アジアの人々が見た太平洋戦争 (彩図社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801303348

感想・レビュー・書評

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  • 太平洋戦争はアジアの人々の視点から見た際にどうだったのかをまとめた良書。
    急ぎで読まなくてはならなかったため、また時間をかけ読み直したい。

    インドネシア:教育等を与えなかったオランダに対し、日本軍はエリート育成に貢献。日本敗戦後も独立の為戦った日本兵がいた
    フィリピン:アメリカから独立の約束を得ていたフィリピンにとって日本は邪魔な存在。ゲリラ戦で徹底抵抗
    ミャンマー:鈴木大佐が育て上げたアウンサン等”30人の志士”が戦後独立の原動力に。日本の目論はスムーズにはいかず、イギリスに押されるに伴い、戦争後半にはビルマ人が日本軍攻撃することになったのは皮肉。
    マレーシア•シンガポール: 陸側ジャングルからの奇襲により”世界最高の要塞”と言われたシンガポールは陥落。しかし日本軍は虐殺等を行い、現地の指示は得られず、敗戦と共に再度やってきたイギリスを歓迎。
    インド: 日本軍のインド進出は惨敗も、そこで戦ったインド人がいたことが、戦後の独立へとつながった。
    タイ: イギリスとフランスのバランスの間で独立を維持していたタイにとって、日本の進出は災難。最終的には日本への協力を強制されたものという整理にてアメリカと話をつけ、戦勝国に。
    日本: アジア解放の理念は戦争以前よりもあったものの、アジア進出の目的は侵略(中国侵略を続ける為の、アメリカと講和に持ち込むための石油の確保)。

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著者プロフィール

ライター、フォトグラファー。1985年生。日本大学藝術学部、ニューヨーク市立大学ジャーナリズム大学院卒。朝日新聞出版、メール&ガーディアン紙(南アフリカ)勤務等を経てフリー。アジア、アフリカ、南アメリカの国々を中心に公共政策、コミュニティ、貧困問題等をテーマに取材・執筆を行う。著書に『SLUM 世界のスラム街探訪』『アジアの人々が見た太平洋戦争』『大日本帝国の謎』(いずれも彩図社)がある。

「2020年 『世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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