スマホ脳・脳過労からあなたを救う 脳のゴミを洗い流す「熟睡習慣」

著者 : 奥村歩

• すばる舎 (2023年10月6日発売)

作品紹介・あらすじ

「睡眠＝脳のメンテナンス」。これは「熟睡」することでのみ可能なのです。スマホ依存、脳過労、睡眠負債で眠りの質が低下すると脳はゴミ屋敷状態となり年齢にかかわらずうつや認知症の引き金に！本書で熟睡習慣を。

感想・レビュー・書評

[凪紗さんの感想 · 2023年11月20日]

「○○は体に良い」といった情報が
巷に溢れています。
でも材料や道具が手に入りにくかったり
実行するのが面倒だったりで
「ふうん」と言って終わることがほとんど。

でも「質の良い睡眠をとる」
これなら誰にでもできるのではないでしょうか。

〈人は誰でも生きている限り、
身体に老廃物（ゴミ）が発生します。
脳内では「アミロイドβ」と呼ばれる
タンパク質の老廃物が発生します。
このゴミが脳にたくさん溜まり過ぎると
神経細胞が壊されて、
記憶や思考に問題が生じ、
認知症を発症するという事態になってしまいます〉

このアミロイドβは、赤ちゃんでも子どもでも、
神経細胞が活動すればだれでも生じるそうです。

しかし若い人は脳にゴミが溜まらないんですって。

脳にはこのゴミを水洗いする機能が備わっていて、
若いうちはこの機能がしっかりしているそうです。

〈この機能は
「グリンファティックシステム」と呼ばれ、
脳脊髄液を使って
脳に発生したアミロイドβを水洗いしている〉

【アミロイドβが水洗いされるのは睡眠中】

睡眠の質の良い赤ちゃんや子ども、若者は、
睡眠中に十分洗い流すことができるので
ゴミが溜まらないそうです。
しかし大人は脳過労によって
たくさんのアミロイドβが発生しているうえに
睡眠の質が低下していて十分な水洗いができず
アミロイドβが脳に蓄積してしまうそうです。

〈グリンファティックシステムを
しっかり作動させるには、
適正な睡眠時間と
ぐっすり眠る質の良い睡眠が大切〉

よく寝ているからって怠けているわけではない。
眠るもの仕事のうちなんですね。

さて、この本では飲酒を
特に禁止していませんでしたが
断酒してもうすぐ二年の
私の個人的な意見。
断酒して睡眠の質が良くなったと実感しています。

[aya00226さんの感想 · 2024年2月24日]

睡眠時間は7～8時間、個人差がある。
入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害、の4つが睡眠障害。
アミロイドβは、睡眠中に脳脊髄液で洗い流している＝グリンフィティックシステム。
覚醒時はノルアドレナリンが出て、脳血液量が増加する。その結果、脳脊髄液は減少。
睡眠中は、ノルアドレナリンが抑制、脳内のグリア突起などが縮み、の細胞間隙が広がって、脳脊髄液が流れる。
ノンレム睡眠の中の徐波睡眠がぐっすり寝の時間。
糖尿病や高血糖はアルツハイマーのリスクが上がる＝インスリン分解酵素が多く消費される。
女性のほうが男性より1.5倍リスクが高い。

ワーキングメモリと熟考機能は両立しない。
ぼんやり＝デフォルトモードネットワークは脳を回復する。スマホ脳から、ぼんやり脳へ。

起床したら明るい太陽を浴びる＝14～16時間後にメラトニンのスイッチが入る。
熟眠には、オレキシンが指令を出している。

空腹を感じるときは低GIのものを寝る前に食べる。
ヨーグルト、牛乳、チーズ、キウイフルーツ、いちご、りんご、ブルーベリー、ナッツ類など。
寝る前のキウイフルーツで不眠症が改善する。

[sou (08thse)さんの感想 · 2023年12月4日]

基本的な内容としては色々と含まれていますが、色々と出ている他の本では得られない知見はあまり無いなという印象でした。

色々と読んでいる人には発見が無いかも。
一方、初めて睡眠系の本を読む人には色々と知れて良いかもです。

[Go Extremeさんの感想 · 2023年11月20日]

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著者プロフィール

奥村メモリークリニック院長

「2021年 『認知症にならない！させない！世界の実証メソッドを網羅！脳の名医が教える最高の脳活大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」