図解入門業界研究 最新病院業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版]

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798057194

作品紹介・あらすじ

いま、急速な高齢化の進展に合わせて、医療と介護の一体化改革が進められています。本書は、病院業界の最新動向と経営をとりまく諸制度のしくみや今後の方向性などを多角的に解説した業界入門書です。団塊世代のすべてが75歳以上になる2025年モデルで医療と病院はどうかわるのか、診療報酬改訂と医療計画の方向性はどうなるのか、地域医療ビジョンと病院の役割、新制度の専門医認定と病院の診療科目など業界の基礎知識が身につきます。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    私も在籍している「医療業界」について、知識刷新をするためにも本書を読みました。
    以前も読みましたが、新たに2019年度版が出版されていたので、即購入しました。

    ただ、「刷新」と言ってはおりますが、実際のところ現時点で自分自身にこの業界全体の知識があまりないのも事実。
    医療業界とは裾野が広く、また行政も密接に関与しているのでとても複雑で奥が深い為、中々知識を深める事が出来ない・・・・
    だけど、もう少し勉強しないと、近い将来私自身が淘汰されてしまう可能性も。
    くわばらくわばら・・・・

    ではまず、新聞でもよく目にする「2025年問題」について。
    これは一体何が問題なのかと聞かれると、回答に窮してしまう。。。
    要するに、少子高齢化が加速されるので、施設からすれば医師や医療従事者の労働力減、人手不足や病院数の減少が目下の課題なのでしょう。
    しかし、高齢者が増える=患者も増えるので、病院の収入自体はアップするのかも?

    2025年問題は、「地域医療構想」にもつながってきます。
    患者数が増えるにつれて医師の疲弊も招きます。
    患者と地域のニーズに寄り添った医療が今後必要となってくるので、その解決の為にも施設間でのネットワーク構築が必要となり、それが地域特性に合った「地域包括ケアシステム」につながってくるのでしょう。

    単語1つ1つでは果たして何が問題なのか分かり辛かったのですが、こうして紐といていくと、三段論法のように連結していく様が理解しやすいですね。


    次に、個人的によく耳にする割に殆ど理解していなかったDPC制度(包括医療費支払い制度)について、備忘録の為にまとめておきます。
    まず、「DPC制度のメリット」のターゲットとして、「医療機関」「患者」「行政」それぞれにメリットがあると言われております。
    最も大きな理由は「医療費の削減」です。
    従来の出来高払い方式では、どうしても医療費が膨れ上がってしまうので、それをおさえるためにはDPCのような包括的な点数評価を導入することが有効とのこと。
    DPCが導入された病院では、治療を行う場合、同じ疾患であればより低い点数に収まる治療を選択したほうが高い収益を挙げられます。
    このことは、患者さんにとっても、より低侵襲な治療になるというメリットがあります。
    そして、このようなより点数の低い診療行為が推進されることによって医療費が抑えられ、医療費削減につながることから行政にとってもメリットとなります。

    <医療機関のメリット>
    1.一連の医療行為が包括されるので、医療の質を評価しやすくなる。
    2.より効率的な治療をすることで、出来高払い方式よりも収益性が高まる。

    <患者さんのメリット>
    1.医療機関がより効率的な治療を提供することで、治療期間の短縮、過剰な検査や投薬の削減が見込める。
    2.支払う医療費が安くなる。

    <行政のメリット>
    ・増加傾向にある医療費の削減が期待できる。

    しかし、DPC対象施設では括りによってきめ細かい治療を選択できない為、その患者個人にあった治療方法が選択できないのでは?というリスクも考えられますね・・・

    また、医師の専門的治療の先年や疲弊減少のために「かかりつけ医制度の推進」をしていると書いてあったが、「どこでもMY病院」や「医療ツーリズム」を受容してしまうと、結局元の鞘になるのでは?
    このあたりはターゲット層が違うとは言え、少々の矛盾を感じざるを得ませんね。


    最後に、本書は医療業界に勤めている人にとって、入門書としては最適の1冊だと思います。
    ただ、あくまで入門書であり、この1冊で全て網羅するのは不可能なので、関連知識やより深い知識は別の書籍やネットで知識を得る必要があるかと・・・・・

    読み終わって、自分がまだまだ半人前だと思い知らされました。
    プロフェッショナルまでの道は、まだまだ遠いですね。。。。。


    【内容まとめ】
    1.医療は、「病院完結型」から、自宅や地域でフォローする「地域完結型」へ。
    2025年に医療体制を示す「地域医療構想」を策定し、市町村では地域特性に合った「地域包括ケアシステム」を開始
    地域包括ケアシステムは、地域の事情に応じて、高齢者が住み慣れた地域で可能な限り、その有する能力に応じて自立した生活を送ることができる社会。
    医療・介護の一体化と在宅療養や介護予防、自立した日常生活の支援などが包括的に確保される体制・ネットワーク。

    2.2025年問題とは
    日本の人口は2004年をピークに減少し、2025年にはおよそ650万人の団塊世代の人たち全員が75歳を超え、75歳以上人口が約2200万人で国民の5人に1人が75歳以上、3人に1人が65歳以上という超高齢化社会になる。

    3.かかりつけ医制度の推進
    日本では保険証1枚でどの病院でも自由に診療を受ける事が可能。(フリーアクセス)
    イギリスではまず家族医に相談し、その了承なしでは病院で受診できない。アメリカは患者と医療機関の間に保険会社が介入する。
    このままでは医師の本来の持分である専門的な治療に専念できないだけでなく、疲弊も招くため、「地域包括ケア」が推進されていく。

    4.拡大するDPC(包括医療費支払い制度)対象病院①
    「出来高払いから包括払いへ」
    出来高払いでは個々の診療行為にきめ細かく対応できる反面、いわゆる過剰診療に傾きやすく、医療の質や効率性の評価が充分反映されない。

    5.拡大するDPC(包括医療費支払い制度)対象病院②
    支払い方法には「出来高払い」と「包括払い」がある。
    出来高払いは、実施した医療行為の診療報酬を合算していく方式。
    一方、病名や重症度、年齢などに応じて、はじめから検査や投薬の種類回数や量に関わらず包括的な評価金額が決まっている方式を診断群分類包括評価(DPC)方式という。
    DPCでは、「入院基本料・検査・注射・レントゲン・投薬」は包括評価、「手術・リハビリ・内視鏡」などが出来高評価となる。

    6.進むテーラーメイド医療
    遺伝子の変異やタンパク質の機能解析などの研究が進むにつれ、病態の背景にある遺伝的・環境的要因の解明を基盤としたテーラーメイド(オーダーメイド)医療に取り組む病院が増えている。
    テーラーメイド医療では、まず個人のヒトゲノム(全遺伝子)情報を調べ、個人の体質や病気の状態を把握した上で、確実に効果のある投薬や治療を行う事を前提としている。

    7.医療機器の種別
    使用目的から、大きく「治療機器群」と「診断機器群」「分析機器群」に分類されている。
    治療機器群は大きく二つの市場があり、一つはカテーテルや注射器などの処置用機器、もう一つは人工関節や人工心臓などの生体機能補助・代行機器。
    診断機器群では、内視鏡や血圧計などの生体現象計測・監視システム、CTやMRIなどの画像診断システムが大きな市場となっている。

    8.医療機器のあゆみ
    16世紀末~17世紀初期にかけて、顕微鏡・体温計・血圧測定・聴診器が発明された。この時期は「医療機器のあけぼの」といわれた時代である。
    日本には1823年に長崎に来日したシーボルトによって近代西洋医学が伝えられ、ハサミやメスなどの利用して回復して行う治療方法が伝わった。

    また、「医療機器の三大革命」として、以下3点が挙げられる。
    ・1895年、レントゲンによるX線の発見
    ・1896年、血圧計の発明
    ・1903年、心電図の発見

    9.「ダヴィンチ」のメリットとデメリット
    メリット
    ・三次元画像モニターの搭載で、高精細な視覚情報が得られること。
    ・術者の手ブレ防止機能があることや、関節の自由度が高く、より術者の動きを再現できる。

    デメリット
    ・コストパフォーマンス。イニシャルコストは一台2億5千万。それだけでなく、ランニングコストも高い。
    ・ダヴィンチ手術の技術取得と習熟にかかる研修期間の長さ。

    10.医療ツーリズム
    「医療観光」とか「メディカルツーリズム」とも呼ばれ、より安い手術費や投薬費、高度医療技術取得などを求めて他国を訪ね、診断や治療などの医療サービスを受ける。特にアジア圏は医療ツーリズムの一大拠点となっている。
    反対に、日本の医療機関が海外の患者を受け入れる、いわゆるインバウンド型の医療ツーリズムに力を入れ始めた地域もある。
    受け入れる側に医療通訳士がいないなどまだ諸問題はあるが、試算によれば市場規模として約5,500億、経済波及効果は約2,800億円と大きな経済効果が期待されている。



    【引用】
    病院業界の動向とカラクリ


    p3
    都道府県では2025年の医療体制を示す「地域医療構想」を策定し、市町村では地域特性に合った「地域包括ケアシステム」を開始します。
    地域包括ケアシステムは、地域の事情に応じて、高齢者が住み慣れた地域で可能な限り、その有する能力に応じて自立した生活を送ることができる社会を目指し、医療・介護の一体化と在宅療養や介護予防、自立した日常生活の支援などが包括的に確保される体制・ネットワークを意味しています。


    p10
    ・2025年問題とは
    日本の人口は2004年をピークに減少し、2025年にはおよそ650万人の団塊世代の人たち全員が75歳を超え、75歳以上人口が約2200万人で国民の5人に1人が75歳以上、3人に1人が65歳以上という超高齢化社会になります。

    現時点でと医療費・介護費の割合は75歳以上が65歳以下に比べて約5~9倍。。。

    医療は、「病院完結型」から、自宅や地域でフォローする「地域完結型」へ。


    p14
    ・地域包括ケアシステム
    「介護が必要になっても、住み慣れた地域で、その人らしい自立した生活を送る事ができるよう、医療・介護・予防・生活支援・住まいを包括的かつ継続的に提供するシステム」。


    p16
    診療報酬は厚労省によって2年に一度改定され、社会情勢や賃金水準を反映させるだけでなく、国が医療政策上で充実させたい医療項目の点数を厚くし、医療機関を誘導する意図がある。


    p18
    ・地域医療連携推進法人
    2015年の医療法改正により、「地域医療連携推進法人」(旧称:非営利ホールディングカンパニー型法人)制度が創設された。

    競合から協調へ。
    地域連携から地域経営統合への道が模索されてきた。
    地域内で連携し、昨日の複合を避けてお互いに補完しあう。


    p20
    ・かかりつけ医制度の推進
    日本では保険証1枚でどの病院でも自由に診療を受ける事が可能。(フリーアクセス)
    イギリスではまず家族医に相談し、その了承なしでは病院で受診できない。アメリカは患者と医療機関の間に保険会社が介入する。

    日本の大病院信仰は根強く、小さな診療科で対応可能でも大病院に患者が押し寄せ、いわゆる「3時間待ちの3分診療」状態が多く見られる。
    このままでは医師の本来の持分である専門的な治療に専念できないだけでなく、疲弊も招く。


    p22
    ・医療事故再発防止に向けて
    2014年6月の医療法改定において、医療事故調査制度が創設。おもに「再発防止を目的」として、医療事故が発生した機関において院内調査を行う。


    p40
    ・拡大するDPC対象病院
    2003年4月から全国82の特定機能病院の一般病棟において導入された包括的診療報酬制度で、現在対象施設は1730施設まで拡大。

    「出来高払いから包括払いへ」
    出来高払いでは個々の診療行為にきめ細かく対応できる反面、いわゆる過剰診療に傾きやすく、医療の質や効率性の評価が充分反映されない。


    p64
    日本最初の医療機関は、聖徳太子によって大阪の四天王寺につくられた、貧窮者や孤児の救済施設を意味する悲田院や施薬院。
    最初の病院は、1557年にポルトガルの宣教師ルイス・デ・アルメイダが大分県に開設したアルメイダ病院。


    p71
    ・入院診療の病床ステージ
    大きく「高度急性期」「急性期」「亜急性期・回復期」「慢性期」の四期に分けられる。
    高度急性期は、急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて診療密度が特に高い医療を提供する。
    救命救急病棟、集中治療室、ハイケアユニット、NICUなど。

    急性期では、急な病気や怪我、持病の急性増悪などによる重症で、緊急治療が必要な患者に対して、入院や手術、検査など高度で専門的な医療を行う。

    亜急性期は、急性期や重症な状態は脱したものの、まだ病状が不安定で入院しながらの治療が必要な場合の期間のこと。
    この病棟は比較的新しく、入院可能な期間は原則急性期を脱してから90日以内。


    p75
    理学療法士(PT)は、身体に障害や機能が低下した人が家族での日常生活の継続と社会復帰を目指すための理学療法を行います。
    作業療法士(OT)は手芸や工作などの作業療法を施し、日常生活動作訓練を行います。
    他にも義肢装具士、言語聴覚士など、患者の増加でニーズが高まっているリハビリ指導員がいます。


    p86
    ・進むテーラーメイド医療
    遺伝子の変異やタンパク質の機能解析などの研究が進むにつれ、病態の背景にある遺伝的・環境的要因の解明を基盤としたテーラーメイド(オーダーメイド)医療に取り組む病院が増えている。
    テーラーメイド医療では、まず個人のヒトゲノム(全遺伝子)情報を調べ、個人の体質や病気の状態を把握した上で、確実に効果のある投薬や治療を行う事を前提としている。


    p97
    ・包括払い
    支払い方法には「出来高払い」と「包括払い」がある。
    出来高払いは、実施した医療行為の診療報酬を合算していく方式。
    一方、病名や重症度、年齢などに応じて、はじめから検査や投薬の種類回数や量に関わらず包括的な評価金額が決まっている方式を診断群分類包括評価(DPC)方式という。

    DPCでは、「入院基本料・検査・注射・レントゲン・投薬」は包括評価、「手術・リハビリ・内視鏡」などが出来高評価となる。


    p117
    ・医療事故調査制度
    全国のすべての施設を対象に、診療行為に関連した患者の「予期せぬ事故や死産」があった場合、第三者機関である厚労省指定の「医療事故調査・支援センター」に報告し、院内で事故調査を説明しなければなりません。


    p158
    ・増える医療ポータルサイト
    医師や医療従事者向けのポータルサイトでは、国内外の一般紙・専門雑誌から最新の医療ニュースや薬剤、文献などの医療関連情報や、医師同士の意見交換、求人情報など広く提供している。


    p164
    ・医療機器の種別
    使用目的から、大きく「治療機器群」と「診断機器群」「分析機器群」に分類されている。
    治療機器群は大きく二つの市場があり、一つはカテーテルや注射器などの処置用機器、もう一つは人工関節や人工心臓などの生体機能補助・代行機器。
    診断機器群では、内視鏡や血圧計などの生体現象計測・監視システム、CTやMRIなどの画像診断システムが大きな市場となっている。


    p166
    ・医療機器のあゆみ
    16世紀末~17世紀初期にかけて、顕微鏡・体温計・血圧測定・聴診器が発明された。
    この時期は「医療機器のあけぼの」といわれた時代である。

    日本には1823年に長崎に来日したシーボルトによって近代西洋医学が伝えられ、ハサミやメスなどの利用して回復して行う治療方法が伝わった。


    p166
    ・医療機器の三大革命
    1.1895年、レントゲンによるX線の発見
    2.1896年、血圧計の発明
    3.1903年、心電図の発見


    p184
    ・レーザー、放射線治療装置
    レーザーはたくさんの波長のうちの一つだけを取り出し増幅したもの。

    CO2(炭酸ガス)レーザー
    ・赤外線レーザーの一種で、水分に反応して熱エネルギーに変換される。
    レーザーメスとして使われたり、ホクロやイボなどを取るために利用される。
    他には、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザーなどがある。


    p185
    現在のガン治療では、手術、抗ガン剤治療、放射線治療が三大治療として確立。
    中でも放射線治療は世界的に最も期待される治療法で、X線やガンマ線などの電磁波をガン細胞へ照射することで死滅させることができ、また患者負担も少ない。
    ガンマナイフやサイバーナイフ、トモセラピーという放射線治療がある。


    p190
    ・「ダヴィンチ」のメリットとデメリット
    メリット
    三次元画像モニターの搭載で、高精細な視覚情報が得られること。
    また、術者の手ブレ防止機能があることや、関節の自由度が高く、より術者の動きを再現できる。

    デメリット
    コストパフォーマンス。イニシャルコストは一台2億5千万。それだけでなく、ランニングコストも高く、さらにはダヴィンチ手術の技術取得と習熟にかかる研修期間の長さもある。


    p198
    ・「どこでもMY病院」とシームレスな地域連携
    「どこでもMY病院」構想
    全国どこでも自らの医療・健康情報を電子的に管理・活用することを可能にする構想。
    基本的な概念として、個人が自らの医療・健康情報を医療機関などから受け取り、それを自らが電子的に管理活用することを可能にする考え方。


    p204
    ・医療ツーリズム
    「医療観光」とか「メディカルツーリズム」とも呼ばれ、より安い手術費や投薬費、高度医療技術取得などを求めて他国を訪ね、診断や治療などの医療サービスを受ける。
    特にアジア圏は医療ツーリズムの一大拠点となっている。

    反対に、日本の医療機関が海外の患者を受け入れる、いわゆるインバウンド型の医療ツーリズムに力を入れ始めた地域もある。

    受け入れる側に医療通訳士がいないなどまだ諸問題はあるが、試算によれば市場規模として約5,500億、経済波及効果は約2,800億円と大きな経済効果が期待されている。

  • 医療機関勤務、志望者向け。
    2025年問題。地域医療への変化。

  • 病院の系列化が進んでいる。

  • 制度から法律、将来予測や医療機器、給食業者のことまで、様々な角度から書かれていてとても勉強になった。

  • 仕事用

  • 少しずつ読了。中途半端に理解していたところとか、だいぶありました。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/644704

  • 業界入門書として読んでみたが、病院という業界の内部の仕組みや医療機器など病院業界を取り巻く外部環境についてしっかり記載されていた。
    経営課題という目線では、想像以上に
    たくさん課題のある課題のある業界だな、
    と感じた。

  • 転職するにあたり業界知識を身に付けようと思って読んでみたら、タイトルの胡散臭さとは裏腹に意外としっかり書いてあった。

    病院業界、課題がありすぎ。
    赤字経営している病院が多いのに、経営努力が全然できていないのだと思う。

    そもそも院長が医師に限定されているから、院長に経営センスがないと悲惨な状態になる、というのがよく分かる。

    素人が経営しているのだから仕方ないのだけど。

    ただ、未開の地でもあるので、やれることは多そう。

    そういう意味で面白い業界だな、と思った。


    大手病院グループとして徳洲会グループが紹介されていたので、創設者の徳田虎雄氏について少し調べたら結構衝撃だった。
    年配の方はご存知なのかもしれないが、強烈すぎる・・。

    https://www.fnn.jp/articles/-/26017

    でも、こういう強烈な経営者が一気に業界を席巻できる、ということなのだな、と思う。


    そんなこんなで、病院業界に関して概観するにはいい一冊だった。

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