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- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800309549
感想・レビュー・書評
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北条氏は、小田原の陣以前から、城郭に、いざとなれば武士の家族を匿い、民衆の避難先となり、その分、応分の働きを求める、持ちつ持たれつの関係であり、戦闘においても、武士以外のものを積極的に活用しようとしていた、いや、せざるを得なかった。それは経済的な基盤の弱さから、いかに民衆に善政を敷くかという考えにつながったが、戦闘員が陸続と押し寄せる秀吉軍には対抗する術もなく敗れた、と。ただ、秀吉の北条征伐が真田氏の名胡桃城への攻撃が契機ではなく、自分の権威を無視した上洛の引き伸ばし策にあったと言うのはなるほど、と。それは、上洛費用の工面が難航したからという側面もあった、と。あと、北条氏が、上洛する前から、秀吉が関東を攻める準備をしていたと勘違いした、実際はそれは北条氏が降伏したあとの戦後統治のためだったのに、というのはいささか苦しいのでは。その状況では北条氏の判断が是ではなかったのか、と。
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領民・国衆の友好な関係を基盤とした領国支配を追求した北条氏にとって、戦乱時に領民を守る総構えは必然の結論だった。北条氏の領国支配と総構えを知るうえで必読の一冊。
支城および豊臣側の付城含め、実地踏破しているようです。文献研究に留まっていない、リアリティがある。
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