そら、そうよ ~勝つ理由、負ける理由

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800217967

作品紹介・あらすじ

監督の采配で勝てるゲームなどない。フロントと現場の「準備力」がモノをいう。開幕前に勝敗は決している!阪神で優勝、オリックスで最下位は当然の結果だった!名将が初めて明かす!

感想・レビュー・書評

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  • 今年の阪神タイガースを率いる岡田監督が、自身が経験した2005年阪神タイガースを優勝に導いた時のチーム事情、またオリックスの監督を経験したことを赤裸々に告白する著書。
    岡田監督の独自の視点で辛口コメントを展開、フロント(企業側)や現場(監督や選手)を痛烈に批判しているが、いずれも関わったチームを強くしたいという想いが伝わってくる。
    何よりも監督自身が阪神タイガースの熱烈的なファンであることを公言しており、ここまで勝つことに徹することを普段の振る舞いからゲームでの意識、スポンサーとなるフロントへの考え方も明記されており、「勝つことに対する貪欲さ」はプロスポーツチームだけに限らず、会社運営やチーム運営など多くの場で見習うべき考え方だと感じた。

  • 阪神ファンに限らず、野球が好きな方は是非読んでほしいです。
    球団の裏側が垣間見えるし、知らなかった事や、そうなんだと思わず納得する事も。

  • 毎年ビリだったオリックスが、今の上昇軍団になれたのは、この本で、岡田にボロクソ言われた反動でしょう(苦笑)

  • 昔のオリックスはホントに酷かった、というのが延々と書かれてた。そんなオリックスを立て直して、阪神を優勝に導いて、とボーっとしてそうで実はスゴイおっちゃんだった。昔の大谷翔平については「打者に専念すべき」と二刀流を否定。岡田氏をもっても二刀流を予想出来なかったのかとちょっと残念。

  • 今年38年ぶりの阪神日本一を成し遂げた岡田監督の本。
    選手時代の名前は憶えていたが、名監督になられていたことは知らなかった。
    今年優勝し、選手としても活躍されたが監督としても結果を残されているということを知った。
    日本シリーズでファンが掲げるカードに書かれている数々の岡田語録が面白く、その一つの「そら、そうよ」がタイトルになっているこの本を読んでみる気になった。
    オリックスをかなり辛辣に批判しているが、監督として自分の中でやるべきことが明確な人という印象が一番強く残った。

  • はっきり物言う人やなぁ!が第一声で。今までの実績はそこまで存じ上げてないけど、実際今年就任一年目で日本一にもなって、すんばらしすぎる。伝統とかもある中で、なーなーなってるとこを赦さず伝えて、周りも変わってって、まー結局一箇所だけじゃなくて総合でコミュニケーションがしっかり取れてて、間もってくれてる人たちもあってこそ、応えてくれる選手たちがいてこそ、ではあるけど。息子たちも勝ちたい。←

  • 先月、書店の平積みで見かけたので今年のタイガース監督就任に際して書かれた著書だと思って、図書館にリクエストしたが実は2014年の著書だったので選手名だとか古い。しかし、岡田監督の野球に対する考え方はおそらく変わらないと思った。共に在籍したオリックスと阪神との比較論が多く、かなりオリックスに対して辛口だった。フロントと現場の一体化、生え抜き(若手)の育成など唱えられている。今年もよく耳にしたが、鳴尾浜の2軍の試合も見に行くことを前回の監督時代にも実践されていたようだ。

  • 文字にするとここまで考えていたのかとギャップがあった笑。
    オリックスの批判しすぎだと思いました。
    でも面白い。藤川球児、鳥谷敬の裏話とか。
    監督に就任された今シーズンが楽しみだ。

  • 阪神 岡田元監督による野球論。阪神とオリックスの選手・監督時代の経験を中心に、強いチームと弱いチームの特徴を、フロントやスコアラーなど裏側の仕事を含めて論じている。監督として優勝までできた阪神と、まったく成績がふるわなかったオリックスとを比較することによって、オリックスを批判している箇所が多かったが、実際にその立場にいた監督としての意見には説得力があった。野球の裏側の一端が理解できた。
    「監督の能力がチームの結果に及ぼす割合は、決して少なくない。だが、シーズン中に監督の采配で勝てるのは3~4試合、せいぜい5試合あればいいところ。監督にとってそれ以上に大事なのは、シーズンが始まるまでの準備段階だ」p31
    「コーチにもいろいろなタイプがいるが、もっともダメなのは選手におもねるコーチだ」p50
    「オリックスは、仲良し集団から抜けきれていなかった。何かミスがあると、選手同士で慰め合う。それだけではない。驚いたのは、フロントやコーチも選手を慰めるのだ。私やヘッドコーチが選手を叱ると、そのあとで担当コーチやフロントが「気にすんなよ」などと慰める。こちらは「気にせい!」と叱っているのに、これではまったく効果がない」p58
    「同じプロでも、選手には差がある。野球を勉強しようとしないから、よけいに差がつく。言われたとおりにやるだけの選手ばかりでは、チームは強くならない」p59
    「優勝を狙うなら、シーズンの勝負どころは9月だ。ここでチームに力が残っているかどうかは、キャンプからの積み重ね次第である。だからキャンプは重要で、勝つチームはキャンプの段階から、9月を見据えて取り組んでいる」p78
    「現場と裏方の人間関係は大事だ。勝つチームは現場と裏方が親しくしても、一定の緊張感を持った関係でいるが、勝てないチームの選手は少し状態が悪かったら、すぐにトレーナーのところに逃げて「ちょっと違和感があります」などと言って試合を休む。そのときに、トレーナーも選手をかばう」p84
    「若い選手は試合に出て失敗をして、それを糧に成長する」p105
    「(外国人選手の適性)技術面では、打者ならボール球に手を出さない選手がいい」p130
    「チームは一軍の28人で戦っているのではない。一、二軍あわせての70人が戦力だ」p155
    「一軍ではからっきしダメなのに、二軍では“顔”で打てるのか、重圧がかからないのか、本塁打王などになる選手は珍しくない。二軍でも結果を出したことは誇るべきだが、二軍で獲ったタイトルに価値はない。しかも二軍の本塁打王になった選手は、得てして一軍では活躍しない」p166
    「(ドラフト下位指名高校生)獲る側の意識としては、大っぴらには言えないが、下位指名の高校生は化ければ儲けものというような感覚だ。本当にいい高校生は、ドラフト上位で指名されている」p175

  • 基本的には阪神を持ち上げ、オリックスを批判する内容。現場レベルの戦略はそれほど多く語られておらず、フロントが行う準備の大切さを説いている。 オリックスのフロントがダメダメなことはよく伝わったが、現場にいた人間でしかわからないようなこと、監督として優勝に導いた際のエピソードなんかを知りたかった。

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