NHK Eテレ 世界の哲学者に人生相談 スペシャルエディション

  • すばる舎
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799108000

感想・レビュー・書評

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  • NHKのEテレの番組を書籍化したもの。

    現代人が抱える様々な「お悩み」を世界の有名な哲学者たちに相談したら・・・?
    ニーチェは、サルトルは、アドラーはなんて答えてくれるんだろう・・・?

    そんな楽しくも切実な想像で作られた本。

    「お悩み」が提示され、哲学者たちの「お考え」を元に、高田純次さんと哲学者の小川仁志さん、そしてゲストの芸能人の方々が自らの経験をふまえながら相談に乗る、といった構成。

    かなりカジュアルなつくりで哲学書というより哲学を扱った自己啓発書といった感じにも思える。
    わたしのような、哲学に興味があるのだけれどなんだか敷居が高くて・・・なんて人にも読みやすい。

    司会の高田純次さんのキャラクターがなんともいえない良い味を醸し出している。

    知って良かったと一番思えた「お考え」は、西田幾多朗さんの“後悔の念の起こるのは自己の力を信じすぎるからである”

    • 5552さん
      夜型読書人さん、お久しぶりです!
      コメントありがとうございます。

      夜型読書人さんもこの番組見ていらしたのですね。
      そうそう、池田さ...
      夜型読書人さん、お久しぶりです!
      コメントありがとうございます。

      夜型読書人さんもこの番組見ていらしたのですね。
      そうそう、池田さんが意外に(!)良かったですね。
      星野源さんが「ギャルの方ってしっかりされてて好き」とおっしゃられてて、その気持ちちょっと分かるなと思いました。

      『哲子の部屋』は、以前偶然放送を見て好きになって、、、学ぶ事って楽しい!知らない世界を知るって興奮する!と思える素敵な番組でした。

      『Jブンガク』は見たことないのですが、本が出版されているみたいなのでチェックしましたよ。
      Eテレ大好きです♪

      書店員さんのPOP、、、光栄です☆

      2019/10/19
    • ロニコさん
      5552さん、こんにちは^_^

      コメントをありがとうございました。

      5552さんの本棚には、学校図書館の蔵書に参考になる本が沢山あり、レ...
      5552さん、こんにちは^_^

      コメントをありがとうございました。

      5552さんの本棚には、学校図書館の蔵書に参考になる本が沢山あり、レビューを拝読して実際に、いくつか入れて頂いた物もあります。
      なかなか自分の力だけでは見つけられない本を、気持ちをそそる(⁉︎)レビューで紹介して頂ける貴重な存在です!

      これからも宜しくお願いします^_^
      2020/05/04
    • ロニコさん
      5552さん、追伸です^_^

      この本は、イラストも柔らかい色合いの中にユーモアも感じさせるところがいいですよね。
      私は池田晶子さんの「14...
      5552さん、追伸です^_^

      この本は、イラストも柔らかい色合いの中にユーモアも感じさせるところがいいですよね。
      私は池田晶子さんの「14歳からの哲学」を図書館便りで紹介したことがあるのですが、全然ヒットしませんでした。
      やはり、ビジュアル世代は表紙のインパクトも大事ですね(´・_・`)
      2020/05/04
  • テレビで見たのはシーズン2だったのか…
    「高田純次とみちょぱ×哲学」って
    とこで妙なバランスなので興味を持った。(全部見たわけではないが)
    「本になってるなら」と、読んでみる。

    どんな哲学者が居たのか?
    「悩み」に対して、それについて考えてた人居たんですよ。
    と、固くならず深くなく
    ゆるめに教えてくれている。

    「哲学者の思想の本質」と深いとこまで知りたい人向けではない。
    むしろ「こういう先人いたのね」とか「この人考え方合わないけど興味あるな」とか、きっかけになりそう。

    ただ小難しいことを考えてた人達ではなくて「味方」として、それこそ「相談相手」として向き合っていくと面白そう。

    哲学関連の本にまた興味が湧く。
    何人か気になった人がいた。

    アドラーが人気な理由がわかる。
    「劣等感」について、まだまだ他人と比べてぐるぐるモヤモヤする自分

    そこではなくて「理想の自分の姿」からスタートして考えるの、なかなか難しいんだよなぁ…劣等感が無くなることはないのなら、それを力に変えるしかない。
    と、少しだけ前向きになる。

    目次を見ていただけるとわかりますが
    普遍的悩みに対するヒントばかりで、お堅いイメージの「哲学者」達に人間味を感じるのよね…人間だもの
    当然だもの…入門編として良書
    ここから個々の哲学者の入門書に広げていきたいと思う。

    高田純次さんの良さは死んでるけど
    テレビ版だとそうでもないのかな?
    NHKだから?
    文章だけだとしっかり進行している。

  • フォローしている方のレビューを読んで、これは面白そう!と学校図書館にも入れてもらった。
    いつも幅広い本のレビューを書いて下さるブクロガーの皆さんに感謝です。


    中学生は、それまでにない「悩み」に出くわす時期だが、それに応えてくれそうな哲学の本はなかなかない。
    いくら「はじめての」などと謳っていても、読むと結構小難しい。こないだまでランドセルを背負ってた子に理解できるのだろうか?と思ってしまうこともしばしば。

    この本は、Eテレの番組を書籍化した物だが、まず司会が高田純次さんなのがいい。
    「あ、脱力系なのね〜」とハードルがグンと下がる。そして、お悩みに対するベストな哲学者を紹介してくれる小川教授とゲスト達のやりとりが、そのまま対話になっていて読みやすい。


    しかし、知らない哲学者のなんと多いことか…。
    19世紀のフランスは哲学者の宝庫だなと思ったのだが、近代化の波もあるが、やはりフランス革命以降1世紀近く政治が不安定だったことに起因しているのだろうか。

    生徒にもなかなか受けが良いため、読む機会がなかったが、この休校期間に持ち帰り読むことができた。5月6日、7日にEテレで再放送があるようなので観てみよう。2020.5.2

    • 5552さん
      ロニコさん、おはようございます!
      この本、読まれたのですね。
      パラパラとめくると、カラフルな水彩画風の色使いと余白多めの構成が目を引き、...
      ロニコさん、おはようございます!
      この本、読まれたのですね。
      パラパラとめくると、カラフルな水彩画風の色使いと余白多めの構成が目を引き、哲学初心者でも「読んでみようかな」と思える親しみ易い本でした。
      高田純次さんの起用も上手いですよね。
      大人だけではなく、中学生にもあのほどよいいい加減さ、テキトーさは魅力的なのかな、と思いました。
      この本を読んで西田幾多朗さんを知り、彼の著作を読んでみようと思ったのですが、難しそうでした。やはり哲学はハードルが高いです。

      5月6日、7日にeテレで再放送があるのですね。
      忘れなかったら観てみたいです。
      情報、ありがとうございました!
      2020/05/03
    • 5552さん
      ロニコさん、お返事ありがとうございます!

      池田晶子さんの『14歳からの哲学』!
      途中まで読んでます。
      でも、本棚整理の時にどこかに...
      ロニコさん、お返事ありがとうございます!

      池田晶子さんの『14歳からの哲学』!
      途中まで読んでます。
      でも、本棚整理の時にどこかにしまいなくしてしまいました(^-^;
      「これを14歳のときに読むような人間だったら、、、」と思いつつの読書でした。
      若いときから、こういう‘じっくり考える’訓練って必要だと、私のような考えることの苦手なまま大人になった人間は思います。
      ビジュアルとタイトルは地味だけれど読んでほしい本です。(途中までしか読んでいませんが)

      本の森は深くてとてつもなく広いですよね。
      自分の嗅覚を信じて突き進むのも楽しいけれど、ロニコさんや他のブクログのレビュアーのレビューをガイドにして、面白い本を探すのはもっと楽しいです。
      お互い、良い本に巡り合えたらいいですね。

      2020/05/04
  • コロナ禍で「哲学者に人生相談」したい人が増加中かと存知ます. そういう方には良書だと思います.

    番組のプロデューサーが著者で哲学者の小川氏に初めて相談をした時,小川氏は 「私は、どんなお悩みも哲学の話で分かりやすくノックアウトしてみせます。哲学界のイチローですから(笑)」とおっしゃったそうです(cf. p. 277)

    なかなか「哲学者」には言えない,少なくともこの本で引かれる「世界の哲学者」達は言わない発言かと思います.

    知の探究のために不知を自覚する謙虚さが「哲学者」には求められると思います.

  • 高田純二さん×哲学ということで気になって読んでみた。
    テレビ番組の書籍化ということで、番組内での視聴者からのお悩みを紹介→お悩みに対してのゲスト3名のリアクションをざっくり掲載→参考になる哲学者とその考えの紹介→締めのスタジオトークをざっくり掲載という感じ。
    「テキトー男」と自称する高田さんと哲学の化学反応的なものを期待していたのですが、高田さんは司会進行なので相槌程度の発言しか載っておらず、正直その面では少し期待はずれだったかな…

    視聴者のお悩みは「人の目が気になる」「人の喜びを一緒に喜べない」「死が怖い」など、良い意味でよくある悩みばかりでとっつきやすい。
    哲学者の紹介もざっくりではあるものの、各章末には私のような哲学初心者にもわかりやすい言葉で解説もあり、気になった哲学者(アランとレヴィ=ストロース)の著書を読んでみたいと思えた。解説の小川先生の本も気になる。

  • NHKで2018年に放送していた番組の書籍化
    番組は高田純次がファシリテータを務め、視聴者からの悩みへ古今東西の哲学者の考えを手掛かりに議論するスタイル
    悩み相談が主体なので哲学的深掘りはされていないが、入り口となる思想を知ることができる
    これを読むまで知らない方もいたが、次の二人については著作を読んでみたいと思った

    ベルクソン:
     あらゆる知覚はすでに記憶である、という考え
     今や私を認識する考え方に通ずる予感

    フォッファー:
     仕事が意義あるものである、という考えを捨てろ、という考え
     意味を求めて鬱になるような方に知らしめたい

  • 今は、NHK Eテレ
    ロッチと子羊
    ですね

    小川先生の解説はわかりやすいです

    以前は、
    高田純次さん司会でした

    本で改めて読むとより理解できていいです

    ロッチと子羊も書籍化しますように

  • ●フロム。人はどうしても「愛すると言う技術」を学ぼうとしないのか?愛とは特定の人間に対するものではなく、世界全体に対する態度や性格の方向性である。
    ●レヴィナス。イリヤ(自分とは関係なく、ただ存在するだけの世界)孤独から抜け出るために、他者の顔を見つめることから始めよう。
    ●サルトル。「存在」は「役割」よりも先にある。まずは存在があって、後から役割がついてくる。これは人間のみ当てはまる自由についての定義。人間は自由を宿命付けられていると言うこと。それで自由を選んだら、今度はその責任をおわなければならない。「自由の重さ」
    ●ホッファー。我々は「仕事が意義があるものである」と言う考えを捨てなければならない。大切な事は自由・運動・閑暇・収入、この4つの「適度な調和」である。
    ●老子。足るを知る。これでいいか、と言う妥協でなくて、「これがいいんだ」と言う納得。足りているものに目を向けよう。
    ●アラン。「幸福は人に伝染する」から、他人に対しても義務である。悲観主義は感情によるもの。楽観主義は「意志」によるもの。
    ●ショーペンハウアー。自殺は真実の救済にならない。心の問題に直面する事はとても大変ですが、終われば取り除かれるはず。
    ●西田幾多郎。後悔の念が起こるのは、自己の力を信じすぎるからである。人間は無力だから、ありのままに出来事を経験する、受け入れる。
    ●デカルト。憎しみと愛は表裏であり、もともと同じものである。だから自分の想像に騙されず、憎しみの反転の理由を考えてみよう。
    ●アドラー。劣等感は誰もが持っている健全なもの。ただし、「悪い劣等感」は「他者との比較」から生まれる。「良い劣等感」は「理想の自分」から生まれる。
    ●ベルクソン。記憶を書き換えればいいと言う。実は過去の記憶も、今ここで作られているのです。思い出したときの気分によって、良い記憶になったり、悪い記憶になったりさえします。
    ●ラッセル。突飛な意見を持つことを恐れるな。今日認められている意見は、皆かつては突飛だったのだ。マイノリティーも、気がついたらマジョリティーに変わったりする。
    ●ユング。人生の前半と人生の後半では価値観を付け直す必要がある。
    ●ニーチェ。人間は動物と超人の間に張り渡された一本の綱である。「超人」とは、超えようとする人。自分の価値観で目標を決めて突っ走れる人のこと。
    ●ドゥルーズ。ツリーじゃなくてリゾームであれ。植物の根っこの状態。リゾームは根っこじゃなくて地下に広がる茎のようなもの。
    ●モンテーニュ。他人の知識によって「物知り」になれたとしても、「賢くなる」には、自分自身の知恵によるしかない。
    ●レヴィストロース。野生の思考。「ありあわせの知」こそ最強の知性である。概念ではなく記号を使おう。記号で考えるといろんなアイディアが生まれる。

  • 読みやすく、分かりやすかった。哲学の話も面白い。

  • 全ページカラーなのが良いw

    人を愛せない→フロム 自ら踏み込め 
    孤独だ→レヴィナス 他者の顔を見ろ
    満たされない→ 老子 足るを知る
    幸せになるには→アラン 楽観は意思、幸福は感染
     (他に幸福論はラッセル、ヒルティなど)
    人目が気になる→ラッセル 今の常識はかつての突飛
    老いが嫌→ユング 40歳は午前午後の境目、仕切り直せ
    色々中途半端→ドゥルーズ 地下茎リゾームが大事

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著者プロフィール

昭和22年1月21日東京生まれ。O型。東京デザイナー学院卒業。71年に「自由劇場」の研究生となるが、1年後イッセー尾形氏らと劇団を結成。その後4年間サラリーマン生活をし、'77年に劇団「東京乾電池」に参加。1989年に独立し、(株)テイクワン・オフィスを設立。バラエティー、ドラマ、司会などマルチに活躍。

「2023年 『じゅん散歩画集 一歩一絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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