【2018年・第16回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】 オーパーツ 死を招く至宝 (『このミス』大賞シリーズ)

著者 : 蒼井碧

• 宝島社 (2018年1月18日発売)

作品紹介・あらすじ

貧乏大学生・鳳水月の前に現れた、顔も骨格も分身かのように瓜二つな男・古城深夜。鳳の同級生である彼は、OOPARTS-当時の技術や知識では、制作不可能なはずの古代の工芸品-の、世界を股にかける鑑定士だと高らかに自称した。水晶の髑髏に囲まれた考古学者の遺体、夫婦の死体と密室から消えた黄金のシャトル…謎だらけの遺産に引き寄せられるように起こる、数多の不可解な殺人事件。難攻不落のトリックに、変人鑑定士・古城と巻き込まれた鳳の"分身倹ひ"の運命は?2018年第16回『このミステリーがすごい!』大賞大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

[ひだまりトマトさんの感想 · 2021年12月26日]

作家さんのデビュー作品

[多坂まこなさんの感想 · 2024年5月14日]

貧乏大学生の鳳水月が自分とそっくりな人間と出会う。その男はオーパーツ鑑定士だと名乗る。大学での入れ替わり（というか代理出席）を依頼される、までは独特な設定だなぁという感じて読み始めた。
ドッペルゲンガーコンビがオーパーツ絡みの事件に遭遇してそれを解決していくのだが、正直あまりピンと来なかった。殺人事件についてはともかく、毎回締めの部分になんとなくこじつけ感を感じてしまって…。うーん…。

[あんみつさんの感想 · 2019年5月28日]

オーパーツに興味があったので手にとってみた。
トリックは、綾辻さんがTwitterで「島田荘司ばり」とおっしゃっていましたが、そんなかんじ。
1話と4話のやりすぎだろ！っていうトリックが作風にあってる。

主人公ふたりが、探偵と助手、というかんじでは全然なくて面白い。実はふたりの関係は…みたいなはなしが出てくるかと思ったけど、何もないまま終わった…

[kozakuraさんの感想 · 2019年4月2日]

主人公コンビの設定も面白いし姉のキャラもいいけど探偵役のオーパーツ鑑定士ほうはキャラがまだ掴みにくいというかちょっと中途半端な印象。もっとオーパーツにこだわってほしかった。短編でオーパーツのネタ数で勝負、もしくは長編でオーパーツの来歴にまつわるようなエピソードが読んでみたい。

[bigtree34さんの感想 · 2018年12月9日]

「第16回このミステリーがすごい」の大賞受賞作。作者の蒼井碧さんは聞いたことがないと思ったら25歳。ほぼデビュー作で大賞とはこの先、期待です。

オーパーツ鑑定という深夜と、彼と瓜二つの主人公 水月、2人によってトリックを暴いて行くミステリー小説。

短編４つでテンポよく進んでいきます。

水晶髑髏・黄金シャトル・恐竜土偶・ストーンヘンジといったオーパーツが関係する殺人事件。

双子、美人の姉、アクション、ミステリー、オーパーツが短編に織り込まれて、テレビドラマを意識させる構成かな。次回作を期待させるエピローグでした。

オーパーツ好きにはワクワクな一冊です。

[mendakoさんの感想 · 2018年9月4日]

何度も書いているが、私はNHKの「幻解！超常ファイル」という番組が好きで、本書もオーパーツという言葉につられて読み始めた。
クリスタル・スカル（映画『インディ・ジョーンズ』のクリスタルスカルの話はシリーズ一の駄作だと思うが、それはまあいい）、黄金シャトル、恐竜、ストーンヘンジ......。
謎の物体がさらなる謎を呼ぶ。
出版社が宝島社なのも洒落ているじゃないか！

古城と水月というドッペルゲンガーによって引っ搔き回され、解かれる謎。
エピローグは大げさな印象も受けたが、古代文明やオーパーツはシリーズ化しやすそうなので、それを見越してかもしれない。
それに、古城がちゃんと鑑定をするところも見てみたい。

「じっちゃんの名にかけて！」とは『金田一少年の事件簿』の有名な決めゼリフ。
名探偵には、ワトソンのような助手の存在、そして決めゼリフがよく似合う。
本作では「すべてのPARTSは揃った」ときた！
なんだかカッコつけすぎ！
だが、繰り返されると、人は慣れてしまい、物足りなく感じるようで、決めゼリフを待つ自分がいた。

第3章での謎の少女は詳しく書かれていない。
謎のまま終わった。
心残りではあるが、これも次作への布石かもしれない。

二人の掛け合いが軽妙なのもよかった。

[さゆらさんの感想 · 2018年7月19日]

漫画のネームがきれそうな話でした。
顔はそっくりだが赤の他人の2人が出会い、エキセントリックな片側に引きずられて事件に巻き込まれる。根底にあるのはオーパーツ。

オーパーツといえば、過去に被れてオカルト本読み漁っていたので、私的にはああ、あれか、みたいな感じだったのですけど、最近あまり話題に上らない感じなのですかね。そういう情報収集しなくなってしまったので世の中の流れがよくわからない。
１話２話は面白かった。３話は蘊蓄語ってるところは面白かったけど事件（）って感じ。４話は正直なんだかなあ。この舞台使いたかっただけなんかしら？みたいな。登場人物が、登場（してるだけの）人物。時間切れっぽい感が。

このミス大賞選考作ということで、選評が付いてまして、やっぱり後半（というか４話）は書き直しが要求されていたのですけど、書き直してこれだったりするのか、もしかして。

あと最後のいい日旅立ち。
個人的に蛇足感が。

[lighthappyさんの感想 · 2018年7月7日]

2018年「このミステリーがすごい!大賞」大賞受賞作。初読み作家。
貧乏学生の鳳水月は、同じ大学に通う自らにそっくりな男・古城深夜に出会う。古城は自らを世界を股にかけるオーパーツ鑑定士だと名乗り、鳳に接近する。オーパーツに絡む密室殺人トリックを2人は解決出来るのか。。。
オーパーツという言葉を初めて聞いたのと、このミス大賞ということで期待しすぎたか・・・漫才のような掛け合いは面白いものもあるが、オーパーツの考古学的な流れに話に寄せてもよかったのでは。

[yoc8さんの感想 · 2019年7月7日]

ちょっと表装の雰囲気と比べると内容が軽すぎるか。ライトノベル調。
マンガ、アニメやドラマとこれからの二次利用が期待できる作品。

[chimachimakiさんの感想 · 2019年7月4日]

初めの2話は、文章もなんだかイマイチ読みにくいし、トリックも、「はあ・・・」って感じ。
でもせっかくだから最後まで読んだ。
新人登竜門的な作品は、読みにくいのが多い。

ただいろんな蘊蓄は面白かった！！

ラストの感じだと、まだ続くのかな・・

映像化に向きそうな設定だわね。

[herbteaさんの感想 · 2019年6月14日]

軽い連作ミステリ。オーパーツの蘊蓄はそれなりに楽しく、ドッペルゲンガーとも思えるそっくりの二人の大学生＋女刑事という濃いキャラ達も印象深いですが、大森氏いうところの物理トリックばりばりのぶっ飛び系本格を楽しめるかどうかがこの本の好き嫌いになるのではないかと思います。奇抜なトリックを予想しながら私はさらさらっと楽しみました。水晶髑髏のギリギリ感とかストーンヘンジの大掛かりなところとか特に好きです。手放しで絶賛はしませんが水月の過去など含め続編が出たら楽しそうです。どんなふうに化けていくかこの先を期待します。

[caninhaさんの感想 · 2019年1月14日]

古城と鳳、古城姉のキャラはそれぞれたってて面白かったけど、エピローグでもうちょい驚きあるのかと思ってしまったので、少し拍子抜け。
続きに期待したい感じ。

[Quillさんの感想 · 2018年9月4日]

起こる事件のトリックは予想外で驚くようなことが
多く、とても面白かった(*ˊ˘ˋ*)
鳳水月と古城深夜の絡み(やり取り)も笑えるような所が
多かった(๑°꒵°๑)
ただ、基本的に少し回りくどく書かれていたり、
恐竜の本だったかと思うくらい恐竜についての
話が長くかかれていたりしており、
その点は読みにくかったように感じた( ´･ω･`)

[のりぞさんの感想 · 2018年6月21日]

構成は本格ミステリだが、かなりライト。
実際のオーパーツの紹介もしているので、検索して写真を見ながら読むと面白い。

[ta23さんの感想 · 2018年4月7日]

評判高い作品だが、私はそれほど評価しない。連作の第1章の「十三髑髏の謎」はトリックの仕込みも上手く出来ていて、これは、と期待したのだが、章がすすむにつれて凡庸になり最終章のストーンヘンジでがっかりしたのだった。
最近のミステリの登場人物の名前がやたらに凝りすぎているのも、個人的には好みではない、と辛口にしてみたが、『屍人荘の殺人』同様に次を読んで評価を決めたい。

[daruma2017さんの感想 · 2018年3月19日]

「このミス大賞」の受賞作ではあるけど、過去の受賞作とは幾分毛色が違う。ずっと「メフィスト賞」に応募していたけど落選し、こちらに応募したら受賞したとの作者の言葉。まあ、それだけでどういう作風か分かるだろうし、実際にその通りの作品だった。
大学生でありながら怪しげな鑑定士でもある男と、その男に顔が瓜二つの男（これが主人公）が事件に巻き込まれる連作短編集。事件はいづれも密室や不可能犯罪で、怪しい鑑定士が探偵役を務める・・・という話。
第一話はトリックも含め傑作だった。二話三話と少しづつ出来が悪くなってゆき、四話は（ここは応募作を全面的に書き直したらしいが）一番つまらなかった。
いかにも島田先生の影響を受けていそうなデビュー作だったが、トリックにオリジナリティがあったのは好感が持てた。取り敢えず次作も読んでみたい。

[breadandbookさんの感想 · 2018年1月22日]

２０１８年『このミス』大賞受賞作。大学生・鳳と瓜二つの男・古城がオーパーツにからんだ殺人事件を解く。二人の会話でテンポ良く進んだけれど、なんだかな、全体的に内容が漫画のストーリーみたいに感じた。シリーズ化してもいいかもね。軽く読めました。

[Chiehimaさんの感想 · 2024年5月4日]

正直、こんなに軽い小説だとは思っていなかった。表題の印象はもっと重々しく、なんなら『神々の指紋』ばりの話を予想していたから。
まぁでも、冒頭の驚きを通り過ぎて了解しさえすれば、するする読めて、楽しみました。
ふたりのドッペルゲンガー漫才が、地味にダメージを喰らわせてきます。

[nhosanさんの感想 · 2024年5月3日]

このミス
ということなのでミステリ好きなので読んでみました

最初はちょっと入っていきずらく感じたのですが
中盤で主人公のふたりにも少しづつなじんで
読むスピードもまずまずに

最後の章の感じが
ちょっと読みづらい？
ちょっと乗り切れない感じで
何度かに分けて読む感じになってしまい
個人的には少しもやっとした感じです

新作などは読んでいないので
そういう感じが変わっていたら
（私にとってですが）
おもしろいのではないかと思います

[タルトさんの感想 · 2023年11月21日]

途中のあまり事件に関係ない部分の解説シーンが長すぎて飽きる、、

[しちりんさんの感想 · 2023年11月12日]

ちょっとノリについていけず途中で諦めた。

[オズさんの感想 · 2023年4月26日]

このミス受賞作、オーパーツを巡る謎に興味があり購入。
　登場人物のが面白く、尖った設定。
　探偵役古城深夜(名前のセンス笑。大好きだ！！)に振り回される全く同じ顔の鳳。今までに見た事がない設定は魅力的だ。
　初期の御手洗シリーズの様に探偵はイカれたやつが多いというのはミステリーの定石であるが、各章ごとのトリックはなるべく独自性を持って挑もうとしている事も好感をもつ。
　ただ明らかにタイトルで仰々しいイメージがあり、思ったよりもライトな構成だったのが残念。
　若い人物を物語の主軸にするのは良いが、やり取りなど、少し違和感がある。
　終盤まで面白く読むことができ、非常に好感を持った作品だ。
　次作があればどの様な設定か、またある程度長編も読んでみたい。

[我八さんの感想 · 2022年4月16日]

双子の様な大学生が主人公
ライトノベルの様に軽い
トリックもどうかなと思える程度

[minbookさんの感想 · 2021年11月19日]

題名に非常に惹かれて気になってはいたのですが、このミス大賞ってところに迷いが。結局古本屋で買ったのですが、本当に古本で買って良かった！　正直、キャラも設定もなんというかラノベ感が拭えず、トリックも微妙…。オーパーツ好き！という気持ちのみ伝わってきましたが。終わり方も「で？」って感じでいまいち伝わってこなかったです。軽く読めますが、私には合わなかった。

[枝乃さんの感想 · 2020年12月18日]

連作短篇。『十三髑髏の謎』トリックが斬新。『浮遊』ぴんと来ず。『恐竜に狙われた男』恐竜の蘊蓄がすごい。動機は納得。『ストーンヘンジの双子』無茶な。間抜けにもほどがある。ミステリ小説としては、総じて事件関係者の内情があまり描かれていないため、どうしても動機がサラッと流れて深みに欠ける。惜しい。もしこれを原作に漫画として読めたら、双子のようにそっくりという設定が強調されて面白いだろうと思った。

[摂南大学図書館寝屋川本館さんの感想 · 2020年12月5日]

摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50088075

[ちこ(´・ω・)さんの感想 · 2019年8月11日]

「十三髑髏の謎」
密室に見える部屋で。
言われてみれば今回の犯行現場は人が出入りする事が出来ないという点では密室だが、何か物だけなら出入りできる場所があったな。
計画に支障が出るという理由だけで命を奪われたあの子は、素直に自分の死を受けいれ逝くことは到底難しそうだな。

「浮遊」
すれ違う想いから。
一つ一つ解決していけば、こんな大事になり誰かが亡くなることも無かったかもしれないが上手く話し合う事が出来なかったら結果は同じだったかもな。
強盗だと思い揉み合いになった際、彼女は一言も声を発さなかったのか気になるが激昂している人間には何も聞こえないかもしれないな。

「恐竜に狙われた男」
彼にしか出来ない犯行。
顔が似ていて尚且つ血縁関係にないとなると、いざとなった時や人間違いをされた時に大変だろうし上手く説明する事も難しそうだな。
あれだけの動きや殺人という人を殺める行為に対する興味の無さを、あの歳で取得しているなんて彼女は一体何者なのだろう。

「ストーンヘンジの双子」
双子ばかりを集めた中に。
確かにそっくりな二人が並べば双子という設定をやり過ごす事は可能かもしれないが、普段から何かしら練習をしていなければ直ぐにバレるだろうな。
大掛かりな謎を解いた矢先に問い詰められた二人だが、あの姉妹の執念深さじゃ何処に逃げても追い詰められそうな気がするな。

[ともりぶさんの感想 · 2019年6月2日]

赤の他人なのに瓜二つ、を利用した設定。タイトルや表紙からの印象とは違って軽いノリだった。古城の姉に対し、弟と同じ顔の相手にこんなつきあい方できるかな…と違和感。弟を溺愛してるのに構ってもらえないとかならともかく、ひどい扱いしてるのにそうそう別人として扱えるものかしら。

[suzuyomoさんの感想 · 2019年4月17日]

オーパーツ死を招く至宝

190417読了。
今年33冊目今月11冊目。

#読了
#蒼井碧
#オーパーツ死を招く至宝

このミス大賞。また帯の煽り文句にやられたパターン。ハードル上げすぎた。
4作短編集なのだが、面白いのはミステリ的部分ではなくて蘊蓄の部分。
恐竜、世界遺産、また調べなおしたくなった。
途中で壁に投げなかっただけ力ありと言えるか。バカミスだよね。

[hinankunさんの感想 · 2019年4月12日]

５