警視庁捜査二課・郷間彩香 パンドーラ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800284280

感想・レビュー・書評

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  • 「様々な談合組織、企業を吸収しながら進化し、あらゆる公共事業を横断的に取りまとめる、裏の情報システム」に立ち向かう郷間班。相手は巨大で、地道な捜査はなかなか歯が立たず、結局はトップ同士のやり取りみたいな感じで決着を着けてしまう。まあ、この辺り大いに不満だ。郷間と周りの人間たちのやり取りは、相変わらず面白いんだけどね。まあ、おまけで★3か。

  • 郷間彩香、シリーズ第四弾。
    そして、郷間班最後のシリーズ。

    いきなり最初から、警視庁を去っていく郷間の姿から始まる...
    いったい何があったのか?

    初めは、新宿署のある警部の不正を確認する調査であった。
    しかし、ある暴力団幹部の刺殺体が発見され、その不正警部も姿を消した。
    やがて、調査を続けるうちに見えてきたのは、見えない談合グループの巨大な闇であった。
    そして、その先にあったのは、なんと官房長官まで...

    それぞれのキャラクターがはっきりしており、読みやすいですね。
    さすがに、官房長官や総理まで出てきたのは、少し無理筋かも(笑)

    最後のエピローグにて、各位のその後が描かれるのは、面白いですね。

  • 郷間彩香シリーズ第四弾。とんでもない相手に挑む一介の警部補・郷間。さすがに話が大き過ぎるが、自分としては楽しめた。

  • シリーズ第4弾。そして郷間シリーズ最終話。
    前作ぐらいから、本来の捜査二課として活躍する郷間の姿が描かれるようになったが、前作から2年経過。その間にも、着々と成果を挙げていた郷間たちに、新宿署の刑事が暴力団から違法にお金を受け取っているらしいと、警察庁より特命での捜査依頼が入る。
    この件は簡単に解決し、早々に撤退するように指示される郷間だったが、独自で捜査を進めるうちに、巨大な談合組織の存在を突き止める。
    捜査二課全体の成果が落ち込む中に舞い込んだ巨大な敵に、立ち向かおうとする郷間だったが、様々な邪魔が入り、捜査だけでなく、刑事の資格も奪われそうになるが…
    官公事業における入札の仕組みなどを理解していないと、少し難しい内容だったように思える。しかし、最後の最後で捜査二課の本気を見たような気がする。
    郷間班の絆も強くなってきたところで、シリーズが終わってしまうのは、少し寂しいけど、くだらないと思った第1弾から、最後まで読んでよかった!と思える最終話だった。

  • 今回はかなり彩香が強引だった気はするな。色んな人を巻き込んでいきましたね。フィクションの世界とはいえ、あれだけ人を巻き込んでも人がついてくるのは彩香の人徳なのでしょう。
    吉田も最後には思い切った決断をするし、野呂さんも彩香には甘いのですね。
    一人の警部補が政界の重鎮と対等に渡り合うのが強引な展開と思いつつ、ちょっと痛快でもありました

  • 愛国心を隠れ蓑にした見えない談合。
    官房長官や首相に強引に押し掛ける。
    証拠もなく憶測と行き当たりばったり。
    今回は無理がありすぎた。

  • 9月-8。3.0点。
    捜査二課郷間シリーズ。
    監察より、建設会社から利益供与を受けたと思われる警官の捜査を依頼される。その警官は行方不明。
    また、その建設会社に絡んだと思われるチンピラが殺害されていた。

    捜査の範囲がどんどん広がり、黒幕へ。あまりにも大きく風呂敷を広げたな、と思ったがあっさり回収した。
    まあまあ。

  • 登場人物は個性があり魅力的であるが、第1弾から3段に比べてストーリーには無理があり過ぎ。事件の動機、主人公に対する処分、解決シーンもイマイチ。

  • 「郷間、警察辞めるってよ」そんな噂の囁かれた、人気シリーズ第四弾。
    今回は見えざる巨悪に対して、捨て身の覚悟で調査に乗り出す郷間彩香。
    プロローグが持ち味の梶永作品だが、今回はのっけからその趣が異なった。
    まさしく、辞表を提出したところから物語は始まる。
    これは、倒叙法を用いたプロローグと言えるかも知れない。
    果たして郷間彩香は、本当に警視庁を去るのでしょうか。

    これまでのシリーズのエピソードも要所要所で盛り込まれているので、集大成と見る向きもあることでしょう。ですが登場人物によっては、新たな舞台と役割が用意されている風にも読めるので、我々はまた郷間彩香に再会できるかも知れません。個人的には、第三弾で班に合流した人物の活躍が余りなかったことに、今後展開する余地を孕んでいるんではないかと、小説読みならではの邪推をしてしまいます。

    シリーズを知らない方でも充分に楽しめる作品になっていますので、興味がありましたら手に取ってみて下さい。郷間彩香が開けようとしているパンドラの箱とは、そして巨悪とは一体なにか。是非、その目で事の顛末までお確かめください。

  • 詐欺を専門に捜査する 郷間彩香。
    全体として、強引な設定。暴走しすぎ。
    それを容認する幹部の人たち。
    吉田が行き過ぎですね。
    警察庁長官、総理に直接 あってしまう。
    まずは、ありえない設定が、小説なんでしょうね。

    国のために 談合する組織 あやめ会。
    官房長長官が、それを取り仕切る。
    一体、何が問題なのか?
    国民のためになっていないということを
    技術を持っている会社が 談合組織から締め出されていることで
    事故が起こってしまったということでは、弱いのでは?
    かなり、言いがかりに近いね。
    まぁ。この郷間彩香の暴走度を痛快と見れないのが
    残念と言えそうだが、
    職をかけてまで取り組む課題でもないような。

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著者プロフィール

1969年、山口県生まれ。『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官』で第12回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2014年にデビュー。他の著書に『警視庁捜査二課・郷間彩香 パンドーラ』、『組織犯罪対策課 白鷹雨音』、『ノー・コンシェンス 要人警護員・山辺努』、『アナザー・マインド ×1(バツイチ)捜査官・青山愛梨』などがある。

「2021年 『産業医・渋谷雅治の事件カルテ シークレットノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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