株式会社タイムカプセル社 十年前からやってきた使者 新版 (喜多川泰シリーズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
4.11
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本棚登録 : 1061
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799328415

感想・レビュー・書評

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  • これまでの過去にあった全てのことが、今にとって必要な経験であったといえる。
    その時にはこんな経験したくなかった、と思うようなことかもしれないけれど、その時その事に対してどう自分が動くかによって、未来は作られていく。
    その時どう動いたかによって、未来が今になった時、その経験したくなかった過去が経験できたからこその今に変わるんだろう。
    過去に起こったことは変わらないけれど、それをどう捉えるかはその時によって変化する。
    重さを持った言葉。メールよりも手書きの手紙やハガキに心を動かされるのにはそういう想いに心が反応しているんだなと改めて感じることができた。

  • 株式会社タイムカプセル社 喜多川泰

    人生は
    いつでも、何度でも、
    どこからでも、
    やり直せる。

    落ち込んだ時、たまには自己啓発本も悪くない。



    伝えたいメッセージを折り込みストーリー仕立てで気付かせてくれる作品。

    自己啓発本ってあまり好きではない。
    ですが、今までの自分をこのまま続けて良いとは思わないから頼ってしまう本なのかなぁって思います。

    タイトルや作品紹介を読んでも分かりますが、自分を鼓舞する内容であり、前向きな事が書いてある前提で購入する本。

    でも読んでみて、たまには摂取するのも必要な栄養素なのかなと…。

    なんとなく想像できていた内容だが、年齢的にドンピシャなので若干刺さりました。(素直じゃない笑)
    言っている事は前回読んだ『反応しない練習』と被るところもあり、人によってどう捉えるかの違いで皆悩んでいました。

    いつも思うのだが、こういう本には小説と違う効果を期待してしまう。

    『自分だけが読んでも意味がない。』のだ。

    特に相方と読む事をおすすめしたい。

    一緒に問題にぶち当たる確率の多い身近な人。

    共通する何かが起きた時に、この本の内容が思い出され、自分が心を鎮め前向きに考えようと思った時にその効果が発揮される。

    「同じ気持ちでいてくれているかも」

    と思える訳だ。

    本は人格を作る役割をすると思っているので、同じ本を読む事はかなりお互いのためになるんじゃないかな。(小説でも漫画でも何でも)

    この本で私が読んで良かった点は『今ここ』。

    これまでに散々聞いた言葉ですが、そんなん分かってるよ〜と、言葉として漂っていた感覚でした。

    『過去は忘れる』今、ここに集中する。

    これに尽きるのかな。

    『反応しない練習』にも書いてありました。

    『今ここ』をする事によって、未来も、過去も変えられる。
    これからの未来がよくなれば、自ずと過去も良い思い出となる。


    そんな事をストーリー仕立てで教えてくれた一冊でした。

    • shukawabestさん
      夜分失礼します。shukawabestです。僕も同感です。自己啓発本は好きでありません。読んで満足して会得した気になるので。読む前と実は何も...
      夜分失礼します。shukawabestです。僕も同感です。自己啓発本は好きでありません。読んで満足して会得した気になるので。読む前と実は何も変わっていないのに。
      でも、たまには、自分を『鼓舞』するものも必要ですね。それは、僕にとって、このブクログでのやり取りであったり、日々接している人たちであったり、僕にとっては啓発本よりそちらの方が学んでいる比重は遥かに高い気がします。
      僕は独身で想像でしかないのですが、自分にとってかけがえのない人とは同じ本を読んだり、たとえ会話が浮かばないときでも、同じ空間で同じ時を過ごしたり、『共有』というのがとても大切なんだろうなと、レビューを拝見していて感じました。
      2023/01/18
    • Kaniさん
      shukawabestさん、こんにちは^_^

      そうなんです。
      私も、啓発本は自分を鼓舞する必要がある時読むくらいがいいかなと思っています。...
      shukawabestさん、こんにちは^_^

      そうなんです。
      私も、啓発本は自分を鼓舞する必要がある時読むくらいがいいかなと思っています。
      たしかに、皆さんの感想を見て共感する事で自信がついたりもしますよね^_^
      身近な人との共有は、本に書いてあるような同じ考えを持ってくれているのかな?と期待しちゃってたりもします。
      拙い感想を読んでいただいてご理解して頂いてとても嬉しいです(*´ω`*)
      ありがとうございます!
      2023/01/19
  • 物語風、自己啓発本。
    親切のし過ぎは、自分にも相手のためにもならない。今に集中して生きる。目の前に相手がいても同じ事が言えるかで、発言や投稿を行う。などなど。


  •  喜多川泰さんのお話は、仕事や将来の夢などに対して前向きになれるものが多いですが、今回は、どんな人間になってどんな風に生きたいか、といったお話です。

    心に響いた所です。

    ○人間は、想像力がたくましすぎるので、自分が経験したことを総合して、この世に存在しないオバケを作り出してしまう。あんなことになっちゃうんじゃないか、こうなったらどうしよう、きっとこう思っているはずだって、起こったこともない、ほとんど起こりもしない状況を頭の中で想像しては、それを怖がる。もっと自分を幸せにするような毎日を想像して生きたほうが良い。

    ○人間は皆、本人がその場にいなければその言葉が本人に届くかどうかをあまり考えもせず、つい、頭の中でふと思ったことをそのままに垂れ流してしまう、そういう弱さを持っている。ネットの書き込みだって同じだ。自分がそういうのを口にしない強さを持たなきゃいけない。

    まとめ方が良くなくて今ひとつこの要点だけでは響きにくいかもしれませんが、お話を丁寧に読んでいくとより響きます。

    人のことをつい軽んじてしまう心を良くないと、自分を戒める強さを持ち、目の前にいない人のこともいたわり、想像力を価値あるものに使う。自分の日頃の言動を省みて、人間性を高めることができる一冊でした。
     
    もう少し思いやりの心が育って欲しいなぁと常日頃願っている息子にも、読んでみるよう勧めたいと思います、

  • 今を一生懸命生きることで過去も変えられるというメッセージにとても癒されました。

  • 自己啓発本のような小説のようなって感じの作品。
    タイムカプセル社に普通に就職したい。
    でも利益的には赤字なのでは、、?と思った 

  • 読んで良かったと思える一冊。
    誰かにすすめたくなる一冊。

    『いいことがあると、過去が変わる』
    『素晴らしい出来事が、人生で起こるたびに
    自分の過去を肯定てきるようになるのかもしれません』

    作中の言葉にもぐっとくる言葉がありましたが
    最後のあとがきもとても良かったです。

  • ーー「今ココ」に集中すれば人生の好循環を生み出せる。だから人生はいつでも取り戻せる。その気になれば。

    そんな信念が貫かれた物語集。各章のクライアントが「10年前の自分」からの手紙を受け取って人生の好循環のキッカケを掴むエピソードが綴られている。
    コヴィー氏の「7つの習慣」の「第1の習慣」でも主体性を持つことが第一歩目と指摘されている。つまり自分で結果に影響を与えられる「影響の輪」に集中すること。それが「今ココ」ということだ。

    嶋明日香は現実の厳しさに飲まれて自分を見失っていた。10年前も将来に不安を感じていたが先生から「夢なんて無くていい。眼の前の人を笑顔にすることだけをまず考えよう」と言われ、友達の髪を編んでキレイにすることを通して人を笑顔にする喜びを見出した。そしていつしかメイクの仕事に憧れるようになった過去を手紙で思い出した。明日香が自分を取り戻した瞬間だった。

    過去の自分を許せない森川桜は、記憶に囚われている自分に気づいたら「今ココ」に集中するよう吉川海人から助言される。今できることに集中することで小さな良いことが積み重なるようになり、気づきも増えた。暗い過去と今起きた良いことの明暗のグラデーションが強いほど、”あの辛い過去があったから今がある”と肯定できる力も増すことを知る。

    作品を通じて思ったのは、喜多川泰さんの「手紙」へのこだわりの強さ。エピローグで「読む人を心から思って書いた愛のこもった手紙は、読む人の人生を変える。読む人の悩みを吹き飛ばす勇気と壁を打ち砕く強さをくれる」とある。確かに10年前の自分が未来の自分に泥を投げることはないだろう。特に卒業式など一斉にターニングポイントに立つ人たちが暗い展望に飲み込まれていることもなさそうだ。この手紙をモチーフにした「手紙屋」という作品も残していることを知った。大切なモチーフなんだろう。

    とは言え、引っかかり続けたのは「話のデキ過ぎ感」だ。喜多川さんの意図が見えすぎてリアリティに欠ける。受取人が「10年前に同じクラスだった人」という狭い何の変哲もないクラスターなのに、人生崖っぷちの人が多すぎて、さらに好転に成功する確率も高すぎる。タイムカプセル社の西山社長の面接・採用が神がかりすぎる。社員の吉川海人、若林麗子の仕事っぷりが完璧過ぎる。
    「名探偵コナン君が蹴ったボールが何百メートルも離れた犯人に命中して一件落着」みたいな偶然を無理にリアルに描こうとするから違和感を際立たせてしまう。「不気味の谷」だ。だったら「ライアー・ライアー」の主人公が実はフィクション世界の住人だった、とか「マトリックス」で主人公が神のような存在に導かれていた、とかいったようにあえてファンタジーやSFまで振り切っちゃっても良かった。不自然さを必然に力技でしてしまって違和感を蒸発させて、「手紙の効用」に焦点を当てるともっと心地よく読めたと思う。

  • その人の前で言えないことは、言わないようにできたら、私も今より強くなれるかな。

  • インターネットが広がり、メールやチャット、SNSで簡単にメッセージを送れる世の中になった。
    そんな今だからこそ、手紙のもつ力を改めて感じさせてくれる内容。

    本気で書いた手紙には人の心を動かす力がある。そう思わせてくれた。

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著者プロフィール

1970年生まれ。愛媛県出身。東京学芸大学卒。2005年から作家としての活動を開始。『賢者の書』でデビューする。10年『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』が13万部のベストセラーとなり、映画化、舞台化された。「喜多川ワールド」と呼ばれるその独特の世界観は、小学生から80代まで幅広い年齢層から愛され、その影響力は国内にとどまらず、多数の作品が台湾・韓国・中国・ベトナムでも翻訳出版されている。執筆活動だけではなく、全国各地での講演やセミナーも開催している。主な著書に、『おいべっさんと不思議な母子』『One World』『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』『[文庫]福に憑かれた男』『君と会えたから……』『手紙屋』『株式会社タイムカプセル社』『運転者』等がある。

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