響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 後編 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800258748

作品紹介・あらすじ

全日本マーチングコンテストに向けて、過酷な特訓を重ねる立華高校吹奏楽部の部員たち。1年生ながらAメンバーに選ばれた梓も日々練習に励むが、梓に相談もなくカラーガードを志望したあみかとのあいだにはしこりを残したままだった。梓の胸に蘇る、中学時代のトラウマ。そんななか、マーチングコンテストを目の前にして思わぬアクシデントが起こり…。アニメ化話題作に新シリーズ登場!

感想・レビュー・書評

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  • 先に読んでしまった「吹奏楽日誌」に、立華高校編の方が好きという人もいると書いてあったけど、私もそうかもしれない。北宇治高校編より濃い感じがした。

    あみかに依存しすぎる梓の様子は見ていて怖かったし、3年の先輩に対する尊敬や憧憬を超えた恋愛感情の様なものや、卒業の時に制服など貰う文化も覚えがあり過ぎて懐かしかった。コンクール前後では私も一員になったつもりで何度もホロリとさせられたし、感情が忙しかった。

    エピローグがすぐその後のことかと思いきや、2年後の卒業前ですっかり頼られる先輩になっている様子が垣間見えたのも、心憎い演出。

  •  前編を読んだ時に、モデル校とリンクさせるための描写に重点が置かれ、響けユーフォニアムの本編よりもフィクションとしてのストーリー性に欠ける感じがしたが、後編は一変してリアルな人間ドラマの連続で本当に面白かった。フィクションではあるが、モデル校に準じた設定からリアルな思いで読み進められる。
     ストーリー展開や結果はだいたい予想がつく内容であったが、予想どおりの王道な展開がかえって心地よく感じた。
     本編のサイドストーリーの本作も是非おすすめの内容であった。

  •  主人公が通う立花高校は実在の高校をモデルにしているようで、マーチングの練習の描写はリアルな感じがする。毎日朝から晩まで練習って実際にどれだけ大変なのか想像を絶するけど。小説を読んで実際のマーチングを見てみたくなった。最後のエピローグはズルいなー。胸にこみあげてくるものがある。

  • 佐々木梓とあみかの関係はどうなるのか。
    自分が思い描いている理想が崩れたときに、友人関係を清算するかのような衝動に駆られる気持ちはわかる。
    八方美人の梓も同じようにあみかを突き放してしまうのか。

    先輩・後輩・同級生・友人とは・・・
    部活の枠を超えて色々と考えさせられる青春群像劇

  • すごく面白かった! 梓ちゃんの気持ちはよく分かった! 結構複雑な梓ちゃんの心境をよくわかったと思わせるくらい、文章はすごーいうまかったと思う! ばっちり感情移入できた! あみかちゃんは強いよね><。わたし的にはこの本の中の人物だと、あみかちゃんに一番憧れるな! 頑張る女の子は好き! 太一くんは志保ちゃんと結ばれるのかと思って読んでたけど、全然そんなことはなかったね! やりたいことを見据えて、音大に進んだ梓ちゃんはほんと、すごいな、と思った!

  • 【再読】あみかの自立宣言に戸惑う梓は、自分が彼女に依存していることに気が付いていない。それを諫められたことを切っ掛けにあみかと距離を置く梓だが、このことがかつての友人・柊木芹菜との苦い思い出を呼び起こし…。梓にとって未来先輩はとても大きな存在でしたね。本作は吹奏楽を主題にした部活ものという側面を持った、頑なでコドモだった一人の女子高生が、仲間との触れ合いを通じて、大人へと踏み出していく成長の物語でした。とても綺麗に大団円を迎えていて、本編とはまた違った感動が得られました。とても良いスピンアウト作品でした。

  • 今の人間関係は、
    今までの人間関係を引きずっている。
    自分でも気がついてなかったくらいに、
    小さいことの積み重ねなのかもしれないけど、
    めんどくさがらずに、
    素直に、
    その小さいことを一つ一つ解決していけば、
    新しい世界が開ける。
    愛されていないわけではなかった、
    仕事が好きで、仕事しか好きではなくて、私なんてどうでも良いのではなく、
    私がいるから仕事を頑張ってくれている、
    私を大切にしてくれていることが
    知っているだけでなくて、
    実感として感じられる。
    あのときのことを振り返られる、
    人間関係を対等で結ぶのが苦手て、
    自分を下にしたり、上にしたりして
    それをしすぎてしまっていたことを伝えらえる。
    伝えても良いと思える相手に出会える。
    ラストからエピローグの間に少し時間が立っていたのがよかったです。
    その間の出来事ももちろんいろんなことがあったのだけど、
    毎日を積み重ねてきたことが感じられたから。

    マーチングをしているところは、
    いつかアニメで見てみたいです。
    描くのは大変そうな気はしますが、
    想像しながら読んでいる世界を是非いつか。

  •  

  • 感想は1巻に

  • マーチングを通して、未来は梓に、梓は恵里佳に多くのものを受け継いでいた。
    衝突した芹菜とも和解していて良かったなあ。

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著者プロフィール

1992年京都府生まれ。第8回日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた『今日、きみと息をする。』が2013年に出版されデビュー。『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』がテレビアニメ化され話題に。同シリーズは映画化、コミカライズなどもされ人気を博している。2020年に『愛されなくても別に』が第37回織田作之助賞の候補に、また2001年には同作で第42回吉川英治文学新人賞を受賞。その他の著作に、「君と漕ぐ」シリーズ、『石黒くんに春は来ない』『青い春を数えて』『その日、朱音は空を飛んだ』『どうぞ愛をお叫びください』『世界が青くなったら』『嘘つきなふたり』などがある。

「2023年 『愛されなくても別に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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