縛る見えない鎖とは何か

    53資本主義は使える人間を育てる一方で使えない人間を生む。 機械化ではつぶしが利かず単純作業しかできない人を生む。
    54大工業は、古い家族制度を崩壊させる。
    55賃金が低いため労働者は残業に頼らざるを得なくなる。
    56労働価値の下落は安売り競争を激化させる。 悪循環・他者との競争で資本家も労働者から搾取しなければならない状態
    57出来高賃金は全体の賃金水準を下げる傾向を持つ。 労働者が相互に競争→生産性が上がると1商品当たりの出来高賃金が下がる
    58出来高賃金は介入者に利ザヤを取られがちである。 最下層の労働者は低賃金
    59奴隷は鎖によって、労働者は見えない糸によって、所有者に繋がれる。
    60労働者は資本家の手の内から飛び出ることはできない。 好況であっても賃金上昇運動は無制限には出来ない
    61労働者は自分の生み出した剰余価値によって縛られ続ける。

    9 資本主義につきまとう暗黒の病巣

    62資本主義社会は産業予備軍を必要とする。 機械化で少人数化が必要
    63生産性が上がることで産業予備軍が増えていく。
    64資本が蓄積しても労働者は豊かになれない。
    65資本の蓄積が急であるほど労働者の住宅事情は悲惨になる。
    66雇い主の手により家を持てなくなった労働者もいる。 住み込みで働かせ、長時間+家賃分も搾取できる
    67資本の本源的蓄積は暴力行為から始まった。 征服、暴力によって大本の資本
    68国家は農民を鞭打ち、拷問して、労働者に仕立てあげた。 教育、慣習変更で農民が労働者へ

    10真の革命はいつなされるのか

    69資本は頭から爪先まで血を滴らせて生まれるものである。 ヨーロッパによる植民地での非人道的行為
    70常に一人の資本家が多くの資本家を滅ぼす 1つの独占起業へ
    71資本家は本能的に損失を他人に背負わせる。
    72資本は人間の労働と血肉を浪費する。 資本家は材料、機械はケチるのに人間は酷使する。→人間はいくらでもいる
    73労働者の取り分が増えると恐慌が始まる。 恐慌は周期的に起こる・給与が上昇する時期 資本家は恐慌さえ利用して肥える
    74恐慌の前には資本の大きな移転が行われる。 鉄道建設ブーム、バブル→一時的に資本が集中
    75労働力は一時的に高値になっても結局は買い叩かれる。 労働力の価格は常に最低限に抑え込まれる・資本主義社会の大多数の成員は常に貧乏であり常に貧乏でなければならない☆安いモノしか買えない・モノが安くなるために低賃金
    76資本主義的私有の最期を告げる鐘が鳴る。 格差・労働運動・残酷な資本家に最後の審判が下る
    77必然性の国を基礎として自由の国が始まる。 悲惨な労働者→団結し自由の国へ

  • 昔の内容なのに今の時代を語っているだろうという本だった。働いても働いても金に余裕ができない。世の中便利に発展しているはずなのに余裕がない。そんななぜだろうを考えさせられ、解消進むいい本だった。面白かった。自分の労働時間は必要以上に働いているかもしれない。今まさに転換の時期であると感じました。

  • やっぱり、頭のよい人は、何を書いても分かりやすく説明できるなぁと実感できる本
    でも、さすがに中身は薄かったかな。。右側のページは一言コメントだけだから、、、

  • 目次に目を通すだけでもなかなかわかりやすい本なことがわかる。
    さっくりと「資本論」第1巻の考えが読めてとてもお得感のある本。

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著者プロフィール

カール・マルクス(Karl Marx):1818-83年。ドイツの経済学者・哲学者・革命家。科学的社会主義の創始者。ヘーゲル左派として出発し、エンゲルスとともにドイツ古典哲学を批判的に摂取して弁証法的唯物論、史的唯物論の理論に到達。これを基礎に、イギリス古典経済学およびフランス社会主義の科学的、革命的伝統を継承して科学的社会主義を完成した。また、共産主義者同盟に参加、のち第一インターナショナルを創立した。著書に『資本論』『哲学の貧困』『共産党宣言』など。


「2024年 『資本論 第一巻 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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