不敗の名将バルカの完璧国家攻略チャート 1 惚れた女のためならばどんな弱小国でも勝利させてやる (HJ文庫)

著者 : 高橋祐一

• ホビージャパン (2023年4月1日発売)

作品紹介・あらすじ

帝国軍の侵略により、小国カルケドは滅亡の危機に瀕していた。
だが、『女の子にモテたい』という動機で戦う天才将軍バルカの登場により、戦況は一変!!　

「難攻不落の城をわずかな兵で攻略せよ」
「大貴族の内乱を解決せよ」

という王女シビーユの難題の数々をバルカは涼しい顔でこなしていく――

「万一の状況も予測して、布石はすでに打ってある」

明るくチャラい『不敗の名将』は、惚れた少女の為に勝ち続ける!!
女好き天才将軍の一発逆転ファンタジー王道戦記、ここに開幕!!

感想・レビュー・書評

[らいらさんの感想 · 2023年4月7日]

女の子にモテたい一心の天才軍師のバルカが、可愛い王女シビーユの為に、敗北必至の厳しい戦いを勝利に導くに到る知略を描く。
軍師の無双系という印象の作品で、敵をバシバシ策にはめてゆく爽快感や痛快感が素晴らしい作品。
非常に軽快なテンポで話が展開してゆくため、軍師モノとしては珍しく、軽く読めるのが素晴らしい。挿絵が、笑いを誘って来る箇所に絶妙に差し込まれているのも良き。ただ、知略を巡らせている感がどうしても薄く、軍師モノとして見ると、物足りなさを感じたのも事実。

[クロガネジンザさんの感想 · 2023年4月3日]

軽薄だが優秀な若名将が活躍するお話。
稀代の軍師に師事しており、様々なことを考え想定準備してきたから、
あらゆる事件事象についても対処可能とうそぶく。どころかキチンと解決する。

「万一の状況も予測して、布石はすでに打ってある」
とのこと。

「売国してぇ」が口癖のあれを思い浮かべたが、
こちらの一巻に込めた展開とテンポはすさまじい。
全部布石で解決するというのは、非常に都合がよいのだろう。
とはいえ、考えなしでは成り立たないので一応は読ませる。

なお、女好きだがもてないという設定も、ヒロインを絞らせないことに一役買っている。
話は切りがいいところで終わっているが、続巻できるかはどうだろう。

著者プロフィール

第19回スニーカー大賞特別賞を受賞したブラック企業コメディ「星降る夜は社畜を殴れ」（角川スニーカー文庫）でデビュー。以降、「緋色の玉座」「復讐の聖女」（２作品とも角川スニーカー文庫）という史実を題材にしたファンタジー小説を著す。

「2020年 『特上カルビ無双』 で使われていた紹介文から引用しています。」