図解入門業界研究最新銀行業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第2版] (How-nual図解入門業界研究)

著者 :
  • 秀和システム
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798023267

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  • 2014年4月18日読了。リーマン・ショック後の日本の銀行について解説する、「動向とカラクリがよーくわかる本」シリーズの1冊。日本の銀行にとって一番重要なのは金融庁の意向であり銀行法であり、これらを踏まえずしてシステム投資も消費者サービス向上も買収によるグループ企業の拡張もありえないのだ、ということがよく分かった。企業が市場から資金を調達する直接金融が発達した今、銀行は資金源としてリテールに力を入れているわけだが従来タンス預金・おらが銀行に預けっぱなすの預金が伝統的なお国柄、一般消費者のオカネをリスク含みの投機にまわすためには銀行としての有名さ・信用力が必要になるわけだが、そこで立ちはだかる「ゆうちょ銀行」の潜在力に弱小の地方銀行だけでなく、メガバンクすらも戦々恐々としている・・・ということだろうか。若年層がカネを持ち、インターネットバンキングが身近になり規制緩和が進むほど、状況は「メガバンク有利」にはならなくなるのだろうが、その変化は何年単位で訪れるのだろうか。

  • 担当しているお客様の業界知識をつけておかないと。

  • 用語を調べながら読んだので、読み終わるのに時間がかかった。日本実業出版社の「よくわかる○○業界」シリーズを読んでからなら、もうちょっと、すらすらいけそう。

  • 「金利商売、担保融資は何も考えなくてもできるが、手数料ビジネスは頭を使う商売なので、銀行収益の柱にするのは容易ではない」

    正に銀行業界の入門書であり、網羅的な解説はその役割を十分に果たしている。
    特に、信託法の改正、改正金融機能強化法、金融商品販売法、金融商品取引法、貸金業法、など金融業界を取り巻く規制の変化とその背景についての解説は非常にわかりやすく、金融業界を20年間取材してきたという著者だからこそかと。
    複雑で個別に目にすることはあっても網羅的には覚えていない銀行再編の歴史を図にまとめてある巻末の「銀行合併の変遷史」はこれだけで手元に置いておきたくなる価値がある。

    企業の銀行離れ、ファイアウォールの緩和によるユニバーサルバンク構想の進展は、今後リテールに対するワンストップサービスにフォーカスしていく銀行の様を想像させる。
    グラス・スティーガル法成立の経緯と、今回の危機におけ2バンク制のみずほの有価証券ロスを鑑みると、ユニバーサルバンク構想はやはりリスクの増大化と「潰すには大きすぎる」存在へと進んでいってしまうようにも思われるが、リテール戦略を軸としたものであれば以前とはリスク構造が変わってくるのかもしれない。
    リテールビジネスのノウハウを強化した都銀の地方進出、ゆうちょ銀行のフルバンキング体制が拡大してきたとき、信金、信組、第二地銀あたりは間違いなくオーバーバンキング解消のための再編を強いられるだろう。

    テーマを超えた時系列での法改正等のイベント表が巻末にあれば文句なしの星5つ。

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