- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799324455
感想・レビュー・書評
-
1.最近、国際情勢が悪くなっており、武器を持たない戦争に陥っていることに不安を感じています。そこで、なぜこのような情勢になってしまったのか、ふと興味を持ったため、考えてみることにしました。
2.この本では、1つの事柄に対してこれだという答えを決めつけるものではありません。法や経済政策、戦争について、人によって解釈が異なっているなかで、どのようにして自分なりの答えを探せばいいのか、日常の情報をうのみにせず、批判的な思考で本質に迫ることを目的としています。
国際政治を学ぶ意義としては、国家間の平和を保つための手段を考えるということに尽きます。ただ、それだけではなく、政治を学ぶ意義は、「プレイヤーを見極める」つまり、今誰が世界を動かしているのか、誰が中心なのかを見極めるためではないかと思います。
対話形式で書かれているため、著者の都市に対して、自分も生徒と一緒に考えていくことで、世界情勢について真摯に向き合うことができるのではないかと思います。
3.協調から自己利益を目的として政治を扱うようになってしまった現代では、対立が深まる一方です。例えば、米中間と考えるとどうか。互いに負ければ世界の覇権を奪えるということのみに注力し、戦争の一歩手前まで来ているのではないでしょうか。行き過ぎた競争主義のお手本といっても過言ではないと思います。No.1をプライドとするがゆえに引き下がれない米国と、大きな力をつけ、覇権を奪いたい中国が引く姿が想像つきません。実に怖いことだと思います。国益といえば全てを正当化される世の中当たり前になった今、国民として、どのように生きていかなければならないのか、悩みどころです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
対話形式の入門書。国際政治を価値(=リベラリズム)と力(=リアリズム)の織り成す世界ととらえる。面白かったのは、スイスで銃乱射が少ないことからアナロジーを展開して軍事力を国際平和の為に使うという発想。その支持者にはなれないが、逆転の発想ではあった。恐怖の論理と理想のギャップはなかなか埋まるものではないが、筆者は人間の気高さに解決を求めていた。交渉の技術としては、イエス(譲歩)とノー(仕切り直し)の組み合わせ、事前の信頼関係、質問、言語選択。国益についてはモーゲンソーを読めとあったのでいつか
2022/2 -
用語の解説に終始している本とは違い、
政治とは何なのか?
軍事力はどうあるべきか?
国益とは何かなど基本的な考え方から対話形式で紹介されていて読みやすい上に分かりやすかった。
曖昧模糊としていた国際政治の一端に触れたきがした。 -
核の傘、恐怖の論理、非核化、などいきなり出てくるととっつきにくいワードも流れの中で平易に書かれていて初学者にやさしい。
国際政治に統率者はいない、その前提でいかに1つの方向に向かっていくのか(あるいは行かないのか)、その時にどの観点が重視されるのか、例として中国、北朝鮮、アメリカ、辺りをもとに話が展開され、わかりやすい -
基礎が確認できる。
-
異なる立場や主張の学生を立てて、それを模擬的な授業形式で進行していく本。
だからこそ分かりやすい。
平和主義はいいが、それだけで果たして日本の国益は守れるのか?
国防をどう考えるのか?
経済が発展すればそれだけでいいのか?
国際協調路線はいいが、世界はそんなに甘くない。
自国の利益が優先され、友好国を守ることすら約束を出来ない状態だ。
中国は強くなり、アメリカは世界の警察の役目を果たせなくなっている。
EUはここに来て地政学リスクが出てきた。
日本は一瞬平和かと思いきや、まったくそんなことはない。
北朝鮮は今でも核開発とミサイルで威嚇してくる。
南シナ海の領海次第では、日本のシーラインが脅かされる。
答えは一つじゃない。
だからこそ多様な意見を取り入れて、議論を重ねることが重要だろう。
その中での「今現在での最適解」を探して、ハードな交渉に臨むことが大事なのだと思うのだ。
単純な話ではない。
だからこそ、きちんと勉強をして、議論をまとめ上げるスキルが必要なのではないだろうか。
社会人でもこういう訓練をしていきたい。
(2019/11/30) -
かなり柔らかい本なので、高校生くらいにおすすめ。
-
東2法経図・6F開架:319A/Ko27t//K
-
うーん。って感じ。