ウォー・フォー・タレント: マッキンゼー式人材獲得・育成競争

  • 翔泳社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798101491

感想・レビュー・書評

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  • トップマネージメントに超優秀な人がいれば組織は何とでもなる論。「隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密」と合わせて読むと非常に興味深い。「ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争」は、トップの能力にスポットが当てられているだけに、優秀なトップをどうやって、獲得するか、維持するかという議論に終始。特に人材をひきつけるための施策について”微にいり細にいり”という感じ。残念ならが我社は、この本によるとNG。まあ、ここ10年のトップマネージメントの力量を見るとこの結果は当たっている。一方、「隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密」の方は、価値観を統一した組織の強さ、優秀さを実例(NUMMI、サウスウエスト、SAS、等々)を交えて、説明。この議論の中で浮き彫りにされるのは、トップの人格、パーソナリティの優秀さであり、この本は”ウォー・フォー・タレント(人材獲得競争)”に苦言を呈しているが、結局は、優秀なトップによりすべてが決まってしまうということを証明している。したがって、私から見ればこれらの本は、同じものを違う観点で証明していると思う。

  • 1997〜2000年にかけて行われた調査にも関わらず、現代にも通じるものが多くあった。
    (逆に言えば、企業の人材戦略/人材ニーズは、20年以上前から変わっていないとも考えられる)

    実際にお客様からも、「人材不足」という観点でお悩みを何度かお伺いしたことがあり、ヒントを与えてくれる1冊だと感じた。
    以下、メモ。

    ・企業の業績向上には、その企業にとって戦略的に重要な事業を構築/運営できる「マネジメント人材」が必要不可欠である。
    →有能なマネジメント人材をどれだけ自社内に抱えているかが、企業の競争力の根源である
    →希少性の高いマネジメント人材の発掘/育成に関して、経営層も含めて全社的にコミットしていかなければならない(why自社の訴求等)

    ・日本企業においても、規制緩和やグロバリゼーションをきっかけに「求められる人材像」「その人材が求める要素」が変化しつつある
    →×出来上がった仕組みを効率良く回せる、◎収益を生み出すメカニズムを設計したり、新たな需要を喚起したりできる◎有能や人材を引き付け、パフォーマンスを最大化させる指導力と人格がある
    →×組織や上司への忠誠心◎自己実現や成長

    ・日本企業が今からすべき事
    →マネジメント人材の需要を明確にする(自社の戦略/事業計画の実現のために今後どのタイミングで、どのようなタイプのマネジメントが何人必要になるのか?)
    →需要を満たすために必要な、マネジメント確保プランを策定する(社内の後継者育成プラン〜ギャップを埋めるための採用プラン)
    →プランを実行に移す(若手のうちからストレッチな実務を経験させる)
    →経営者(Not現場任せ)が舵をとり、目標とプランの見直しを継続的に行う

  • 人材アンケート結果2000。
    びっくりするぐらい20年以上変化していない状況。
    マネージメント育成や、採用の力の入れ具合など求められていることは変わらない。
    EVPはEXでもあり、人の転職理由は2000年代に入ってから解決していない。
    もしくは、ずっと付きまとう問題かもしれない。

  • 人材育成競争。獲得も重要だが、同時に育成も同様に重要であると説いたのが秀逸。

  • 歴史がよくわかる
    インターネットが普及してから育成に注目を浴びるように。
    会社を強くするには経営戦略できる人がいないといけない。

    育てる必要があり、経営戦略できる人は引っ張りだこに。
    人もスキルアップした方が転職して給与が上がるという意識に。

  • 人事・人財関連で推薦された本。
    マッキンゼー式人材獲得・育成競争とあるが、たぶんマッキンゼーはこんなことやってない。でも、米系のイケイケな事業会社はこれに類することをやってるのだろう。
    産業が製造から情報に移り、企業にとって有能な人材を確保することが重要課題となっている。なぜ人材を重視するべきか、いかに有能な人材を集めるのか、その人材をいかに育てるべきか、をマッキンゼーのリサーチ結果をもとに論じている。
    20年前の本だがその内容は今も(さすがに目新しさはないものの)変わらず有用と感じた。
    長年外資系企業に所属してる身としては、いわゆるスペシャリスト人材が重宝され、ゼネラリストである自身の処し方など若干悩ましいところもあったのだが、本書では、マネジメント人材のリーダーシップにより、企業の業績が大きく左右されるとしている。この点は個人的にはありがたい論旨であった。
    記載されている内容は、自身がマネジメントとして心掛けていた(やりきれたかは別)内容と重なるところが多く、その源流である新卒で入った会社においても、末端の現場レベルまで徹底していたかは別として、ここで論じられているような内容が根底の意識としてはあったと思われ、社会人のスタートを良い会社で切ることができたのだと今更ながら感謝している。
    現在の会社において、マネージャーとして色々心を砕いてきたものの、まだまだ力及ばないところもあったが、会社のカルチャーによるところもあったように感じる。
    人事・人材に関わる人のみならず、全てのマネージャー職が一度は読んでみても良い内容かと。

  • 購入:2007年4月26日 読了:2007年5月7日 廃棄:2019年5月11日

  • 1

  • 工業社会から情報社会へシフトすることによる相対的な人材価値の上昇、インターネット化による転職市場の活発化と転職ハードルの下落を背景に、まさに「ウォーフォアタレント」の様相を呈している昨今において、いかにタレントを獲得し、育て、リテンションしていくべきかのセオリーが記されている。
    EVPを筆頭に、今でこそ当たり前になりつつ考え方であるが、おそらく世に出た当初は大きなインパクトがあったことでしょう。そういった意味で、古典とまではいかないまでもエポックメイキングな一冊であることは間違いがなく、HRに関わる人間であれば必読の書。

  • 人材や人事に関わるビジネスパーソンは読んで損のない一冊。

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