毎日が小さな修行

著者 :
  • 致知出版社
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本棚登録 : 67
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800910202

作品紹介・あらすじ

光から光の世界へ生きていく人間、光から闇の世界へ生きていく人間、闇から闇の世界へ生きていく人間、闇を転じて光の世界へ生きていく人間。三十代で千三百年に二人目の千日回峰行を満行した大阿闍梨が語る、人生、4つの生き方。

感想・レビュー・書評

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  • お父さんから借りた本、少しずつ読み進めて、今日終わりました。

    面白かったとか、びっくりしたとかでなくて、座禅をした後のような心がニュートラルになる感覚になりました。

  • 今の自分にはとても良い本でした。
    最近マインドフルネスを習慣づけしていて
    ふと疑問に思ったり、弱い自分が見えてきたときに
    塞ぎ込みそうになった時に背中を押していただける
    素晴らしい内容でした。

  • 千日回峰行を満行した方が書かれた本で、そうした修行をやり遂げた方だからこその言葉の重みや輝きがあるように思います。修行の厳しさとは逆に本書の内容は分かりやすく優しさを感じる言葉です。「最後まで続けなければ意味がない」とか「曇りの日もあれば雨の日もあります」とか、やっぱり千日回峰行を体験していないと同じ言葉でも伝わり方が違うものですね。 それぞれの人生そのものが修行、毎日、同じことでもその日のことをその日のうちに行う行動が大切なんだろうな。

  • ・与えられた環境の中で妥協せずに1日を過ごす。かつぼちぼちと、毎日を同じペースで歩む。
    ・人間は何故迷うのか。自分の思い通りにならないことを思い通りにしたいという我欲にかられ、思い通りにならない不平や不満を人や環境のせいにして、自分をかばう生き方をするから、迷う。
    ・どんな時でも自分をコントロールできる状態にする。
    ・日々修行する。修行を誇ると行者ではなく行屋になる。

    ・つらく厳しい岐路に立たされた時、陰気な人は「何故、どうして私だけが」とマイナスに捉える傾向が強いようです。一方、陽気な人は「仕方がない」と諦めて、そこに囚われずに夢に向かって前に突き進んでいく傾向が強いようです。
    ・お天道様のような人は、周りに幸せを、笑顔を、明るさを与えようと精一杯努力をしている人です。お月様のような人は、誰かに照らしてもらいたい、優しい言葉をかけてもらいたいと待っている人です。
    ・いくらいいアドバイスをもらっても、受ける方の人が自分で研究心、探求心を持って創意工夫して変わっていかなければ、闇の中からは抜け出せません。
    ・与えられるのを待っている人から自分で転換して、明るい方向へ歩んでこないと幸せになれません。
    ・家族の中に一人でもお天道様のような人がいたら、その家は暗くなりません。ところが、家族全員求める人ばかりだったら「どうして、なんで」とお互いの欠点ばかり指摘して、喧嘩が絶えない険悪な雰囲気になってしまいます。これは会社も同じです。
    ・相手にお天道さまのようになることを強要するのではなく、自分自身がお天道さまのように、ただそこにいて輝き続けることがとても大切です。

    ・世の中、誰でも世界が平和になったらいいのにと願わない人はいません。しかし、それを公にしていくのではなく、当たり前の日常において出会った人とのご縁を大切にし、慈しみの心をもって与えられた環境に従事して生き切ることが何よりも尊いことだと、今は思います。それがお互いに響き渡って、やがて世の中に広く伝播していくのではないかと思うのです。
    ・誰が見ていてもいなくても、出会った人を大切に思いやり、自分に与えられた仕事を精一杯やって、今日一日を生き切る人こそ本物だと思います。

    ・私の心の中にある信仰観は、一日の生活の中で善いことをして悪いことをしない。朝起きると「今日も一日よろしくお願いします」と手を合わせ、夜寝る前に「今日も一日ありがとうございました」と心で祈る。これだけでも立派な信仰だと私は思っています。
    ・高校の時、学年で二番の成績をとり、通信簿と賞状を母に見せると、「それがどうしたの。母ちゃんは、点取り虫は嫌いなんだ。学校の勉強よりも、もっと大事なものがある。それが人生の勉強なんだ」といって、通信簿も見てくれないし、成績優秀者の表彰式にも来てくれませんでした。

    ・どんな仕事でも、どんな相手でも、一つたりとも気を抜かずに、日々、感謝と反省と敬意を繰り返していると、やがて光が見えてきます。すると、どんどん心が潤って楽しくなってきます。以前の自分がどれだけ小さなことで悩み、愚痴を言っていたかと気づきます。「なんで私だけ」と考えていたちっぽけな自分が恥ずかしくなります。
    ・恥を知るには、誰かから指摘してもらわないとわかりません。「恥」という字は耳に心と書きます。恥とは心で聞くということなのではないかと勝手に解釈しています。

    ・人間には4種類の生き方しかないということを、お釈迦様が説いています。
     一つ目は光から光の世界で生きていく人間。
     二つ目は光から闇の世界へ生きていく人間。
     三つ目は闇から闇の世界へ生きていく人間。
     四つ目は闇を転じて光の世界へ生きていく人間です。
    ・闇というのは、私たち人間の心の中のあらゆるとらわれを指すわけですが、これには際限がありません。
    ・明るく穏やかな光ある世界へと導かれていくためには、相手のマイナス的なところにとらわれず、割り切って、忘れて、捨てて、許すことが大切です。

    (三つの実践)
    ・一つ目は、呼吸をし、この世に行かされていることだけでありがたいと「感謝」する心を持つこと。
    ・二つ目は、自分の悪いところを見つけて、心の底から「反省」をして、さらに一段上の自分に生まれ変わろうとすること。
    ・三つめは、好き嫌い、尊敬できるかできないかにかかわらず、どんな人にでも「敬意」を払うこと。
    ・たった三つのことですが、これを朝起きてから夜寝るまで完璧にこなしたならば大変なものです。
    ・誰にでも分け隔てなく平等に笑顔を見せているうちに、今まで嫌だった人から笑顔が戻ってくることもあるでしょう。そういうことによって、人と人との輪がつながっていくのだと思います。この三つの礼儀を無視していては、絆は決して結ばれません。

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著者プロフィール

大行満大阿闍梨、福聚山慈眼寺住職

「2023年 『明治神宮100年の森で未来を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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