【TVアニメ化】響け! ユーフォニアム 2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 59
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800239068

感想・レビュー・書評

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  • 4.3

  • とても良かった。
    リズと青い鳥から入って、テレビ一期・二期、劇場版を見て、最後に原作を買い揃えた。買ってからしばらく寝かせていたが、最近急に読み始めてサクサク読み進んだ。
    アニメももちろんよかったが、小説は心情や状況がよりよく分かるので、世界に没入しやすい。希美とみぞれのとことかたまらんかったし、関西大会の発表は読んでてドキドキしたよ~。
    それにしても、原作は関西弁なのが良いな。
    また、1年ほど前、宇治に行ったのも、情景を思い浮かべて読めるので、よかった。

    以上、アニメも原作も素晴らしくて好きであることを前提にちょっと言うと、希美が部に戻るときのあすかとの対話シーンを描いてほしかった。のぞみとあれこれあって、そのあとすぐ部にいることになってるので、あれいつ戻ったんだ?となる。アニメ見て、おやと思い原作読んだら同じだった。「肝心なところをあえて書かず、その前後のシーンから想像させる」っていう手法はあるにはあるが、これまでさんざんあすかに頼むシーンがあったのだから、受け入れるシーンもあったほうがいいと思った(見たかった)。

  • コンクールに向けての猛練習。
    そこへ早朝から誰よりも一番に練習にやってきている2年のみぞれと、突如部活動に戻りたいと申し出た希美、それを許さない3年のあすか。
    1年の久美子には事情が掴めないけれど、吹部で何かが起こっている。

    シリーズ2冊目の見どころは、それぞれが抱える思いの違いだと思います。
    みぞれの思い、希美の思い、優子の思い、夏紀の思い。
    それぞれが絶妙にすれ違っていて、この年頃の女子の関係性がもどかしく感じました。

    相手に執着したり、実はお互いにお互いを本当に理解はしようとしてなかったり、表面的な仲の良さと、客観的に見たときの関係性のギャップがうまく描かれていたと思います。

    関西大会にかける各校の思いも感じ取れて、コンクールって見た目ほど華やかじゃなくて、みんな必死の思いで、たくさんの時間と労力をかけて、勝負をかけているのがよく伝わってきた。
    勝ち負けのある世界だから、誰かが涙を飲まなきゃならない、すごく残酷な世界でもある。
    負けたとき、勝ったとき、どちらも、かけた思いの分だけ大きい。
    一巻の最初の久美子の反応と、二巻後半の久美子の心の動きを比べると成長を感じた。

  • お嬢さんが学校の図書館から借りて来た本をGWの間にお借りして、読了。
    1巻は読み始めちょっとで返却期間になってしまったので、全部読めなかったけど、2巻からだけどアニメは観てたのでってことで、読んでしまった次第。
    アニメを観てた時も思ったけど、ほんと青春。
    熱くて若くてキラキラしてて、ぶつかり合って、傷つくこともあれば、あああの熱量はもうないなぁ…と、羨ましい気持ちが時々口の奥からぬぉって出てくるorz
    あかん。
    お嬢さんは小5で学校のブラスバンドでホルンに出会い、今年中学で規模は小さいけれど吹奏楽部に入部。大会に出られる程の規模ではなさそうですが、まさにこれから青春、なんだなぁ…
    是非謳歌していただきたい。
    そして母は、本を読んで浸るのです。笑
    過ぎし青春の日々に…
    (大会に出られるほどの規模でない吹奏楽部出身…)

  • 終盤の関西大会のシーンは、わたしは吹奏楽の経験なんてないのに泣きそうになりながら読んだ。
    感情のうねりがすごい。それってここまでの経緯があってこそのうねりなんやけど、それにしても、

    すごいヒューマンドラマやな?

    いやいや、べつにええねん。冷静になると
    「そこまで?」
    って思いたくなる距離感やけど、これこそ十代! これぞ高校生! なのかもしれん。

    わたしが所属していたのは運動部やけど、やっぱり当時は家族よりも近いところにいたし、今、冷静に思えばあんなに四六時中よくいっしょにいれたなとか、よく自分のすべてをさらけだせていたよなとか思う。

    大人になったらどうしても見栄を張りたくなる直前のころやから、さらけだす自分と見栄が入り混じって、こんなふうにぶつかり合うのかもなあ。

    客観的に見てるのは「若いな」ってなるし、くどいけどわたしにも多少似たような経験があるから「ああ…」って思うところもあるけど、いい意味でも悪い意味でももう少し大人な距離感で学生生活を送ってた人から見たら、これは、どうなんやろう。笑

    あすか先輩がだんだん末恐ろしくなってきた…(笑)。
    次はあすか先輩の話なんかな?

    みぞれちゃんの気持ちもわかる。わかる。(二度言う)
    みぞれちゃんのようなタイプはなぜか、希美ちゃんのような人に惹かれるねんな。

    これを全部女子で描かれるのも、たまらん気持ちになるなー。もちろん男女間の恋愛感情もちょっとだけ書かれているけれど、この距離感は、純粋と打算が入り混じってるよ。
    これだけの熱量を表現できるものがあるのは、幸せかもしれない。彼女たちは音楽が。
    わたしはいま、文章かなあ。だから、楽しいし、苦しい。笑

    次も読みたい! そしてこれは確かに、アニメでみたらもっと「ぶわっ」ときそう。

  • 上を目指したい人たちと楽しくやりたい人たちとでの分裂など吹奏楽部あるあるを懐かしく感じます。ただ百合っぽい感じには若干違和感。強豪校にはあることなのかな…

  • 久美子やみぞれや部員たち、それぞれに愛着を抱く。
    部活や演奏への考え方、あるいは他者への想いは、登場人物それぞれに違う。
    それらをすべてひっくるめて、コンクールというクライマックスに突入していく。

  • ついに関西大会に出場した北宇治高校。
    高校2年生の大量退部の背景、麗奈の憧れ滝先生との恋愛は・・・そして田中あすかへの謎が深まった。

  • アニメも観て思ったこと。優子ちゃんて初めは香織先輩と麗奈のソロに関して突っかかって、性格キツそう…と思ったけど、友達思いのいい子なんだなー、と分かる。
    コンクールって、結果を聞くまでのドキドキが半端ないよな…って、懐かしく思った。

  • 中高8年間吹奏楽に時間を費やしてた過去の自分を思い出しながら読んでたけど、色んな記憶が蘇ってきてこの本読んで良かったって思った。
    この本に出て来た楽曲を聴きながら読むのもまた臨場感が出て良かった。高校生の部活魂は本当に凄い。

    最後の大会の結果発表は先に読んでしまわないように紙でスライドして隠しながら読み進めました。

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著者プロフィール

1992年京都府生まれ。第8回日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた『今日、きみと息をする。』が2013年に出版されデビュー。『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』がテレビアニメ化され話題に。同シリーズは映画化、コミカライズなどもされ人気を博している。2020年に『愛されなくても別に』が第37回織田作之助賞の候補に、また2001年には同作で第42回吉川英治文学新人賞を受賞。その他の著作に、「君と漕ぐ」シリーズ、『石黒くんに春は来ない』『青い春を数えて』『その日、朱音は空を飛んだ』『どうぞ愛をお叫びください』『世界が青くなったら』『嘘つきなふたり』などがある。

「2023年 『愛されなくても別に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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